●山学サッカー女子浜田 WEリーグ加入報告記者会見
~プロとしてのキャリアを始められることに感謝~
~高い得点力。ゴールに向かう推進力に期待~
山梨学院大サッカー女子・浜田芽来選手のWEリーグ・ノジマステラ神奈川相模原への加入報告記者会見が9月27日、山梨学院広報スタジオで行われた。WEリーグは、女子サッカーの発展に寄与するため昨年度創設された女子サッカー11チームで構成するプロリーグ。山梨学院からはすでに4人が選手として登録されている。5人目となる浜田選手は昨年度のインカレで初の準決勝進出に貢献。4試合6得点を挙げる活躍で存在感を示した。記者会見は、山梨学院大側からは同大サッカー部横森巧総監督、村上裕子監督、浜田芽来選手。ノジマステラ神奈川相模原から馬場正臣代表取締役社長、江澤 慶強化担当が出席。会見では、出席者それぞれが選手としての優れた資質と今後の活躍への期待を寄せるコメントを送ると、浜田芽来選手は「ノジマステラ神奈川相模原という素晴らしいチームでプロ選手としてのキャリアを始められることをうれしく思います。これからプロ選手としての自覚を持って、得点という形でチームを勝利に貢献できるように頑張っていきたい」と決意を述べた。最後にノジマステラ神奈川相模原のユニフォームを着て記念撮影に応じた。浜田選手は2023年2月加入予定。
■浜田芽来選手プロフィール
フォワードポジションの浜田芽来選手は9月27日現在、2位につける関東大学リーグで15試合16得点とスピードと抜群の得点力を武器にピッチを駆け回る。2021年度のインカレでも初の準決勝で敗れるも4試合で6得点と点取り屋の名をほしいままにした。浜田選手は2000年12月生まれの21歳。東京都出身の大学4年生。身長体重は161cm54㎏。競技歴はソレイユFCから北区さくらガールズ、中学高校とサッカーの名門校として知られる中高一貫校の十文字中学校・高校へ進んだ。高校卒業後は山梨学院大に進学。チームを牽引するトッププレーヤーとして鍛えられてきた。浜田選手は自身のプレースタイルを「自分は細かく器用にできる方ではないのでダイナミックさとか、スピードやパワーで突破したり、背後への抜け出しからゴールへ向かう推進力のところを見ていいただきたい」と自己評価。村上裕子監督も「攻撃の選手ですけど、守備もきちんとできるというところが良いところ。怪我が少なく出続けられるというところも本当に良いことで今年、4年生がスタートで出てる人数が少ないということもあるんですけど、その中でほぼ全試合に絡むような活躍を見せているところは、チームとしてはすごく芽来さんあって私たちがあるみたいなところがあるのでチームの支えになっています」と全幅の信頼を寄せる。
■なでしこリーグからプロリーグへ参戦。ノジマステラ神奈川相模原ー
ノジマステラ神奈川相模原は2012年創部。旧チャレンジリーグを経て2015年よりなでしこリーグ2部に参戦開始。翌2016年2部優勝、1部昇格を果たし2017年から2020年はなでしこリーグ1部で戦い2018年に3位。また、2017年第42回皇后杯全日本女子サッカー選手権で準優勝に輝く実績を持つ。2021年9月、日本初の女子プロリーグWEリーグ日本女子プロサッカーリーグが創設され、ノジマステラも11チームのひとつとして登録された。
■加入内定記者会見での出席者挨拶ー
9月27日午前11時、「浜田芽来選手 ノジマステラ神奈川相模原加入報告記者会見」が山梨学院広報スタジオで行われた。多くのメディア各社が集まる中、司会者の出席者紹介の後、山梨学院大サッカー部・横森巧総監督は挨拶の初めに報道陣に日頃の協力に謝意を示し、「女子のWEリーグができて女子リーグとして内容が充実してきています。その中で私たちの大学から新たにまた一人加わって活躍する場を作っていただいたノジマさんには大変感謝しています。女子サッカーはまだまだ競技人口も少なく途上にある状況です。(今回の加入)本人の努力でここに至ったと思いますし、浜田選手などには中心になって活躍してもらいたいと思っています。ノジマさんの方には彼女は決意(プロへの)を示したわけですから色々指導していただき活躍できる場をお願いしたい」と述べた。