山梨学院広報課

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●2023年度東日本学生レスリングリーグ戦 開幕
~大会1日目、山学大予選リーグ突破、順位決定リーグへ~
~10度目の優勝に残り3試合、部員全員の力で挑む~

学生レスリング界最高峰の大学団体対抗戦「東京都知事杯東日本学生レスリングリーグ戦」が5月16日、東京・駒沢屋内球技場で開幕した。新型コロナウイルス感染症拡大の緩和を受け、4年ぶりの有観客での開催となり、20日までの3日間の日程で行われる。フリースタイル57㎏級・61㎏級・65㎏級・70㎏級、74㎏級・86㎏級・125㎏級の7階級で各校の代表が優勝を目指して勝敗を競う。大会1日目の予選リーグは、1部16校が4グループに分かれグループごとに3試合戦いグループ内の順位を決めた。グループBの山梨学院は大東文化大、神奈川大、日大と対戦した。第1戦は大東文化大に6-1で勝利、2戦目の神奈川大戦は7―0で快勝。3戦目、このグループ最大の難敵日本大と対戦した。試合は、配列の2人目まで先行したが、実力者揃いの日大に3人目86㎏級学生王者の五十嵐文彌がアジア選手権王者に好ゲームの末敗れ、2-1、続く世界選手権経験者の佐藤匡紀が順当に勝利し3-1とリード。あと1勝でグループ1位となるところを日大も粘り次の57㎏級で2勝目を挙げ、3-2と勝利の行方は混とんとなった。しかし、5人目の61㎏級森田魁人が逆転勝利を挙げ、ここで山梨学院はグループBの1位を確定、最後70㎏級青柳善の輔も僅差で勝利。5勝2敗で決勝リーグ進出を決めた。明日はCグループ拓殖大、Dグループ早稲田大、明後日はAグループ日体大と対戦、総当たりで優勝校を決定する。

4年ぶりに有観客、声出し応援が解禁され、東日本学生レスリングリーグ戦にも活気が戻ってきた。午前11時、第1戦目の試合が4つのマットで開始されると各校の応援による歓声が会場の東京・駒沢屋内球 戯場に響き渡った。3年前の2019年大会で、7連覇を目指していた山梨学院大は最終日に日体大と拓大の3大学が2勝1敗で同数に並んだが、大会規定により、勝ち数の多い日体大が優勝、さらに勝ち点の合計で拓大が2位、山梨学院は3位となり7連覇は叶わなかった。その後、2020年・2021年、2度の大会中止を経て2022年大会に山梨学院は捲土重来を期して戦いに挑むもまたも日体大の牙城を崩せず準優勝。選手層の厚くなった今大会では2018年大会以来、10度目の優勝を目指す。

■予選リーグ第1戦 大東文化大戦ー
大東文化大との一戦。最初のマットに上がったのは抽選で決まった配列の125㎏級山田泰瑛(3年)。試合は、立ち上がりから上背のある山田が相手の上体を抱えるようにして倒して初めのポイントを奪うと、その後も優位に攻め続け、第1P(ピリオド)後半に10-0TF(テクニカルフォール)で勝利。2人目、57㎏級五町由伸(2年)は大接戦の末、17-17の同点ポイントとなったが、相手が4ポイントのビッグポイントを取っており敗戦となった。3人目70㎏級主将の青柳善の輔(4年)は昨年の全日本大学選手権王者。序盤から相手を圧倒、第1ピリオを1分残し13-0でTF勝利。4人目、61㎏級深澤颯太(3年)も第1P開始早々、タックルからポイントを奪うとすかさずローリングでポイントを重ね、その後も余裕の取り組みでTF勝ちを収めた。5人目、86㎏級増田大将(1年)は序盤、相手の様子を窺いながら慎重に攻めるも、最初に仕掛けたタックルからポイントを奪うと一気に攻め込み、第1Pで11-0で決着をつけた。6人目、74㎏級鈴木大樹(3年)も慎重な立ち上がりから相手を見切って得点を重ね、第1P残り5秒で10-0でTF勝利した。最後7人目、65㎏級須田快晴(3年)は第1Pの開始のホィスルが鳴ると同時に相手に飛び込みサークル外に押し出しポイントを奪い、勢いに乗って完全に優位に立つと、一方的に攻め続け、前半を10-1。第2Pも自分のペースを守り、12-1のTFで勝利した。山梨学院は予選リーグ第1戦、大東文化大に6勝1敗で勝利した。


