山梨学院広報課

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●2023年度関東大学バレーボール男子春季2部リーグ戦 
~山学大、1部降格校に惜敗。堂々と渡り合う~
~1部昇格に手応えも、明確な課題の修正が必須~

2023年度「関東大学バレーボール男子春季2部リーグ戦」3日目が4月15日、行われた。山梨学院大バレーボール部男子は3戦目のこの日、1部から降格した格上チーム国際武道大と対戦、大接戦を演じたが0-3で敗れた。2019年秋季リーグに2部昇格を果たした山学大チームは、新型コロナウイルス感染の影響ための大会中止が続き2021年秋季リーグで実質デビューし6位(12チーム中)と大健闘。続く2022年春季リーグでも5位に躍進し存在感を示すも秋季では10位と低迷、今大会で巻き返しを図るべく戦いに臨んだ。4月8日開幕したリーグ戦。1戦目、2戦目上位に位置するチームとの対戦に共に1セット目を取り優位に進めるもその後の接戦に敗れた。国際武道大との3戦目序盤、リードを許すが中盤、#27エース石崎蓮にボールを集め逆転すると、その後は拮抗。山学大がマッチポイントを奪うも相手も譲らず30-30の大接戦に最後、ミスも重なり30-32で1セット目を落とした。その後2セット目を失い3セット目序盤、再び国際武道に先行されるが徐々に差を縮め、中盤追いつくと再び一進一退の攻防が続いた。粘る山学大はこのセット#46山内智貴の踏ん張りでこのセットも先にマッチポイントを奪うが攻めきれずに逆転負けした。セットカウント0-3で敗れるも格上チームと互角に戦い存在感を示し、残り試合に弾みをつけた。

山梨学院大バレーボール部は2016年の「スポーツ科学部」開設と同時に男女に部を立ち上げ、女子は17番目の強化指定クラブとしてスタートした。男子は遅れて2018年に強化育成クラブに指定され、今年5年目を迎えた。強化指定された年の春季リーグに4部から3部に昇格。翌年の2019年春季リーグ戦3部優勝。2部入替戦に臨むも敗れ、秋季リーグ戦には2位で入替戦に再挑戦、山梨大学を破り2部昇格を果たした。2部リーグは12チーム、総当たりで各チーム11試合を戦い、1部昇格を懸けて争う。1部・2部は上位・下位2チームが入替戦を戦い、1部11位と2部2位、1部12位と2部1位が対戦する。今大会は4月8日に開幕。5月20日までの日程で実施され、入替戦は28日に行われる。

■リーグ戦序盤、2部リーグ上位との厳しい戦いにも光明ー
2019年に2部昇格を果たし存在感を示す山梨学院大は、昨年秋のリーグ戦で10位と不覚を取り1部昇格に巻き返しを図るべく2023年度春季リーグ戦を迎えた。4月8日開幕した1戦目に昨秋リーグ戦2位(2022年秋季戦終了時点順位)の青山学院大と対戦。1セット目取るも、セットカウント2-2のフルセットにもつれ込んだが、最終セット粘り切れず2-3で敗れた。その翌日の2戦目、同3位国士館大戦でも1セット目を奪うが2セット目を落とし、3セット目、4セット目を接戦の末敗れた。いずれも苦いリーグ戦スタートとなった。試合前、加戸隆司監督は1、2戦に惜敗した試合を振り返り「練習で危惧していた終盤のミスが出てしまいました。戦った相手は格上で、うちは入り方もいい状態でしたけど、(相手は)地力に勝る部分もあるのでそこを何とか凌ぎながら、何とか早めに1勝を挙げれば自分たちがやってきたことが分かってくる」と早い勝利を望む。

■1部降格校、国際武道大に敗れるも、最後まで手に汗握る好試合ー
迎えた15日3戦目、秋季リーグ1部から降格した国際武道大と対戦した。試合は、国際武道大のサーブとスパイクのコンビネーションで1点目を奪われ第1セット目が始まった。山梨学院は前半、左からの攻撃と自陣のミスで5点差リードを許すと徐々にエースアタッカー#27石塚蓮(2年)にボールを集め挽回、1点差まで詰めるとその後、チームは相手攻撃のボールを拾い#2宇佐美陽平(4年)のオープン攻撃でついに逆転。その後は手に汗握る一進一退の攻防が続きデュースに突入、ここでも互いに譲らず30-30で迎えた山梨学院の攻撃でタッチネットの判定を受け、相手のセットポイント。次の攻防でフェイントを決められ30-32の激闘の末、このリーグ戦初めて1セット目を失った。2セット目は中盤、山学大は2度の4連続ポイントを奪われ15-9と劣勢に立った後半、コンビネーションバレーで一時追いつく兆しを見せるも、最後まで差が縮まらず25-18で2セット目を落とした。絶対に落とせない3セット目、#1キャプテン常田将志(4年)を投入。国際武道のサーブで始まった1球目をラリーの末、常田の右からのクロススパイクが相手コートに刺さり1点を先取。しかし、相手の多彩なコンビネーションバレーに8-4とリードされた。その後、相手のサーブ、スパイクミスで差を縮め、さらに左フロントに回った#5水野登偉(4年)の強烈なクロススパイクや北原尚季(4年)のクイック攻撃で反撃、逆転した。その後は、第1セット同様に、互いに勝利を懸け凄まじいシーソーゲームを展開、会場を沸かせた。24-24とまたもデュースとなった場面、山梨学院の攻撃で#46山内智貴(2年)が放ったスパイクでタッチネットがあったという微妙な判定が覆されず、24-25の国際武道のマッチポイントに相手右からのストレートスパイクに山学大のブロックが無情にもアウトとなり24-26、接戦に幕が引かれた。結果的に3戦無勝利となったが、2部1位から3位の対戦相手に互角に戦った山梨学院は、1部昇格にも近い存在と目される。期待したい。

