●協会けんぽ山梨支部と山梨学院短大が包括的連携協定締結
~協働で「食」を考え、地域の人の健康増進に寄与する~
~山学短大生の健康レシピを協会けんぽがウエブで配信~
全国健康保険協会(協会けんぽ)山梨支部と山梨学院短期大学は6月20日、地域における「食と健康」に関する教育・研究を深め、健康保険加入者の健康増進に寄与することを目的に包括的連携協定締結式が山梨学院広報スタジオで行われた。締結式には、全国健康保険協会山梨支部から浅川文明支部長と柴田克仁企画総務部長が出席。山梨学院短期大学からは遠藤清香学長、羽畑祐吾食物栄養科長の2人が出席した。出席者の紹介の後、初めに遠藤清香短大学長と浅川文明山梨支部長が連携協定締結に関してそれぞれ挨拶。引き続き、両名による協定書署名、次に短大食物栄養科と連携事業実施に関する覚書が羽畑祐吾短大食物栄養科科長と浅川山梨支部長によって締結された。具体的内容は協会けんぽのホームページ及びメールマガジンに食物栄養科学生によるレシピを配信。健康増進に役立てるもの。代表者挨拶で遠藤清香短大学長は「今回、健康増進において大きな役割を果たされている協会けんぽ山梨支部様と力を合わせることで学生たちが考えた健康レシピが多くの人たちに届けられることを本当にうれしく思っています」と述べ、浅川山梨支部長は「多くの方にレシピをご覧いただき、このレシピを参考にご家庭で料理をお作りいただくことにより、協会けんぽ加入者の健康増進につながれば」と述べた。今後も相互に交流を図り新しい事業の展開を推進していくとした。
■全国健康保険協会(以下:協会けんぽ)とはー
政府管掌健康保険を国から引き継ぎ平成20年10月に発足した公法人。主に中小企業等の事業主を対象に、その事業所の従業員と家族が加入している日本最大の医療保険者のこと。全国で加入者が約4,000万人、山梨支部加入者が約25万人、山梨県民の約3割が加入する。
■締結式には多くの関係者が出席。連携協定に期待を寄せるー
締結式は、協会けんぽ山梨支部から、浅川文明山梨支部長、柴田克仁(同)企画総務部長が出席。他に三上竜也(同)企画総務グループ長、大森英志(同)企画総務グループ主任、飯高良造(同)企画総務グループスタッフ、澤田響子(同)企画総務部スタッフの4人が列席。山梨学院短期大学からは遠藤清香学長、羽畑祐吾(同)食物栄養科長が出席。他に中野隆司(同)保育科長や本連携協定の準備に携わった教職員が紹介された。
■遠藤清香短大学長及び協会けんぽ浅川山梨支部長挨拶ー
続いて行われた双方代表者の挨拶で遠藤清香短大学長は冒頭、短期大学構成学科の紹介後、「特に食物栄養科は山梨学院で最も古い歴史を持つ学科で70年以上にわたり栄養士養成に携わってまいりました。現在も食分野から人々の健康を支えるスペシャリストを目指すということをモットーに学生たちが栄養の知識を学びレシピ開発に取り組んでおります。今回の連携協定のもと、実施される一つ目の事業として学生が考えたレシピを県内の皆様に届けるという取り組みが始まります。今回、健康増進において大きな役割を果たされている協会けんぽ山梨支部様と力を合わせることで学生たちが考えた健康レシピが多くの人たちに届けられることを本当にうれしく思っています。まずはこのレシピを広く広めていくという取り組みを充実させることに力を注ぎ、そして次の過程ではどのような形で健康増進の取り組みを充実させていけるか、お互いに意見を出し合いながら今後も新しい事業も始めていければいいなと願っております。山梨県の人々の健康増進につながる取り組みが今後も様々につながっていくことを期待しています」と述べた。浅川文明協会けんぽ山梨支部長は「私ども山梨支部では、毎月メールマガジンを配信しており、2,000人以上の方に健康情報等をご提供しております。この度の協定等に基づいて貴学食物栄養科の学生さんが考案していただいた健康レシピを、私どものメールマガジンにリンクさせていただくことになります。また、併せて私どものホームぺージからも連携させていただくことになります。多くの方にレシピをご覧いただき、このレシピを参考にご家庭で料理をお作りいただくことにより、協会けんぽ加入者の健康増進につながることを期待しています」と述べた。
■包括的連携協定書、それに関する覚書に署名―
引き続き、双方の関係者が見守る中、浅川山梨支部長と遠藤清香短大学長が包括的連携協定書に署名。また、浅川支部長と羽畑祐吾食物栄養科長が協定書に基づき連携事業が円滑に実施するための覚書に署名した。その後、記念撮影が行われた。
■連携協定事項の内容ー
(1)「食と健康」に関する教育・研究に関すること
(2)協会けんぽ山梨支部の管掌する健康保険加入者の健康増進に関すること
(3)前各号に掲げるもののほか、前条の目的を達成するために必要な活動等に関すること
◆具体的に取り組む事業―
❖山梨学院短大は協会けんぽ山梨支部に定期的にウエブサイト上で公表するレシピを開示する。
❖協会けんぽ山梨支部は企画内容を事前に山梨学院短大へ提示し合意のうえ、協会けんぽ山梨支部が所管するSNS登録者及びウエブサイト閲覧者に当該企画に基づく情報発信を行う。
この事業については、協会けんぽから毎月提示される企画内容に対して山梨学院短大は、2月に実施している卒業時に専門職として社会に貢献できる力を身につけたかを学内外で評価する「専門的実践力外部試験」で蓄積されたレシピ(主食・主菜・副菜の組み合わせ)を活用。それに季節ごとのテーマを考えたアレンジを取り入れ、食べる楽しさを加える。さらにレーダーチャートを用いて栄養バランス、県産品使用度、調理の簡便性などレシピの見える化を行い、担当教授が厳選に監修したメニューを提案する。合意されたメニューは、協会けんぽのウエブ媒体で情報発信し、加入者の健康増進や「食と健康」に関する研究・教育の推進につなげていく。
羽畑祐吾食物栄養科長は「財産として残してきた貴重なレシピを外にアピールする場所ができて、学生にとってもアレンジすることによって勉強することができ、レシピもいろいろバリエーションが増えて配信することで広がりができていくと思います」と双方にとって効果ある取り組みと話した。今後については、「まずはこの事業を軌道に乗せることが大事」。食で地域の健康増進に手を携え協働で取り組みを推進していく。山梨学院短期大学にとって産官学連携協定は12件目となる。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.6.21