山梨学院広報課

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●山学高インターハイ女子ソフトボール 初戦突破
~向山12奪三振の好投で相手チームを寄せ付けず~
~初の単独優勝へ向け、次は強力打線で勝負~

令和4年度「躍動の青い力 四国総体『全国高校総合体育大会(インターハイ)』」が7月23日に開幕。これまで全国から集まった高校生アスリートが様々な競技で熱戦を繰り広げている。その中で女子ソフトボール競技が各都道府県の代表48チーム(東京2校)を集めて高知県高知市春野総合運動公園で8月4日、1回戦16試合が行われた。昨年、4校同時優勝した山梨学院高ソフトボール部女子は、単独優勝を目指して1回戦に滋賀県立大津商業高校と対戦した。試合は、大津商業高の先攻。山梨学院の先発はエース向山琴葉。1回表、向山は先頭打者を内野の悪送球と犠打で走者を三塁に背負うピンチに、次打者のスクイズをかわし、飛び出した三塁走者を刺し、難を逃れた。その裏、山梨学院はすかさず大津商の先発の立ち上がりを攻め、四球、盗塁、3番本田光音の中前適時打で先制、相手失策が絡み手堅い攻撃で2点を先取。優位に立った。山梨学院の攻撃は2回裏、無死三塁・二塁の得点の好機に相手守備の好プレーもあり追加点を阻まれた。それ以降、強力打線は継投した相手エース投手にかわされ沈黙した。一方、向山は2回に走者を出したものの、3回以降は完璧な投球で3者凡退を重ね、相手を寄せづけず12三振を奪う好投を見せ、滋賀・大津商業高を2-0で破り明日5日の2回戦、山口・高川学園高と対戦する。

■着実に実力を増し、強豪校の仲間入りを図るソフトボール部女子―
1965年創部。57年の歴史を誇る山梨県屈指の強豪校と君臨してきたソフトボール部女子は2016年、部員減少により廃部の危機に陥ったが、伝統の灯を消してはならないと佐々木憲士顧問らの努力もあり、後任の監督と部員の確保により存続の危機を乗り越えた。2017年4月に就任した渡辺努監督と佐々木顧問のもと、2年生5人と1年生新入部員の8人、計13人により再始動した。その年の5月の山梨県高校総体で2年生・1年生だけの若いチームでいきなり優勝、6月の山梨県で行われた関東大会、センバツ大会でも3位と健闘した。その後も着々と実力をつけ2019年のインターハイでは全国の強豪校と対戦して山梨県初となる3位。そして2021年には雨のため準決勝、決勝が中止となり4校同時優勝ながら初優勝を飾った。また、今年3月に行われた全国高校選抜大会では2013年(2012年度)以来、2度目の準優勝となり、就任6年目となる渡辺努監督の元、部員30人(選手27人、マネージャー3人)のチームは全国優勝を狙える強豪校の仲間入りに近づいている。今大会インターハイ4大会連続22回目の出場を決め、初の単独優勝を目指す。

