山梨学院広報課

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●2022年度全日本学生テニス選手権(インカレ)
~シングルス本選2回戦に山学4選手が出場~
~木塚が同門の千原との一戦を制し3回戦に進出~

学生テニス大会最高峰の2022年度「全日本学生テニス選手権(インカレ)男子90回、女子66回」が8月11日、三重県四日市テニスセンターで開幕。8月16日、シングルス(S)本選2回戦が行われ山梨学院大学テニス部女子が出場した。インカレテニスには、全国8地域から選出された男女選手たちが集結。予選から勝ち上がった選手と地域の代表選から選抜された選手がシングルス、ダブルスで日本一を懸けて争う。15日から本選が始まり、この日、山梨学院大は2回戦からの千原菜歩、2戦目となる本選組木塚有映の2人と予選から本選に勝ち上がったグループの原田真実子、狐塚里子の4選手が出場した。午前8時半から千原と木塚の山梨学院先輩後輩の同門対戦が行われ、試合は拮抗した戦いとなり、第1セットを取った千原に木塚が第2、第3セットを奪い返し、木塚が3回戦に進んだ。また、同時刻開始の狐塚理子と明治大選手との対戦は、狐塚が第1セットを奪う上々の立ち上がりに第2セットも終始僅差リードしたがタイブレークで敗れ、リズムを崩した第3戦も相手に主導権を握られ逆転負けした。その後に行われた原田真実子の試合は、第1セットを落とすと、第2セット本来の力を取り戻すものの、挽回できずに2セット連取され共に3回戦進出を逃した。明日は本選3回戦の木塚と狐塚・本田恵琉ペアが上を目指し厳しい戦いに挑む。

■インカレ出場への狭き門。関東の厚い壁を突破するー
インカレに出場するには全日本学生テニス連盟加盟の各地域登録者で各地域(北海道・東北・関東・北信越・東海・関西・中四国・九州)の8地域学生テニス連盟春季大会の結果を元に各地域学生テニス連盟が推薦した選手が選出される。山梨学院大は、加盟する関東学生テニス連盟が主催する4月下旬から6月上旬にかけて開催された関東学生テニストーナメントが対象になり、この大会でベスト16に入れば予選なしで直接本選に出場できる。また、ベスト32の中で敗者復活戦を戦い10人程が本選での出場権を獲得する。残りの選手は予選に出場できる。関東学生テニス連盟に加盟する大学は多く、出場権を獲得するためには狭き門をくぐらなければならない。

■創部16年目を迎え、さらに実力と実績を積み上げるー
僅か5人で2006年創部と同時に強化指定を受けスタートした山梨学院大テニス部女子は、レベルの高い関東大学テニスリーグ戦(秋開催)で2009年1部昇格を果たし、昨年の2021年まで12年間1部を守り続ける実力を維持し、インカレ出場者も毎年着実に増やすほどに実績を積み上げてきた。今回は、シングルスに8人(本選2人、予選組6人)、ダブルスで3ペア(本選1組、予選組2)が関東の厚い壁を突破した。今年のインカレメンバーは、シングルス本選が千原菜歩(4年)、木塚有映(3年)、予選からは原田真実子(4年)、狐塚理子(4年)、渡辺寧々(3年)、長谷川優衣(3年)、中川原凛、横川円香。ダブルスでは本選に狐塚理子(4年)・本田恵琉(3年)ペア。予選から原田真実子・長谷川優衣ペア、鈴木優・木塚有映が本選に挑んだ。予選は男女シングルス各96ドロー(組み合わせ)、男女ダブルス各48ドローで争われ、2試合を勝ち抜いたシングルス各24人とダブルス各12組が本選への出場権を獲得する。本選には男女シングルス各96人(予選勝者各24人含む)。男女ダブルス各48組(予選勝者各12組)が出場。

■8月15日いよいよ始まった本選。テニス学生日本一への道ー
大会は11日から15日までシングルス、ダブルス予選が行われ、シングルスから初戦を突破したのは原田、狐塚、渡辺の3選手。長谷川、中川、横川は1回戦敗退。ダブルスでは鈴木優・木塚ペアは1回戦、原田・長谷川ペアは2回戦敗退し本選には進めなかった。本選は15日より21日まで学生日本一への熾烈な戦いが続き、15日本選1回戦に出場した原田は6-0、6-0、狐塚は6-2、6-0で勝利。渡辺は2-6、3-6で敗れた。本選から出場の木塚は4時間に及ぶ熱闘を6-2、3-6、6-4で制し2回戦に進んだ。

