山梨学院広報課

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●日本学生選手権水泳大会(インカレ) 3日目・最終日
~男子100m自で伊藤初のインカレ表彰台3位~
~男子悲願の初シード権にあと一歩順位上げられず~

東京辰巳国際水泳場で28日に開幕したインカレ水泳競技大会は8月31日、4日目最終日を迎えた。男女5種目の予選・決勝・B決勝レースが行われ山梨学院大勢は、個人種目に男子8人、女子7人、メドレーリレーに男女4人(個人と重複あり)ずつがエントリーした。男子100m自由形で伊藤裕馬が50mに続き2種目目の決勝で3位と自身初の表彰台に上り大学対抗得点に大きく貢献。女子100m平泳ぎで1年生の與河礼奈はB決勝7位、大会最後の種目、男女4X200m自由形リレーで女子はB決勝で6位にはいり、最終の男子リレー決勝は各チームの応援が盛り上がる中、山梨学院はシード権を争う熾烈な戦いで8位となり、初のシード権獲得を目指したが僅かに及ばず敗れた。また、前日3日目の成績は男子200m自由形で昨日の400mに続き、高地駿介、佐久間哲平がB決勝に進出。同じく昨日の女子100mバタフライで平田美幸がB決勝に進み15位。男子の高地2位、佐久間5位と健闘した。また、男子200m個人メドレーの塩崎航太もB決勝で7位、男女4X100mメドレーリレーでは男女ともB決勝に進み女子は5位、男子は8位になった。なお、大学対抗得点総合順位は、男子は2年連続9位、女子は16位となった。  

競泳のインカレは男女別学校対抗戦で個人とリレーの団体戦による成績を集計して得点を競い順位を決める。得点の多い上位8大学が来年の「シード校」になる。このシード権を求めて各大学は熾烈な戦いを繰り広げる。インカレ水泳の会場は個人戦と違い、母校の誇りを懸け、仲間のため、チームのために戦う選手たちに送る応援の盛り上がりは、会場全体を巻き込む独特な熱気と雰囲気に包まれ、大学日本一を決めるインカレ特有の大会となっている。

◆《インカレ水泳競技大会3日目 男女5種目》

■男子200m自由形B決勝 高地駿介・佐久間哲平チームのためにー
2日目の活躍で疲れの残る中、予選を13位でB決勝に進んだ高地駿介選手(3年)はラスト気迫の追い込みで2位に入った。「ベストではないですけれども明日も800mのリレーがあるのでそれにつながるように自分の実力を発揮できるように頑張りたいです」とこの大会に全力を傾ける。高地とともにチームに貢献する佐久間哲平選手(1年)も予選15位、B決勝では5位と健闘。「ベストではないですけれども今日、B決勝に残れて少しでもタイムを上げることができて良かった。明日は僕も800リレーがあるんですけど予選は第1泳者ですけれども足を引っ張らないようにベストを尽くして頑張りたい」と最後までチームのために気を抜かない。

■男子200m個人メドレーB決勝 塩塚航太久しぶりの自己新更新で臨むー 
塩塚航太(4年)は予選16位でB決勝に進むと苦手種目の第3泳法の平泳ぎ前に貯金を作ろうとスタートから飛ばした。第2の得意な背泳ぎを2位でターンして逃げ切りを図るも、不安の残る後半に失速。7位でゴールした。塩塚航太選手は「自己ベストを出さないとB決勝に残れないと分かっていたんですけれども、自分は2年ぐらいベストが出ていなくてすごく不安で、4年のラストレースとかチームで戦っているということもあって、いつもよりすごく気合が入って臨みました。予選でしっかり自己ベストを更新できたんですけど、やっぱりこういう時にB決勝の舞台でタイムを落としてしまうことは、自分の弱さを痛感しました。でもB決勝を目標にしていたのですごいいい終わり方ができた」と話した。

■女子100mバタフライB決勝 平田美幸―
平田美幸選手(3年)は前半50mを9位で通過する後半粘りを見せ全体15位とかろうじて昨日の200mに続くB決勝進出も、本来の泳ぎに及ばず7位となった。

■女子4X100mメドレーリレーB決勝 井山・興河・平田・伊東ー
第1泳者・背泳ぎの井山美鈴(4年)、第2泳者・平泳ぎの興河礼奈(1年)、第3泳者・バタフライ平田美幸、最終泳者・自由形の伊東亜衣海(2年)で臨んだメドレーリレーは予選14位。B決勝も同じメンバーで序盤8位と出遅れるも第3泳者の平田、第4泳者の伊東が順位を上げ5位と健闘した。タイムは予選とほぼ同タイムだった。