■山梨学院大登録メンバー:《●印はスターティングメンバー》
#1常田将志チームキャプテン(スポーツ科学部4年)、●#2宇佐美陽平(法学部4年)、●#4北原尚季(経営学部4年)、#5水野登偉(スポーツ科学部4年)、●#6堀篭太一(経営学部4年)、#8西山隼矢(スポーツ科学部4年)、#11リベロ高原快成(経営学部3年)、#16森山翔馬(スポーツ科学部3年)、#17山本翔聖(スポーツ科学部3年)、#26リベロ池崎響(スポーツ科学部2年)、●#27石塚蓮ゲームキャプテン(スポーツ科学部2年)、#33鈴野右京(法学部2年)、●#46山内智貴(スポーツ科学部2年)、●#53セッター平松陸哉(スポーツ科学部1年)。
《交代選手》常田将志、水野登偉、西山隼矢、鈴野右京が途中出場した。

4月15日 大会3日目3戦目《山梨学院大VS国際武道大 》
● 山梨学院大学 0 第1セット 30-32
第2セット 18-25
第3セット 24-26
3 国際武道大学 〇

試合終了後、加戸隆司監督・スポーツ科学部准教授は「残念ですね。こういうケースが続いていて」と苦笑い。「セッターが1年生でもともとコンビバレーを中心とする選手なんですけど、(エースの)石塚は高いトスが打ちやすいのでそこにできるだけ合わせようとしたんですけど、合わせられなかったですね。今、勝たなきゃ、勝たなきゃと思いが強くなっているので余計に微妙な歯車というか掛け違いが起きているのかなと思います。チームとしては良いプレーも多く、良い時の展開はどこのチームとやっても勝負はできる状況なので、そういう前向きなところだけをもう1度作っていければいいのかなと思っています。後は練習の中で落としてはいけないボールに対しての意識づけをしっかりやることと、勝ち負けはあとから付いてくるので自分たちのやってきた良い時のバレーができるように心掛ける意識をしっかり作っていければいいかな」と立て直しを図る。目標は、「当初は3位以内を目標としたのですけど、この状況で行くとここからは一つでも多く勝って12チーム中6位以上をしっかりと目指して頑張っていきたい」と前を見据える。常田将志チームキャプテンは「1戦目、2戦目もそうなんですけど1セット目、こちらがマッチポイントを握った時に、最後の1点を自分たちのミスで相手に与えてしまって、流れが行ってしまうという形がこの3戦全部負けた原因だったと思うので、そこを明日も試合があるんですけど、来週以降の試合では1週間の練習で最後決め切る力をもう少しつけていく必要があると感じています。どんなチームであっても自分たちが相手のチームに合わせないで自分たちの力をマックスで発揮するということで、これからの8戦、勝ちを意識してやっていく」と話した。エースアタッカーの石塚蓮選手は「勝ち切れるところや大事な場面での自分たちのミスというのが勝敗を分けたと思いますし、そこが自分たちの弱い部分でもあり、最後まで集中できていないという部分でもあるので、その辺は学年関係なく、みんなで士気を上げて頑張っていければと思っています。前半は負け続きのスタートになってしまったですけど、後半に向けてしっかり勝てることを意識していきたいと思っています。まず自分がエースという自覚を持って、決めるところはしっかり決めて、自分一人では勝てないので全員で協力して一戦一戦勝ち続けられたら」と意気込んだ。

この日の3戦目の戦いを終えて山梨学院大は2部上位校と負けはしたが遜色ない実力を示した。インタビューを受けた3人が「終盤でのミス」を敗因と挙げるように次の試合に備え明確な課題修正に取り組み弱みを強みに変える。
次週の4月22日大会5日目は中央学院大、23日大会6日目は大東文化大と対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.4.16