■本選2回戦、シード選手が登場。
16日2回戦は、午前8時30分スタートで試合が組まれ、千原菜歩対木塚有映の山梨学院同門対戦と狐塚対明治大選手。原田対専修大の対戦は午前11時スタート(予定)で行われた。
シードの千原対木塚の試合は、第1セット木塚のサーブで始められ、序盤、木塚が連続3ポイントを奪い1ゲームを先取。その後、千原のフォアハンドと木塚のバックハンドショットで渡り合い後半、千原が一気に突き放し第1セットを6-3で取った。第2セットに入ると、一進一退のラリーの応酬で互いにチャンスを窺うなど好ゲームが展開するが、木塚のバックハンドショットの威力と、千原のフォアハンドのミスショットで木塚が優位に立ち木塚が6-2でワンセットオール。第3セントに入ったが千原のミスが目立ちリズムに乗れず、木塚がリードを保ち6-3と2セットを奪い、同門対決を制した。

勝利した木塚有映選手は「とにかく相手は攻めてくるのでしっかり冷静に自分が耐え続けることによって相手を焦らせるという、積み重ねを大事にしていました。低い球同士の対決なのでしっかり踏ん張って普段トレーニングしてきたことを出せるようにやっていました」と振り返った。3回戦に向けて、「先輩に勝てたその勢いに乗って、先輩のためにもしっかり勝てるように頑張りたい」と話した。敗れた千原菜歩選手は「自分はフォアハンドを武器に攻めていくのがプレースタイルなので、今日は回り込みを多くしようというのも一つ目標にして、それはしっかりできたと思うんですけど、有はフォアもバックも卒なく速いボールに対しても返せる選手なので、速いボールだけではなくもう少しラリーの中でルーズボールだったり、そういうのを使える余裕というのが自分にはなくてそこがファイナルセットも、どんどんミスが出てしまった原因」と負けを認めた。最後のインカレになり、「去年も一昨年も2回戦負けで今年も結局、この三重では1試合しかできずに終わってしまって、まだ実感はないんですけど、試合内容としては自分のプレースタイルというものは出せたので、それは負けたし悔いは残るんですけど、自分の中では一つ吹っ切れたような試合でもあったのかって思います」と涙をこらえた。

■インカレで初のシングルスで本選出場を果たすー
ダブルス中心に実績を積んできた狐塚理子(4年)は試合後、「最後だし、やるしかないという気持ちが結構勝ちにつながって、シングルスでまさかこんなに、本選も上がれるとは思っていなかったし、1回戦も勝てると思わなかった」と手ごたえを口にした。第1セットを6-3で奪うと第2セットは僅差のリードを追われる展開に。ついに5-5のタイブレークに追いつかれ、我慢比べに競い負けを喫しゲームカウントを1-1とされると第3セット、勢いづいた相手に食らいつくも、突き放され敗退した。「今終わってみて思うのは、もう少し取られてもいいからネットプレーとかを増やして、変化を出した方が違った展開になったのかなとは思います。攻撃がワンパターンになって、相手のミス待ちみたいなところもあったし、でも攻める気持ちはあったので際どいところばかり狙ってしまって、自分の方がミスが多くて最後は全部自分のミスで終わってしまったのでそこは悔いが残りました」とシングルスの難しさを味わった。明日のダブルスについては「ダブルスの方が自信があるので、でもどの相手に当たってもみんな強いので、シードとか関係なく向かっていこうかなと思っています」と意気込む。

■主将として臨んだ最後のインカレ。敗れるも心に残る戦いー
原田の持ち味は、フォアハンドから回り込んでからバックハンドスライスでしつこく攻めて相手のミスを誘うプレースタイル。第1セットはコントロールが高く浮き、そのボールを強く叩かれポイントを奪われ2-6で落とした。第2セットはバックハンドスライスのコントロールが相手コートを深くコントロールできるようになったが、相手の速く力強いショットに手こずりこのセットも落とし、昨年も目指した3回戦には届かなかった。原田真実子選手は試合を振り返って「終始相手の選手のペースで進んでしまった。まともにやり合えるようになったのが少し遅かったというか、もっと最初からやり方を変えていけばもっと早い段階から相手に焦りを与えることができたと思います。今日みたいにスピードで上回ってくる相手とやるときに自分のペースに持っていけないというのが課題だと感じました」と試合を振り返った。最後のインカレに、「なかなか思うようにできない時期というのか、悔しいこともいっぱいあって、うれしいことなんて本当に一握りだったんですけど、それでも最後こうやってインカレに出場することができて、ここで戦えたということはすごく自分は幸せだった」と感慨深く話した。

■シングルス本選2回戦 山梨学院大選手試合結果

全日本学生テニス選手権シングルス本選2回戦(8/16)三重県四日市テニスセンター
千原菜歩 ●
 (山梨学院大)
6-3
2-6
3-6
〇 木塚有映
 (山梨学院大)
3回戦進出
狐塚理子 ● 6-3
6-7(5)
1-6
〇 竹本萌乃
(明治大)
2回戦敗退
原田真実子 ● 2-6
4-6
〇 湯浅里帆
(専修大)
2回戦敗退

三好勲コーチは予選、本選2日目までを振り返って「予選は昨年より数的には上がったんですけど、目標にしているシードを破るというところがなかなかできないので、そこはあと一息のところもあれば、昨年よりは食いついてきて、底上げはできているんですけど、ちょっと結果が少し伴わないところがあります」と感想を語った。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.8.16