●第95回日本学生氷上競技選手権大会 開幕
~インカレ女子500m、熊谷悲願の初優勝~
~残り2日、男女とも意地を見せ優勝争いに絡む~
スケート競技のインカレ「第95回日本学生氷上競技選手権大会」が1月5日に北海道・苫小牧市で開幕。全国の大学がスピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケーの3競技に10月に行われたショートトラック競技の得点が加算される総合成績で、氷上競技日本一を目指し7日まで熱戦が繰り広げられる。山梨学院大は今回、スピードスケート競技とフィギュアスケートにエントリー。初日の5日はスピードスケート競技の男女500mと1500mに3人ずつが出場、男子10000mには、一定の記録を残したものが出場し、各順位別のポイントを競う。女子500mでは熊谷 萌が只一人、40秒を切るタイムで優勝した。他に佐々木成果が10位、大学対抗得点を獲得した。上條真綺は16位。男子500mは俵山秦誠、松本匡平、杉山敦郎は15位までに与えられる得点を取れなかった。続いて行われた男女1500mで男子は柳沢健太郎が15位で得点を獲得したが、他2選手の原 大治、両角元太は得点に貢献できなかった。女子の結果は、笛木麻和が10位に入るも、秋山光希は14位となり女子に与えられる12位までに入れなかった。中西琴菜も圏外に終わった。本日最終種目の男子10000mでは2選手が出場。小原伊織は15位、小平哲史は19位に終わった。熊谷以外は大きな得点を獲得できずに残り2日間で巻き返しを図る。
スケート競技のインカレ「第95回日本学生氷上競技選手権大会」での山梨学院大女子の戦績は、第74回大会初優勝から75回、80回、第82回から85回までの4連覇を含め、7回の優勝。そして第92回、コロナ禍で中止になった2021年第93回大会を挟み第92回、前回大会の第94回と2大会連続、計9回の優勝を誇る、華々しい戦歴を残してきた。今大会も10月のインカレショートトラック女子総合3位で弾みをつけ10回目の総合優勝を目指して大会に臨んだ。一方、男子も優勝はないものの、上位に位置する実力校と知られる。今回は、男子ショートトラック2位の勢いをかって上位入賞目論む。
■《1日目1/6 苫小牧市ハイランドスポーツセンター》
◆男子500m=大会競技1日目、午前10時、きりりと冷え込んだ苫小牧市ハイランドスポーツセンターのリンクで初めの号砲が鳴った。男女とも各距離の得点合計による大学対抗得点で争われ、男子は15位、女子は12位までの順位にポイントが振り分けられる。インカレ初日、最初の種目は男子500m。山梨学院の先陣を切った松本匡平(4年)は22位、次の組で滑走した杉山敦郎(4年)は25位と伸びず、山梨学院の3番手は俵山秦誠(4年)は17位と4年生トリオは残念ながら15位までに与えられる大学対抗得点は得られなかった。
◆女子500m=続く女子500mでは最初に滑走した佐々木成果(3年)は、同走の選手と激しく競い合う結果、コンマ差で後塵を拝したが全体で10位となり対抗得点を獲得した。上條真綺(3年)は16位。最終滑走の熊谷 萌(4年)は11月の全日本スピードスケート競技会2戦目の500、1000mで1位となり貫録を示したが、調子はいまいちと大会に臨んだ。スタート100mでのラップ、ゴールまでのラップで1位と力強い滑りで優勝した。レース後、熊谷 萌選手は「正直、あまり調子は良くなかったんですけど、4年生としてみんなを引っ張っていかなきゃと心に決めて、意地で滑りました。最後のコーナーで膨らむミスがあったけど、自分の得意な外リンクでのレースだったので気持ちもいつもより入って楽しいレースでした」と笑顔で話し、明日の1000mも優勝を目指すと気持ちを引き締めた。
◆男子1500m=この種目は2組が時間差でスタートするカルテット競技方式が採用された。最初の原 大治(4年)は粘りの滑りを見せるも18位。原に続いて滑った両角元太(3年)はラップを上げられず25位と不本意なタイムでゴールした。男子の主将を務める柳沢健太郎(4年)は最初の計測地点では上位に位置するも、後半に失速15位。かろうじて対抗得点を得た。
◆女子1500m=第1組で登場した中西琴菜(1年)は高身長で大きな滑りで序盤は攻めたが中盤から後半に大きくラップを落とし19位に沈んだ。2組の秋山光希主将(4年)も中盤からペースが落ちたが、後半粘り順位を上げた14位、わずかに得点圏に届かなかった。もう一人の笛木麻和(3年)は前半、やや抑えた滑りから後半はペースを落とさずに順位を上げ入賞は逃したものの、10位に入り対抗得点に貢献した。
◆男子10000m=リンクを25周するスタミナとスピードが要求される過酷な種目。山梨学院は2選手がエントリーした。初めに小平哲史(3年)が疾走。安定した滑りで上手くまとめたが思いのほかタイムが伸びずに19位となった。もう一人の小原伊織(3年)400mごとのラップを低い姿勢で安定した姿勢で正確に刻み15位と健闘した。
◆1日目男女500m成績 | |||
男子 | 順位 | 女子 | 順位 |
俵山秦誠(4年) | 17位 | 熊谷 萌(4年) | 優勝 |
松本匡平(4年) | 22位 | 佐々木成果(3年) | 10位 |
杉山敦郎(4年) | 25位 | 上條真綺(3年) | 16位 |
◆1日目男女1500m成績 | |||
男子 | 順位 | 女子 | 順位 |
柳沢健太郎(4年) | 15位 | 笛木麻和(3年) | 10位 |
原 大治(4年) | 18位 | 秋山光希(4年) | 14位 |
両角元太(3年) | 25位 | 中西琴菜(1年) | 19位 |
◆男子10000m=小原伊織(3年)15位、小平哲史(3年)19位。
1日目のレース終了後、篠原祐剛監督は「熊谷はこれまでインカレは最高で2位だったので最後のインカレで優勝を狙っていたので予定通り勝つことができました。佐々木は相手に競り負けてしまってコンマ差でちょっともったいなかった。男子500mで俵山は相手のフライングでスタートが上手くいかずに出遅れてしまって、タイムが伸びなく17位になってちょっと厳しいですね。1500mの柳沢も15位で1点でも取れたことは良かったです。明日は個人戦の最後ですので男女の1000m、男子の5000,女子の3000mの長距離種目が残っていますので男女とも1点でも多く上のポイントを取って最終日の団体戦につなげていきたい」と気持ちを切り替えていた。
明日の2日目は女子3000m、男子5000m、男女1000mのスピードスケート競技、また、吉岡詩果(2年)が出場するフィギュアスケート競技7・8級が苫小牧市白鳥王子アイスアリーナで行われる。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.1.5