●インカレテニスシングルス本選3回戦
~唯一3回戦に進出した木塚、4回戦進出はならず~
~後半、互角の戦いを挑むも精度の差に屈す~
8月11日より三重県四日市テニスセンターで熱戦が繰り広げられている学生テニス大会最高峰の2022年度「全日本学生テニス選手権(インカレ)男子90回、女子66回」の7日目、男女シングルス(S)本選3回戦が行われた。当初、男女ダブルス2回戦も実施予定がが、午前中の激しい雷雨の影響でシングルスのみが実施された。山梨学院から3回戦に進出した木塚有映は筑波大学の照井妃奈と対戦。木塚と同学年の照井は北海道で初めてのインターハイ優勝に輝いた逸材。木塚はサーブ、フォアハンド、バックハンドストロークが持ち味のフットワークで勝負するタイプの選手に対して照井は小柄ながら左の威力あるフォアハンドと安定感のあるストロークが持ち味。試合は照井のサーブで始まり、木崎は緊張感からか続けて6ポイントを失い、相手とのタイミング合わぬまま0-6で第1セットを落とした。第2セット、第1ゲームを先行された木塚はサービスゲームの2ゲームから得意のサーブからリズムを作り7ポイント連取する快進撃を展開。4ゲームまでリードする一進一退の攻防が続いたが、木塚は要所で相手の鋭いショットに屈し4-6で敗退した。木塚は「精度のいいボールでやられた」と話した。
■木塚、同学年インターハイ王者と対戦―
試合は照井のサーブで始まった。照井のサーブに対して木崎はリターンショットが安定せず続けて6ポイントを失った。その後、徐々に相手の球筋に対応するようになるも、照井の安定したストロークに競い負け第1セットを0-6で落とした。第2セットに入り、立ち上がりは照井のサーブからのリターンを見極められ第1ゲームを奪われ、第2セットもこのまま押し切られるかに思われたが、木塚の第2ゲームのサーブが決まりだし、相手のリズムを崩し7ポイント連取しゲームポイントを2-1と逆転。その後、両者の低い弾道のラリーの応酬で見ごたえある一進一退の戦いが続いた。3-3で迎えた第7ゲーム、照井のサービスゲームをブレークして4-3とリードして勢いに乗るかと思われるも、照井の左からのフォアハンドを武器に鋭いショットを厳しいコースを打ち込む攻撃に木塚は徐々に追い込まれ、ラリーが続いたボールがネットに跳ね返されここで決着がついた。4-6、インターハイに優勝するなど実績のある選手と互角に渡り合った第2セットの戦いぶりは次につながる好ゲームとなった。
シングルス本選3回戦 山梨学院大選手試合結果 | ||||
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S | 木塚有映 ● (山梨学院大) |
0-6 4-6 |
〇 照井妃奈 (筑波大) |
3回戦敗退 |
試合後、木塚有映選手は「自分の中で結構自信があるのはサーブなのでファーストセットは気持ちがちょっと押されていた場面が多くあって、弱気になってしまったんですけど、得意のサーブで攻めてやろうと切り替えました。前にもやったことがあって、その時も大事なポイントの時、向こうから攻めてきて精度のいいボールを使われたので今回は自分から行こうと決めてやっていたんですけど、インカレという場で緊張してしまって、やっぱり相手よりも精度という面と気持ちで押していく面が、ちょっと足りなかった」と敗因を話した。
三好勲コーチは「彼女には作戦としてはコースを変えて相手を振るしかないからと指示したんですけど、ストレートの精度が悪かったんで相手に押されてしまって、セカンドに入って良くはなったんですけど、ダブルスもシングルスもそうなんですけど、流れを掴めかけた時にそこで乗らなければいけないところを何故か余計なことをして少しずつミスが重なって無駄なポイントを取られると相手のペースになるという。相手は同じことをやっているのに彼女は自分からポイントを失ってしまった」と木塚と実績にある相手との差を語った。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022,8.18