◆予選リーグ1戦目《山梨学院大VS大東文化大 6―1で勝利》
テクニカルフォール6、優勢負け1

  125kg 57kg 70kg 61kg 86kg 74kg 65kg
山梨学院大 山田 五町 青柳 深澤 増田 鈴木 須田
 
大東文化大 木村 坂庭 東川 植松 佐々木 大津 砂田

■予選リーグ第2戦 神奈川大戦ー
予選リーグ2戦目は神奈川大との対戦。1人目125㎏級ソビィット・アビレイ(2年)がマットに上がった。第1P、ソビィットは立ち上がり、長身を活かし相手を上から抱え込み徐々に圧力を掛け力で押し倒してからのローリングで4ポイントをリードするが、その後はなかなかポイントを奪えず膠着状態が続き第1Pを折り返した。第2Pに入ると序盤、相手も攻撃を仕掛けるが、ソビィットはカウンターから一気に反撃、6ポイントを奪いTFで勝利した。2人目、61㎏級森田魁人(3年)は終始先手で仕掛けポイントを重ね6-0でリードした第2Pの終盤、腰へのタックルから大技を決め12-0で圧勝した。続く、65㎏級荻野海志(2年)、86㎏級五十嵐文彌(2年)はともに1分足らずで相手を仕留め、この時点で勝利を確定。続く70㎏級富山悠真(2年)は苦しんで終了間際、粘って逆転勝利した。残り2階級の74㎏級鈴木大樹(3年)、57㎏級勝目大将(1年)は快勝で、山梨学院2戦目は7―0で順調にグループ2勝を挙げた。

◆予選リーグ2戦目《山梨学院大VS神奈川大 7-0で勝利》
テクニカルフォール5、優勢2

  125kg 61kg 65kg 86kg 70kg 74kg 57kg
山梨学院大 ソビィット 森田 荻野 五十嵐 富山 鈴木 勝目
 
神奈川大 高橋 鈴木 高田 成塚 関下 小林 日比野

■予選リーグ第3戦 このグループ最大の難敵日大戦ー
日大とは、昨年も予選グループの1位通過を懸けた戦いを制し、今回も2年連続の厳しい凌ぎ合いになった。1人目、65㎏級荻野海志(2年)は第1P、実力者同士の戦いは一進一退が続き、荻野の力がこもった突進からポイントが入り僅差で第2Pに入った。荻野は開始早々に積極的に仕掛けポイントを奪うと、その後は相手の力を封印してポイントを重ね11-0で勝利、山学の先陣を切った。2人目は、力で勝る125㎏級ソビィット・アビレイが相手選手に圧力を掛け手堅く勝利、2-0と先手を取った。3人目の86㎏級は、山梨学院が昨年の全日本大学選手権の王者五十嵐文彌(2年)と4月のアジア選手権92㎏級で優勝した吉田アラン(2年)との同学年同士の対戦となった。第1P、五十嵐の攻撃を受け止めた吉田が後ろに返す大技で4ポイント先取すると、第2Pに五十嵐が反撃するも吉田も巧みな追撃で拮抗した息詰まる展開が続き5-7。残り1分、なおも攻める五十嵐が粘り7-7に同点に追いついたが、吉田が第1Pに4ポイントの大技ビッグポイントを取っていたため吉田の勝利となった。終了のホイッスルが鳴り、五十嵐はマットを叩いて悔しがった。その後は74㎏級の世界選手権経験者の佐藤匡記(4年)は試合巧者らしい試合運びで確実に勝利を収めた。57㎏級勝田大将(1年)は健闘するも敗れ、61㎏級森田魁人(3年)に期待が掛かった。森田は積極的な攻撃を見せるも、相手に得点を奪われる展開にも、最後まで諦めず攻め続けた結果、逆転勝利につなげチームの勝利を導いた。最後の70㎏級青柳善の輔(4年)はもつれた試合になったが、終始落ち着いた戦いぶりで僅差、逃げ切った。対戦成績は山梨学院の5勝2敗。勝利したものの、厳しい試合だった。山梨学院は日大との勝利でグループBを1位で通過。明日からの順位決定リーグへ進み優勝争いに挑む。

◆予選リーグ3戦目《山梨学院大VS日本大 5-2で勝利》
テクニカルフォール1、優勢勝ち4、優勢負け2

  65kg 125kg 86kg 74kg 57kg 61kg 70kg
山梨学院大 荻野 ソビィット 五十嵐 佐藤 勝目 森田 青柳
 
日本大 長谷川 藤田 吉田 硎屋 佐々木 田下 渡辺

■試合後の小幡監督、青柳主将インタビュー
試合後、小幡邦彦監督は日大戦について「実力は3位くらいあるのでもしかしたら負ける可能性もあると思っていたので、勝負どころがいくつかあったのがしっかり勝ち切れたのが良かった。今回、57㎏級の選手が負傷して出場できなく、彼が出ていればもう少し楽に勝てたかもしれなかったですね」と振り返った。明日からの順位決定戦に、「それでも一つ壁を越えたので、明日ポカをしないようにしっかり2勝して最後、日体もそんなに簡単に勝てていないのでまた、接戦にはなると思うんですけど優勝できるように頑張らせたい」と選手の力に期待を寄せる。青柳善の輔主将は「今の試合は、勝つところはしっかり勝って、それで負けてしまったですけど、1年生でこれからが期待できる選手なのと、五十嵐も自分が攻めていたところで、微妙な4点で流れが変わってしまったですけど、次にやったら負けないと思うので、この試合の負けを糧にしてほしい」と後輩を思いやった。次の試合には、「明日は、早稲田と拓大が上がってくると思っているので、そこにしっかりとフルメンバーで勝ちに行くというのと、明後日は一番大事な日体戦なので、今年こそは倒してやろうと思っています」ときっぱり勝つと断言した。

明日から4グループ1位通過のチームと優勝を懸けた熾烈な戦いが始まる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.5.16