●第95回日本学生氷上競技選手権大会 2日目
~女子3000m笛木、女子1000m熊谷4位~
~フィギュア唯一出場の吉岡も大健闘~
北海道・苫小牧市で開催されている「第95回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)」は1月6日、2日目の競技が行われた。インカレは各種目3人ずつが出場して大学対抗得点を競い、大学日本一を争う。すっきり晴れ上がり、きりりと冷え込んだ苫小牧市ハイランドスポーツセンターの屋外リンクで女子3000m、男子5000m、男女1000mの3種目が行われた。山学大は1日目、女子500mで熊谷 萌が先陣を切って優勝。幸先の良い流れかと思われたが後が続かず大学対抗得点は獲得するも、入賞者は熊谷1人だけの結果に終わった。2日目、巻き返しを図りたい山学大は中長距離種目で得点の上積みを目指した。初めの女子3000mで笛木麻和が表彰台は逃すも4位に入賞。前日の女子500mで優勝した熊谷 萌も4位入賞し、ともに大きな得点を獲得した。他の選手は女子3000mの秋山光希が11位、男子5000mの小原伊織は12位、原大治が19位、小平哲史が20位。女子1000mでは佐々木成果13位、中西琴菜は18位となった。男子1000mでは柳沢健太郎が13位、俵山秦誠27位、佐々木蒼太は29位と低調な成績に終わった。一方、苫小牧市白鳥王子アイスアリーナで行われているフィギュアスケート競技に山学大から唯一出場している吉岡詩果は12位と大健闘。華麗にリンクを舞った。
■《スピードスケート2日目1/6 苫小牧市ハイランドスポーツセンター》
◆女子3000m=笛木麻和4位・秋山光希11位
2日目の最初のレースは、女子3000m。1日目の1500mに出場した秋山光希(4年)と笛木麻和(3年)が出場した。最初に3組秋山がスタート。ゆったりと柔らかい滑りで同走に競り勝ち最終順位は11位と僅かだが対抗得点を入れた。続いて前回大会も同種目で4位となった笛木は表彰台を狙って積極的にスピードを上げ、同走を大きく引き離しゴール。最終順位は4位と表彰台に届かなかった。レース後、笛木麻和選手は「調子は完全ではなかったんですけど、その中で8位以内に入りたいと頑張って、自分の持ち味は粘りなので最後まで諦めずにできるだけ大学のためになるようにと思って滑りました」と頑張った結果が自分の思いより上の順位につながった。
◆男子5000m=小原伊織12位・原 大治19位・小平哲史20位
出場したのは1日目の1500mで18位の原 大治(4年)、10000mで15位となった小原伊織(3年)、19位の小平哲史(3年)の3選手が滑り、小原の12位が最高で前日に続き対抗得点獲得に貢献。原が19位、小平は20位となった。
◆女子1000m=熊谷 萌4位・佐々木成果13位・中西琴菜18位
続いて行われた競技はスピードと持久力が求められるハードな種目。山梨学院勢1番は、前日の1500mで1年生の初インカレとあって緊張から身体が動かず下位に落ちた中西琴菜(1年)はこの種目も18位と身体を活かした滑りができなかった。次の佐々木成果(3年)は13位でわずかに得点獲得には至らなかった。最後は前日500mで優勝した熊谷 萌(4年)は500mよりはやや苦手にしている距離。スタートから600mまではトップで通過するも最後の1周400mでラップを落とし4位となり、試合後渋い表情で悔しがった。
◆男子1000m=柳沢健太郎23位・俵山秦誠27位・佐々木蒼太28位
2日目最後のレース。山梨学院からは1500mで14位の柳沢健太郎(4年)と500m17位の俵山秦誠(4年)、佐々木蒼太(2年)が出場したが、ともに振るわず柳沢23位、俵山27位、佐々木28位と大学対抗に絡めず男子の得点は伸びなかった。明日の団体競技で起死回生の戦いを見せられるか。明日7日、最終日は大学対抗戦の華、団体で戦う男女2000mリレーとチームパシュートが行われる。
■《2日目1/6 フィギュアスケート競技 苫小牧市白鳥王子アイスアリーナ》
スピードスケート競技とともに行われているフィギュアスケート競技も大会2日目、山梨学院大から唯一インカレの大舞台に初出場を果たした吉岡詩果(2年)は7・8級クラスに所属し、スピードスケート、アイスホッケー、フィギュアスケートの3部門総合対抗に男女のこのクラスの結果が得点として適用される。このクラスの出場は36人。昨年10月に行われた東日本学生選手権で6位入賞し、選抜された吉岡は22番滑走で白鳥アリーナのリンクにスパンコールをあしらった薄紫色の衣装で登場した。大きく流れるように滑りだした吉岡は冒頭の3回転ループ、2回転アクセルの連続ジャンプを決めると、4回目の3回転サルコーのジャンプで転倒したが、その後のステップ、スピンと華麗な滑りで会場を魅了。その後の3回転フリップジャンプが1回転になってしまったミスがあったものの、笑顔で競技を続け最後のレイバックスピンでフィニッシュした。得点は95,3、順位は12位となった。演技後、話を聞いた。吉岡詩果選手は「全日本で全部ジャンプを失敗してしまって、こちらに来る前も調子は良くなかったんですが、その中では、良いところも悪いところもあったんですけど、次の国体までには直せたらいいかなと思います。スコアはあまり良くないですけど気持ちよく滑れたのは良かった」とはにかみながら話した。
文(K.F)カメラ(平川大雪)2023.1.6