●山学高インターハイ女子ソフトボール 2回戦
~山口代表5回コールドで粉砕!明日、山場の3日目~
~向山1回戦に続き好投、打撃でも本塁打で存在感~
令和4年度「躍動の青い力 四国総体『インターハイ女子ソフトボール』」2日目16試合が8月5日、高知県高知市春野総合運動公園野球場で行われた。山梨学院高は昨日の1回戦で滋賀県代表の大津商業高を2-0で破り、2回戦今春3月のセンバツ3回戦で顔を合わせ7-0で快勝している山口県代表の高川学園高と対戦した。試合は、高川学園の先攻。山梨学院は1回戦に続きエース向山琴葉が先発にした。1回表、向山は立ち上がり2番打者に四球を与えたが、後続を抑えるとその裏、山梨学院は先頭打者が四球と相手の失策で走者三塁二塁に進め一死後、4番櫛渕あいの内野ゴロの間に三塁走者が生還。無安打で1点を先制した。2回裏二死後、8番田口心彩の遊撃への内野安打と相手の悪送球が重なり一挙に本塁を陥れ1点を追加した。さらに3回には走者二人を置いて5番向山が中堅フェンス越えの本塁打で3点を重ね、打線は4回にも1点を加えた。向山は2回以降、4回1/3まで安定感ある投球を続け一人の走者を出さない好投でマウンドを1年投手の久保井美羽に譲った。久保井も後続を4球で抑えた。6-0で迎えた5回裏、山梨学院の攻撃は6番穴久保瑠華の二塁打を8番田口の代打及川七海の中前適時打で1点を加え7-0とし、5回コールドで高川学園を破った。明日3回戦で青森柴田学園高と対戦する。
■2回戦、ようやく強力打線の兆しがー
山梨学院と高川学園と対戦は、2試合目の試合が雷雨の影響から2度の中断を挟み予定より1時間半遅れ、午後2時30分過ぎに開始された。後攻の山梨学院は、昨日の1回戦で12奪三振無失点完封勝利したエース向山琴葉(3年)が再び先発のマウンドに上がった。1回表、向山一つの四球を与えたが上々の立ち上がり。その裏、打線は1番リードオフマン遠藤愛実(3年)が四球で出塁。2番塩田優和(1年)の投手ゴロを悪送球で走者三塁・二塁の先制点の好機に一死後、4番櫛渕あい(3年)の遊ゴロの間に三塁走者俊足の遠藤が生還。1回戦と同様のそつのない攻撃で1点を先制した。2回には二死後、8番田口心彩(2年)の遊ゴロで一塁への送球が乱れる中、ミスが重なり一挙に本塁を陥れ1点を追加した。さらに3回には一死後、湿りがちの打線がようやく快音を残した。3番本田光音(3年)が右翼越えの二塁打、振り逃げで生きた櫛渕あい(3年)を塁に置いて強打の5番向山琴葉は3球目を強振すると打球は中堅フェンスを越え3点本塁打でリードを広げた。打線は4回にも相手投手の乱調もあり1点を追加、6-0。向山は投げても2回以降、威力あるストレートを主体に4回1/3まで走者を一人も出さず2試合連続好投、2番手久保井美羽(1年)に継投。久保井は後続二人を4球で抑えた。5回裏、相手3番手の投手から先頭打者6番穴久保瑠華(3年)が左翼への二塁打で一死後、8番田口の代打及川七海(3年)の中前打で1点を加え7-0となり5回コールドで高川学園をセンバツと同じスコアで勝利した。山梨学院の明日の3回戦は青森柴田学園高と対戦。勝利すれば準決勝でセンバツ決勝で敗れた優勝候補の一角、宿敵佐賀女子短大付属高校と対戦する可能性が大きい。
■《8月5日 2回戦 高知県高知市春野総合運動公園野球場》
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合計 | |
高川学園高 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | 0 |
山梨学院高 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1× | - | - | 7 |
※5回コールド
山梨学院高:投手:向山琴葉⇒久保井美羽 ― 捕手:田口心彩
〔投手〕向山:投球回数4回1/3、打者14、投球数60、被安打0、奪三振5、四球1久保井:投球回数2/3、打者2、投球数4
〔打撃〕安打6(長打=本塁打:向山、二塁打:穴久保)、四死球5、三振5
〔交代〕赤塚⇒(R)牧野ほのか(3年)⇒赤塚、穴久保⇒(R)中山若葉(1年)、
田口⇒(H)及川
■試合後のインタビュー
この日も投打で試合を作った向山琴葉投手は「春に戦った相手だったので、春より成長していると思ってより気を引き締めて投げました。今日は低めに伸びるボールが少なかったのでコースは間違いないように投げました」とまずは丁寧な投球を心掛けた。活発な打線の引き金になる豪快な一発に、「自分が好きなアウトコースのボールだったので見極めました。手ごたえはありました」と満足の一撃に笑みがこぼれた。これからの試合には、「自分たちより上の相手だと思って挑む気持ちで頑張ります」と秘めた闘志を込める。渡辺努監督は「まだ硬さがあるんだけど、昨日に比べると少しずつ硬さが取れた選手が出てきたかなという感じですね。インターハイというとプレッシャーもあるからなかなか思うようにいかないんですけども、もう少し期待の選手というか主力選手に当たりが出てくるといいなと思います」と本来の出来を期待する。明日の準々決勝に勝てば準決勝に当たる可能性の高い宿敵佐賀女子高について、「この2年間センバツで負けているので相性が悪いというかいろいろタイミングが良くなくて、実力差はそんなに無いと思いますけど、力があるチームだからそこに行ったらチャレンジなんですけど、まず一つ目に勝たないと。ベスト16に勝ち上がってくるチームだから」とまずは目の前の試合に集中する。また、「コロナが怖いからとにかくゲームができることが一番です」と選手を思いやった。
文(K.F) 2022.8.5