●第75回山梨県高校総合体育大会 開幕
~開会式も通常に戻り、選手団、役員が入場行進~
~山学アスリート 初日の競技から躍動する~
高校スポーツ最大の祭典、2023年度「第75回山梨県高校総合体育大会」が5月10日、開幕。4年ぶりとなる総合開会式が小瀬スポーツ公園体育館で行われた。開会式では各校から約800人の選手団が堂々の入場行進をし、開会式を盛り上げた。大会主催者の山梨県高校体育連盟・小俣義一会長などの挨拶を受け、昨年度男子優勝校の甲府工業高校・山口陽太生徒会長が「自分が総合体育大会の主役になるという強い気持ちを持ち、練習の成果を十分発揮して正々堂々戦い続けることを誓います」と力強く宣誓をした。今年は、33競技に39校、約7,000人、山梨学院高校からは約250人が参加し、10日から12日までの3日間の日程で、学校対抗で総合得点を競う。今大会は4年ぶりに有観客で実施され、大会初日のこの日は小瀬スポーツ公園他、各会場で熱戦が繰り広げられた。山梨学院は陸上競技女子100mで奥村陽、男子3000mSC(障害)は小林柊が優勝、男子走り高跳びでは前田拓夢が2位、空手道団体形で男女とも2位を獲得するなど、他の多くの競技でも学校対抗得点獲得に貢献しており、明日からの競技にも期待が集まる。
■4年ぶりの総合開会式が実施される―
4年ぶりに日常が戻ってきた。「第75回山梨県高校総合体育大会」の開会式が、参加各校の代表約800人の選手団、役員が小瀬スポーツ公園体育館に集結。堂々の入場行進をし、大会の開幕を彩った。山梨学院高放送部・宝方美海さんの司会進行の下、国歌斉唱、昨年度の優勝旗返還に続き、最初の挨拶に立った山梨県高校体育連盟の小俣義一会長は「選手の皆さんにはこれまで支えてくださったすべての方々の感謝を胸に自分自身のためチーム、母校のために鍛え上げてきたその力と技と精神力を遺憾なく発揮してほしいと思います。試合に臨む際には最後の1分、最後の1投、最後の1本、最後の1打まで諦めることなく勝ちにこだわってください。同時に高校総体を通じてさらにスポーツを愛し、競技や他校との対戦そのものを楽しむことを忘れずに試合に臨んでほしいと思います。そして県内各校の仲間と友情を深めるとともにライバルを敬い、認め、刺激し、互いに高め合いライバルとの絆をさらに一層深めてください。何よりスポーツを通じて山梨県の高校生の皆さん自身が逞しく、しなやかに成長することを切望しています」と述べた。その後、いくつかの祝辞や激励の言葉が続き、司会の宝方さんから選手宣誓の宣誓者が呼ばれると、それに伴い各校の旗手が宣誓者の甲府工業高校・山口陽太生徒会長を囲んだ。山口さんは「自分が総合体育大会の主役になるという強い気持ちを持ち、練習の成果を十分発揮して戦い続けます。そしてこの総合体育大会が無事開催できる喜びと、今日まで支えて下った多くの方々への感謝の気持ちを力に変え、正々堂々戦い続けることを誓います」と宣言、ファンファーレとともに大会が開幕した。
■大会1日目、山梨学院アスリートが躍動したー
開会式直後、小瀬スポーツ公園武道館で行われていた空手道でこの日の最初の入賞者生まれた。空手道団体形で男女とも2位に入った。3人で行われる沖縄発祥の空手演武に山梨学院空手道部員の力強い形が披露された。試合後に男子部員(右から志村大和②、中川瑠己②、小林真那斗②)の小林選手は「コロナ禍が明けてから練習時間も増えて質を上げて頑張ってきたんですが今回も1位を取ることができずに悔しいですけど、次の関東大会でしっかり全員で反省点を直して1位を取りたい」と前を向いた。女子部員(右から岡村桜愛①、川越蒼③、天野芽依②)の川越選手は「今回も航空に負けてしまい、ちょっと悔しさはあるんですけど、でも今やった形というのは今回の試合が初めてでこの3人でやって2週間しか練習ができていない中で、航空以外の高校にいつも通りに勝てたということではこれからまだ伸びしろがある」と飛躍を誓う。
陸上競技では5月6日に行われた1日目に続き2つの優勝が生まれた。一つは女子100mで奥村陽(2年)が2連覇を達成した。「風が強くて思ったようなレースができなかったです。去年レベルが高いレースに何回か出場して自分の改善しなければいけない点や弱さを見つけてこの冬、スタートの改善をしてきたんですけど、そこがしっかりできていないので関東までにはしっかり練習を積んで臨みたい」と優勝にも妥協はない。同種目の村松璃香(3年)は5位に入り学校対抗得点に貢献し、最後の関東大会でさらなる高みを目指す。男子3000mSC(障害)では小林柊(3年)が素晴らしい走りを見せた。スタートから飛び出し、最後までリードを守り優勝。小林選手は「体調はあまり良くなかったんですけど、最初から攻めるというのが自分のレースだったので、それを変わらず3年間継続してきたことを1位で表現したいなと思っていて1000を通過した時に動きが良かったのでこれは勝ったなと思いました」と強気を貫いた。同レースで3位になった野口翔大選手(3年)は「最低でも2位を狙っていたんですけど体調も総体前にあまり良くなかったので最低限の走りはできた」と話した。もう一人の渡邉大雅選手(3年)は「自分は初めての障害だったので4位という結果でしたけど全力で取り組めたので自分の中ではいいレースだった」と3人は揃って関東大会に出場する。フィールドでは走り高跳びで前田拓夢(1年)が185cmを跳んで2位に入った。前田選手は「190cmを目標にしていたんですが届きませんでした。1年生なので自分の中ではこの順位はいい方だと思いますけど、やはりこれからは1位を目指して頑張っていきたい」と意欲を示した。同種目、180cmで5位の向山結音選手は(2年)は「自己ベストが180だったので超えられたらと思っていたんですが悔しいですね。次は絶対超えたいです」と話した。
■先行開催の陸上1日目(5月6日)の優勝者コメントー
男子5000mW(競歩)で現在、一番いい記録を持ち、この大会、2位に30秒以上の差をつけて優勝した白須紘太選手(3年)は「優勝したかったので最初は前について行って、2000位で前に出てそのままゴールしました。最近熱くなってきてタイムが最近あまり良くなかったので関東ではそういう事も考えながらレースをしていきたい」とベストタイムより3分ほど悪いレースに課題を修正する。女子1500m優勝した西本佑菜選手(2年)は「最初からどんどん前へ行こうと攻めたレース展開にしようと思っていたんですけど、最後は危なかったですが優勝できて良かったという感じです。タイムもベストよりは悪かったんですけど、最近の中では結構いいタイムで良かったです」と次の800m(予選、準決勝を突破)、3000mを制し3冠を狙う。
明日大会2日目、山梨学院からさらなる好記録が期待される。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.5.10