■男子4X100mメドレーリレーB決勝 塩塚・斉藤・久保田・伊藤ー
第1泳者・塩塚航太選手、第2泳者・斉藤大選手(4年)、第3泳者・久保田健太(4年)、第4泳者・伊藤裕馬(4年)は予選16位でぎりぎりB決勝に残り雪辱を果たすべくレース臨んだ。第1泳者の背泳ぎの塩塚は男子200m個人メドレーで自己新を記録。目標のB決勝出場を果たし、勢いに乗りスタートした。50mを4位で折り返すも6位で第2泳者の斉藤につないだ。しかし、斉藤、第3泳者の久保田とタイムが伸びず8位に落ちた。第4泳者の伊藤は前を追うも順位を上げられずに8位となるも、対抗得点は獲得した。

■3日目 山梨学院勢出場選手成績ー
他の出場選手の成績は女子200m自由形に出場した佐之瀬香花(4年)、袴田有美(3年)、舛田来唯(2年)。女子800m自由形の岡庭茉名美(1年)は力を出し切れずに敗退した。同種目の宮下ももこ(3年)は棄権した。男子200m自由形に出場した名富祥汰郎(1年)、男子100mバタフライの久保田健太(4年)、吉田朱佑(3年)、男子1500m自由形の原尚稔(4年)、菊池大郎(3年)も残念ながら予選落ちした。何人かは自己新を出すも、課題を残す結果となった。

◆《インカレ水泳競技4日目最終日 男女5種目》

■男子100m自由形 伊藤裕馬、予選1位で堂々の決勝へ
4日目最終日に男女とも5種目が行われ、山梨学院勢はこの日、男子14人、女子10人(男女重複含む)がエントリーした。その中で男子100m自由形で伊藤裕馬(4年)が全体の1位で50mに続いて決勝進出を果たした。決勝では4コースセンターコースに立ちスタート。前半を予選よりわずかに速いタイムで3位で折り返すと後半に強い伊藤は前に出る二人を追うもわずかに届かず3位になった。伊藤はインカレでは初の表彰台に上がり、笑顔でカメラマンにポーズをとった。山梨学院にとっても今回初めてのメダル獲得になった。レース後、伊藤裕馬選手は「表彰台に上るなら1位というところに上りたかったですけど、表彰台に立てて本当にうれしいです」と喜んだ。レースについて「(後半が得意)初めて前半から行こうと思ったんですけど、ここは勝負していかないとだめなので前半から行ってみようという気持ちでレースに臨みました。記録的にベストに0,1秒位遅かったですね。チームの目標として男子で初めてのシードを取ることを目標にしているのでそこに大きく貢献できたかなと思います」と話した。

■女子200m平泳ぎB決勝 與河礼奈記録には悔いも、大会にわくわくー
女子100m平泳ぎでは結果を残せなかった與河礼奈(1年)は、得意の200mでは、決勝をベストを目指し予選に臨んだが11位となり決勝進出には届かなかった。B決勝では3レーンと好位置を得て、小柄ながら力強い泳ぎでスタートから飛ばし初めのターンを4位で折り返した。しかし、後半ペースを落とし不本意な7位となった。與河礼奈選手は「決勝を目標にしていたんですけど、予選でベストを出ていたら決勝に残れたのに」と悔いを残した。1年で初めてのインカレに出場した印象を、「雰囲気も良くて緊張もしたんですけどワクワクして楽しかった」と話した。

■女子4X200mフリーリレーB決勝 舛田・平田・伊東・佐之瀬ー
熱戦が繰り広げられてきた東京辰巳国際水泳場のインカレ最後の舞台にインカレの華、男女の4X100mフリーリレーが行われた。無観客で実施された今大会も各チームの熱い応援で盛り上がり、このリレー種目で最高潮に達した。予選を15位でB決勝に進出した山梨学院勢の布陣は第1泳者の舛田来唯(2年)、第2泳者・平田美幸(3年)、第3泳者・山梨学院高出身の伊東亜衣海(2年)、アンカーの佐之瀬香花(4年)の4人は予選と同じ。第1泳者の舛田はスタートで一気に飛び出すと前半100mを2位で折り返し、その後は6位で第2泳者の平田に繋いだ。平田はバタフライが専門だが今回多くの種目でチームを支えてきた。しかし、順位を上げることができずに6位で山梨学院高出身の伊東につなぐと、猛然と前を追い上げ一時は4位に順位を上げ5位に浮上した。第4泳者の佐之瀬はこのメンバー唯一の4年生で最後のインカレ。佐之瀬は順位を一つ下げるも、しっかりとレースをまとめB決勝6位でフィニッシュ。チームとして対抗得点獲得に大きく貢献した。レース後、舛田選手は「予選よりは少しタイムを落としてしまったんですけど、最後まで出し切れたので良かったです。楽しく泳ぐことを目標にて頑張りました」。平田選手は「今のレースが10本目で身体は相当にきつかったんですけど、ラストレースでチームのために頑張ろうと思って、個人の記録も1秒位縮めることができ、本当にチームの力ってすごいなと思いました」。伊東選手は「最後のレースだったの最後の力を振り絞ってレースをしました。前半から積極的に行くレースができて良かった」。佐之瀬選手は「最後のインカレでB決勝という舞台で頼もしい後輩3人と一緒に泳げて本当にいい終わり方で楽しく泳ぎ切ることができました」と悔いのない笑顔を残した。

