山梨学院広報課

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●第95回日本学生氷上競技選手権大会 最終日
~女子総合成績で2位。男子学校対抗で10位~
~4年生、山学の伝統を後輩に託しインカレ引退式~

北海道苫小牧市で熱戦が繰り広げられてきた「第95回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)」は最終日1月7日を迎えた。この日は、苫小牧市ハイランドスポーツセンターでスピードスケート男女2種目、インカレ大学対抗の華、団体戦の男女2000mリレーとチームパシュート(団体追い抜き)が行われた。最初の種目、女子2000mリレーは、1走・佐々木成果、2走・上條真綺、3走・中西琴菜、4走・熊谷萌がスムーズなバトンパスで滑り3位表彰台に上った。男子は1走の大野遥輝が出遅れるも、2走・杉山敦郎、3走松本匡平、4走・俵山泰誠が力強い滑りで7位に入る健闘を見せた。続いて行われた男女のチームパシュート。女子は3人一組でリンクを6周、男子は8周する。女子は秋山光希、熊谷萌、笛木麻和のメンバーで臨み、3人の息の合った滑りで4位。惜しくも表彰台を逃したが大きな対抗得点を獲得した。男子も柳沢健太郎、原大治、小原伊織のメンバーで最後まで隊列を崩さず滑走。5位に入った。最終日に男女とも学校対抗得点を積み上げ、山梨学院女子はスピードスケート3部門の得点とショートトラックを含めた女子総合成績は2位となった。男子は学校対抗得点で10位となった。すべての競技終了後、競技場前で4年生インカレ引退式を行い後輩から花束を贈られ、チームの伝統を託した。

■《最終日1/7 苫小牧市ハイランドスポーツセンター》
◆女子2000mR(リレー) 2位 佐々木成果・上條真綺・中西琴菜・熊谷 萌
◆男子2000mR(リレー) 7位 大野遥輝・杉山敦郎・松本匡平・俵山泰誠

7日最終日、快晴の苫小牧市ハイランドスポーツセンター屋外リングで行われた最初の種目女子2000mRは、1人が500mを滑り4人がバトンリレーで繋いでいく競技。スピードの速いスケートはバトンの受け渡しが非常に難しい種目。僅かのミスが致命的になる。
チームが一つになる大学対抗団体戦はインカレの華。各大学の滑走者は母校の名誉と誇りを懸けて滑り、控えの選手、今大会、観戦が3年ぶりに可能になった保護者などの応援者は、熱い気持ちを選手に送った。リレーメンバーの第1走者・佐々木成果(3年)は「山梨学院行くぞ!」とみんなに届けと大きな掛け声でスタート。佐々木は同走の八戸学院大をわずかにリードして2走の上條真綺(3年)にバトンをつなぎ、3走中西琴菜(1年)とバトンの受け渡しもスムーズにリードを広げながら最終走者熊谷 萌(4年)につなぐと、熊谷は猛然と力強い滑りで一気に差を広げた。最終組が終了した結果は3位。今大会2つ目の表彰台を決めた。山梨学院女子メンバー(写真は右から熊谷萌・佐々木成果・上條真綺麗・中西琴菜)第1走者の佐々木成果選手は「練習ではバトンパスミスもして全体的につながることがなかったんですけど、本番では上手くつなげて自分自身も動きが良く、本当は優勝を狙っていたんですけど、上位に入ったので結果はうれしい」と素直に喜んだ。2走の上條真綺選手は「去年も3位で本当は1位を狙っていたので自分の体調不良でこの大会思うような結果が出せなくてみんなにすごく負担を掛けてしまったので、その中でも3位になれたことはうれしい」とぶっつけ本番の大会で最低限の役割ができ安堵の表情を見せた。3走の中西琴菜選手は「今までのスケート人生の中で一番調子が悪くてインカレに合わせられなくて、リレーも不安だったのと、練習で1回もバトンパスが成功しなかったので本番ではバトンパス重視でやったらを上手くできて良かった」と話した。4走の熊谷 萌選手は「このメンバーだったら優勝も夢ではないという感じだったですけど、レース前にみんなにはとりあえず相手が速かったとしても優勝を目指して頑張らないとそれ以下になっちゃうからねと言って落ち着いてバトンをつなげよう」と最上級生が気持でもみんなをリードした。
山梨学院男子リレーメンバーは1組目に登場。第1走者に大野遥輝(1年)を起用。第2走杉山敦郎(4年)3走松本匡平(4年)4走俵山泰誠(4年)は最後のインカレ、最後のレースに挑んだ。同走は女子と同じく八戸学院大。第1走者の大野がやや遅れるも、2走杉山が追いつきほぼ同時にバトンをつなぐと3走の松本がリードを奪い4走俵山が粘り、先にゴールした。その後、順位を下げ最終結果は7位となり対抗得点は確保した。