次に村上女子監督がここまでの経緯と浜田選手の紹介を行った。村上裕子女子監督は「昨年6月に初めて練習参加に伺ったのをきっかけに、今年2月に2週間ほど長期練習に参加。その後、リーグ戦等で浜田のプレーを熱心に追いかけていただきまして、契約に至りました」と説明。浜田選手のプレースタイルについては、「もちろん点を取ることが一番得意なプレーではあるんですが、攻守にわたって非常に献身的にハードワークができることが浜田のプレースタイルの最も良いところと思っています。学年も最上学年になりまして、4年生としてチームを代表する立場になって非常に責任感も芽生えたのかなあと、プレーを見て成長を感じるところがあります。サッカーはもちろんですが人としても非常に多くコミュニケーションを取れるようになっておりまして、チームから愛されるような選手」と評価した。
続いてノジマステラ神奈川相模原・馬場正臣代表取締社長は「我々クラブとして浜田選手に期待したいところの一番は、長く応援してもらえる選手になってもらうこと。これは本当にシンプルで実は難しいことではあるのですが、浜田選手はこれから職業自体がプロサッカー選手ということになります。プレーヤーとして輝いてもらうことはもちろん、我々プロサッカーチームクラブとしてはサポーターや地域、社会に貢献する活動も同時に行いますので、そういったところも合わせて一人の人間として、社会人としての成長も期待していきたいと考えております。その中でWEリーグを底上げし、女子サッカーを底上げしていくためには浜田選手の年代が非常に重要な年代になってくるのかなと考えております。横森総監督、村上監督が手塩にかけて育てた娘さんをいただくような形にはなりますけど、大切に育て是非即戦力として活躍してほしいと考えております」と述べた。続いてノジマステラ・江澤慶強化担当は獲得に至ったポイントを挙げて「まず、個人の技術としての能力の高いところを前提としています。ドリブルであったり自分でボールに向かって行ける推進力。そしてシュート、ボールを受けてシュートに行ける、ゴールに向うという、常にゴールを意識してプレーできるというところが一番の魅力であると考えております。その中で同時に守備の面でも攻撃の面でも自分からアクションを起こして、プレーできるというところが魅力的」と即戦力としての期待度の高い。その後、報道陣との質疑応答、フォトセッションと続き無事、加入報告記者会見は終了した。
■プロでの活躍を見据えて。浜田芽来選手、村上裕子監督はー
浜田芽来選手はオファーを受けた時の気持ちを、「素直にすごくうれしくて自分を必要にしていただけるというのは、すごくうれしかった」と大きな目を輝かした。また、「日本の女子サッカーのトップレベルでやれるということで、まだ足りないところもたくさんあるんですけど、できることをたくさんチャレンジして、貪欲にゴールを目指したいなと思います」とプロで挑戦する決意を述べた。ノジマステラの印象を「全員サッカーという感じで、全員守備、全員攻撃で全員一丸となって戦っている感じです」と話した。
村上裕子監督はプロの厳しい世界に入る浜田選手に「私もスタッフ陣一同、“日の丸背負え”と言っているんですけど、そこはやって行きながらまた、自分に自信がつけば目指せるところまで目指してほしいという思いもありますし、ただ本当に彼女の良いところが存分に出るような活躍を見せてくれたらなと思っています」とエールを送った。
浜田選手はこの日の記者会見に先立ち、この9月上旬にすでに仮契約を済ませており、2023年2月から加入予定となっている。山梨学院大出身のWEリーグ所属の選手は、又吉里奈選手(2017年度卒業。現在、ちふれASエルフェン埼玉)、肝付 萌選手(2019年度卒業。現在、AC長野パルセイロレディース)、鈴木日奈子選手(2020年度卒業。現在、AC長野パルセイロレディース)、岩下胡桃選手(2020年度卒業。現在、AC長野パルセイロレディース)。そして浜田芽来選手が5人目となる。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.9.27