■男子4X200mフリーリレー決勝 熾烈なシード権争にも伊藤・高地・田中・佐久間の4人に願いを託す―
この大会最終日最後のレースとあり各校の応援団の声援は一段と高まりを見せた。山梨学院はこの日、100mの伊藤の決勝に次いで2種目の決勝で男子初のシード権獲得が懸かっているレース。山梨学院応援席は祈る気持ちで選手に声援を送った。3日目までの競技で大学対抗得点で7位とシード圏内を確保。慶應義塾大と日本体育大と熾烈なシード争いを展開していた。4日目、その後のレースで2校に逆転され9位。最後のフリーリレーに懸けた。ままずは8位の日体大がB決勝に出場。B決勝と決勝は加点が違うため、厳しい戦には違いないが再逆転のチャンスは残されていた。B決勝の日体大は2位となり決勝8位進出の山梨学院に大きなダメージを与えた。

B決勝の後の決勝はこの大会最後のレースとあり会場は大盛り上がり。山梨学院のメンバーは少々緊張気味に登場。第1泳者・伊藤裕馬(4年)、第2泳者・高地駿介(3年)、第3泳者・田中一颯(2年)、第4泳者・佐久間哲平(1年)の4人。第1泳者伊藤は連戦と緊張感あるレースを直前に行ったためか、序盤から遅れ8位でつなぐと、後続も強豪ぞろいのチームについて行けずにそのままの順位でゴールした。この結果、日体大がこのレースで予選敗退した慶應を抜き7位に浮上。山梨学院は慶應にわずか2点差で、前回大会に続き2年連続で9位となりシード権争いに敗れた。レース後、伊藤選手は「4年としての役目が果たせずに終了したことについては少し悔いが残るんですが、出場した10レースを通して今後水泳を続けていくなかでの糧になった」。高地選手は「最後のレースとして自分としては結構満足している部分もあるので非常に楽しかった」。シード権に関しては「今まで一番近いところまで行けたので、また頑張りたい」と次に向かう。田中選手は「400mリレー(2日目)で決勝の舞台に立たせてもらって、幸いなことにもう一度インカレの決勝を経験させてもらって、本当にまだまだ自分が遅かったのでシード権を逃してしまったので悔しい思いでいっぱいなんですけど、逆に次は来年自分が引っ張る番だと思ってまた決勝の舞台に上がれるように頑張りたい」。佐久間選手は「緊張と不安もあったんですけど、泳ぎ切ることができて良かったです。来年は個人もそうですけどB決じゃなくてしっかり出場種目で決勝に行けるように頑張りたい」とそれぞれコメントを残した。

■最終日も最善を尽くすも結果を残せなかった山梨学院勢の他の選手の成績ー
男子400m個人メドレー佐藤隆成(2年)自己新、男女100m自由形で間所大貴(4年)自己新、田中一颯(2年)棄権。女子では井山美鈴(4年)、袴田有美(3年)、伊東亜衣海(2年)。男子100m背泳ぎに出場した塩塚航太(4年)、勝山大暉(3年)、本保勇斗(3年)、女子200m平泳ぎに出場した日迫柚(2年)、男子200m平泳ぎの児島龍之真(4年)、斉藤大(4年)、金山功汰(3年)は予選敗退した。女子400m個人メドレーで宮下ももこ(3年)が棄権した。なお、大学対抗得点総合順位は、男子は2年連続9位、女子は16位となった。最後のインカレとなった4年生出場選手は男子8人、女子2人は後輩に後を託した。

4日間の大会も終了。第98回今大会のキャッチコピーは「泳姿颯爽」。大会に出場した選手は誰一人、臆することなく逞しく美しい“泳姿”を見せてくれた。入賞した選手、予選敗退した選手、総勢1,281人のスイマーは堂々と全身全霊で日頃の鍛錬を水と対峙した。その姿はキャッチコピーに実に良く表現されていた。

文(K.F) カメラ(平川大雪)2022.9.1