◆女子チームパシュート 3位 秋山光希・熊谷 萌・笛木麻和
◆男子チームパシュート 5位 柳沢健太郎・原 大治・小原伊織

続いて行われたのは、今大会最後の種目「チームパシュート」。チームパシュート(団体追い抜きとも呼ばれる)は、3人一組で滑り、男子はリンクを8周(3200m)、女子は6周(2400m)でタイムを競う。2チームがメインストレートとバックストレートの中央から同時にスタートし、3人目の選手のブレードがゴールしたタイムで勝敗を決める。個人選手と違い、強い選手が弱い選手を引っ張り全員が一団となって滑ることが大事。最初の女子のレースは、秋山光希(4年)、熊谷 萌、笛木麻和(3年)が2組目に出場。同走はリレーと同じ八戸学院大。山梨学院は1周目で少し離されるが、そこから3人がコーナーで先頭を入れ替わりながら、一糸乱れない安定した滑りで追走したがわずか届かず、靴の差でゴールを許した。最終結果は4位と表彰台は逃すも、2位までコンマ差の惜しいレースだった。続いて行われた今大会最後のレース。今一つ波に乗れない山梨学院男子にとっても一矢を報いたい最後のチャンス。メンバーは、柳沢健太郎(4年)、原 大治(4年)、小原伊織(3年)の3人。柳沢と原はインカレ最後のレース。4年間の思いを乗せて滑走した。1組目のチームは、同走のチームにまずは勝つことが大事と隊列を乱さず徐々に同走を半周リードして引き離しゴール。続く各大学の結果を待った。2組目が終わって1位を保っていたが最後の5組目が終わり最終結果は5位となり狙った表彰台には届かず、今大会苦しんだチームが有終を飾れなかった。

大会終了後、篠原祐剛スケート部監督は「女子は熊谷の500で優勝をはじめ、上位に入る種目もいくつかあり、もう一歩のところもあったんですけど、それぞれ上級生を中心に今持っている力を出せたかなと思っています。男子の方はちょっと厳しい戦いでしたけど、大会前には得点が何種目で取れるかなという感じでしたが、最終的には2種目くらいと想定していたのが5種目で取れ、選手が自分の役割は果たしてくれたかなと思います」と大会を総括した。川上隆史スケート部顧問は「メンバー的にも戦力的にも非常に厳しいと、このインカレに臨んだんですが、インカレはチームで団結する総合力が勝負なのでそのところはひとり一人の力以上のものが今回、山梨学院のチームは発揮できたと思います。特に女子はあともう一歩というところが多くて悔しい思いをしていますが、それも次のパワーに変わる材料になったと思いますし、今回はスター選手がいない中でのチーム作りができた非常に大きな成果があった」と話した。

■4年間の大学でのスケート生活を胸に込め、インカレ引退式ー
全てのスピード競技を終え、山梨学院チームは部員全員でリンクを離れ、競技場の前に並んで4年生を送るインカレ引退式を行った。男子5人、女子2人ひとり一人に後輩から花束が贈られ最後のインカレで一区切りを付け、後輩たちに次を託した。

秋山光希女子主将は「インカレは特別な思いがあって自分も大学1年生の時からレギュラーとして出させていただいて、今年は女子の人数は去年より少なくなってしまって、その中でもみんな目標を持ってしっかり取り組んでくれましたし、サポートの1,2年生の応援も力になって今回のいい結果につながりました。後輩には4年生になるとみんな分かると思うんですけど特別な思いがある大会なので一番はみんなに楽しんでほしいなと思います」と後を託した。男子の柳沢健太郎主将は今大会を振り返って「全体的にあまり出来上がってなかった部分もあったんですけど、普段順位を取れない選手も取ることもできたし、最後のパシュートもここ3年程ここまで順位を取れていなかったので女子のリレーもそうですけど男子は最後にいい締めくくりができたと思います。みんなは今の実力は出し切ったと思うので、今回の結果を受け止めてまた来年つなげてもらえば」と話した。

今回のスピードスケート、フィギアスケート、アイスホッケーの3競技の学校対抗得点の結果は、女子1位は高崎健康福祉大、2位:日本体育大、3位:山梨学院大となり、10月に行われたショートトラック競技の得点が加算された総合成績では山梨学院大は中京大と2位を分けた。男子の3部門競技の学校対抗得点1位は専修大、2位:高崎健康福祉大、3位:日本体育大。山梨学院大は10位となった。

文(K.F)カメラ(平川大雪)2023.1.7