■1回戦、初回そつのない攻撃で先制。好投向山が虎の子の得点を守るー
2022年、四国4県を舞台に開催されている高校生アスリートのスポーツの祭典「躍動の青い力 四国総体」の女子ソフトボール競技は8月4日、高知県高知市の緑豊かな丘陵地帯にある春野総合運動公園を会場に1回戦16試合が行われた。きれいに晴れ上がるも蒸し暑い中、有観客で行われる今大会には保護者を中心に応援団が駆け付け、熱い声援を送った。午前9時、1回戦第1試合に登場した山梨学院高は滋賀県代表の大津商業高校と対戦した。
後攻の山梨学院先発は、最速100キロを優に超す直球と持ち味の制球力で安定感抜群のエース向山琴葉(3年)がマウンドに上がった。1回表、大津商の先頭打者のなんでもない内野ゴロを悪送球で二塁への進塁を許し、犠打で一死三塁。犠飛で1点の場面で相手打者はスクイズを敢行するも、山梨学院バッテリーが外したボールを空振り。飛び出した走者がアウトとなりピンチを阻んだ。その裏、山梨学院の攻撃は、1番遠藤愛実(3年)が粘って四球を選ぶと、2番塩田優和(1年)が初球をすかさず盗塁。捕手の悪送球で走者は三塁へ進塁した。ここで大津商は早くも継投策を講じるが、塩田は三塁前に絶妙なバント。三塁手は投げられず内野安打となり、無死三塁・一塁の好機に、3番本田光音(3年)への初球に塩田は盗塁成功。走者三塁・二塁となり足で相手を苦しめた。この好機に本田は2球目に中前適時打を放ち、まずは1点。相手の守備の乱れに乗じて2塁走者の塩田も生還、2点目を挙げた。向山は2回表にも先頭打者を詰まった中前打を許すが、あとは7回まで一人の走者を出さない完璧な投球で被安打1本。12三振を奪う好投を見せた。一方の打線は、2番手の相手エースに手こずり追加点を奪えず初回の2点のみの2-0で勝利。初戦を突破した。明日の2回戦は、センバツで快勝している山口県代表の高川学園高との対戦となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■《8月4日 1回戦 高知県高知市春野総合運動公園》

  1 2 3 4 5 6 7 合計
大津商業高 0 0 0 0 0 0 0 0
山梨学院高 2 0 0 0 0 0 × 2

山梨学院高:投手:向山琴葉―捕手:田口心彩
〔投手〕向山:投球回数7回、打者22、投球数83、被安打1、奪三振12 四死球0、
〔打撃〕安打3、四球2、三振3
〔交代〕及川⇒R北村⇒及川、田口⇒R島田⇒田口、島田(一)⇒赤塚祐結里奈(一)、

■試合後のインタビュー
渡辺努監督は「全体的に初戦特有の硬さが序盤に互いにミスが出て、たまたまうちが初回2点取れたので優位に進められましたけれども、あとはなかなか思うようにいかなかったですね」と振り返る。それでも「ピッチャーはいいです。安定していましたね。ボール自体はまあまあ、ただ制球がいい、経験がある子だから落ち着いて投げていましたね」と好投の向山投手を評価した。単独優勝を目指すために準備したことを聞くと「今回は、コロナ感染防止ですね。だから練習よりは健康管理。練習をかなり抑えて、とにかく試合ができることが大前提だったんで」と選手の健康を優先したという。2回戦に向けて、「センバツでは圧勝しているチームですけれども、インターハイは(3年生)最後の試合ですので、やっぱり硬さがあって今日、なかなか波に乗った選手が少なかったので何とか次にうち本来のバッティングを見せてもらいたいですね」と話した。好投した向山琴葉投手は「最初は硬さがあったんですけど、応援もあって後半は自分らしく投げられたと思います。自分の持ち味もしっかり出せたし、相手バッターに対応しながら投げられたので良かった」。初回のピンチの時は「みんな硬くなっていたのであそこは自分も一緒に硬くなるのではなく、表情とか意識して思いきって投げ込もうと思いました。自分たちはバッティングも長打力という持ち味があるので、もし点を取られてもみんなが取り返してくれるという気持ちで頑張りました」と仲間を信じた。さらに「チームのために自分ができるだけ零点に抑えて次の試合に続いて行けるように頑張りたい」と優勝へ真っすぐ前を見据える。遠藤愛実主将は「向山琴葉がいいピッチングをしてくれたので救われたという感じです。今日はみんなバッティングがいまいちだったので、次はピッチャー陣を助けられるように、打撃の方でしっかり点を取って勝利につなげられるように頑張りたいと思います。雰囲気は良かったので、バッティングの調子もどんどん上げていけるように頑張ります」と山学らしさを強調した。

文(K.F) 2022.8.4