山梨学院広報課

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●関東高校ホッケー大会、山学3位と悔しい結果
~準決勝 慶應戦に一瞬の隙が命取りに~
~前半山学ペースも、先制許すと挽回できず~

高校ホッケー関東一を決める「第52回関東高等学校ホッケー大会」が6月3日・4日の両日、群馬県みなかみ町月夜野緑地施設内運動広場で行われた。1都7県男子8校、女子7校によるこの大会は全国高校総体(インターハイ)関東地区予選会を兼ねており、2年連続3位の山梨学院高校は3日、1回戦で地元・利根商業高校と対戦。試合は山梨学院が立ち上がりから主導権を握り吉松力主将などの活躍により11-0と圧勝。準決勝に進出し、15回連続のインターハイ出場権を獲得。4日の準決勝では3年ぶりの決勝進出を懸けて慶應義塾高と対戦した。山梨学院は第1Qからスピードある両サイド攻撃から相手サークルへの突入で何度もゴールを脅かし反則を誘いPCで得点を奪う展開に持ち込むも、相手の堅守に手こずった。逆に7分、慶應の右サイド攻撃に自陣の守備の間隙を突かれ先制点を許した。1点を失うも山梨学院はボールを支配し、再三のシュート好機にもゴールを捉えられないままに前半を終了。第3Q中盤、守勢だった慶應は初めてPCを得ると、山梨学院の守備に対してPCを連続した結果、1点を奪い0-2とリードした。2点差を付けられた山梨学院は焦りから攻撃のリズムが乱れ、相手に主導権を奪われた。追いかける山梨学院は最終第4Q、一進一退が続く中盤9分、#12井上絢介がゴールをきれいに決め1点を返したが、勢いつく相手にあと一歩及ばず万事休す、1-2で敗れた。次は気持ちを切り替えインターハイに照準を合わす。

山梨学院高ホッケー部は、ハイスクールスポーツ強化運動部として2007年度に産声を上げた。創部2年目に県総体で初優勝すると2009年の関東大会で初優勝。さらに2012年、2013年と2連覇。2016年に4回目、2018年に5回目の優勝を果たした。それに伴い全国総体(インターハイ)では15回連続出場(今回の結果を含め)を果たし、これまでに2度3位の好成績を残している。全国選抜では4度の準優勝、関東選抜では2度の優勝に輝いた。さらに2016年第11回全国高等学校ホッケーチャンピオンズカップに優勝し最後となった大会の歴史に名を残すなど全国高校ホッケー実力校の一角に名を連ねている。

■「第52回関東高等学校ホッケー大会」6月3日大会1日目 
◆群馬県利根商業高と対戦―
昨日の台風の影響も癒え、青空に高原の風が吹き抜ける会場のみなかみ町月夜野運動広場は、
若きアスリートの歓声がこだました。6月3日、「第52回関東高校ホッケー大会」が行われる中、午後1時30分、山梨学院高は1回戦を地元みなかみ町の利根商業高と対戦した。第1Q(クオーター)、山学高は立ち上がりからボールを支配し優位に試合を進めた9分、PCから#11FW吉松力(3年)のリバースシュートで先制、第2Qでも吉松が2点目を決めたが、得点の好機を数多く作るも消化不良の2点止まりで前半を終了。後半に入ると、山学の攻撃のコンビネーションが機能、より攻撃力が増して#12FW井上絢介(3年)や#9MF上田悠斗(2年)、#MF6宮崎優汰(2年)などで4点を奪い、最終第4Qに入っても利根商業の足が止まったところを山学高の猛攻は続き、#13FW安藤雅宙(2年)などが5点を重ねた。試合は11-0と山学の圧勝で明日の準決勝、決勝に挑む。※PC(ペナルティーコーナー)=ホッケー特有のセットプレー。守備側の選手が自陣サークル内で反則した場合など攻撃側に与えられる。攻撃側は自由に人数を割けるのに対して守備側はGKを含めて5人で守らねばならず、攻撃側にとって大きなチャンスとなるプレー。

■《3日1回戦、山梨学院高校の結果》

2023年度第52回関東高等学校ホッケー大会 1回戦 6/3
《山梨学院高VS利根商業高(群馬)》群馬県みなかみ町月夜野緑地施設内運動広場 
○ 山梨学院高校 11 1Q 1-0
2Q 1-0
3Q 4-0
4Q 5-0
0 利根商業高校 ●
山梨学院得点者=吉松 力3、井上絢介3、上田2、宮崎2、安藤1

試合後、大きな声でみんなを鼓舞した#11FW吉松力主将は「自分たちはいつもは第1、2Qで点を決めて3、4で決められなくなるというのが悪いところなんですけど、今日の立ち上がりは悪くて、第3Q入る前にみんなで“やることはしっかりやろう”と話し合ったので持ち直したんだと思います」と後半の大量点に手応えを口にした。明日の慶應義塾高との準決勝では、「なぜかしら勝てないというのが自分たちの中にあるのでそのジンクスを覆すように全員がしっかり今日の3Qの入りを1Qからできるようしたい」とその先の決勝戦を見据えた。

■6月4日大会2日目準決勝 苦手にする慶應義塾高と激突ー
4日、山梨学院高2試合目の準決勝は、慶應義塾高(神奈川)との対戦。慶應高はこれまでに単独での優勝はないものの、準優勝6回の実績を持つ実力校。山学高部員は、昨日の利根商業高に大勝後、宿舎でのミーティングで苦手意識のある慶應高との次の対戦では普段通りのプレーで臨むことを共有した。
迎えた当日午前9時、すっきりと晴れ上がった高原の爽やかな空気の中、山学高のセンターパスで試合は開始された。山学高は昨日の試合後の吉松主将の言葉にあった第1Qから積極的に点を獲ると。立ち上がりからフィールドを広く使いスピードある両サイド攻撃から相手シューティングサークルにボールを提供し、ゴールを狙った。その結果、相手守備陣の反則を誘ったPCから得点好機を持ったが、堅い守備力の慶應ディフェンスに阻まれた。なかなか得点を奪えないでいた中盤7分、慶應の右サイド攻撃に手薄になった自陣守備の隙を突かれ先制点を許した。1点を失うも第2Qに入っても山学高のハードワークで長い時間ボールを支配し再三のシュート好機にも、ゴールを捉えられないままに前半を終了。第3Qサイドが変わった中盤、守勢だった慶應は初めてPCを得ると、山学高の守備に対してPCを連続して得て山学高ゴールを脅かした。GKの桑本凌羽(3年)のナイスセーブで得点を阻止するも、4回目のPCで遂にゴールをこじ開けられ0-2とリードされた。その後、山学高は必死にボールを追うも、徐々に焦りからミスも重なり相手に優位に立たれ耐える時間が続いた。最終第4Qに入った。一進一退の激しい攻防が続く中盤9分、サイドからの速いパスを中央で受けた#12井上絢介(3年)がドリブルで持ち込みシュートを決め1点を返した。早く同点に追いつきたい山学高は、その後もロングパスやスクープパスなどで前線にボールを供給するも相手守備に阻まれ、追加点を奪えないまま無情の終了のフォーンが鳴り響いた。ここで関東大会での決勝進出を逃したが、15回連続インターハイ出場で一矢を報いると気持ちを入れ替えた。

■《大会2日目、山梨学院高校の結果》

2023年度第52回関東高等学校ホッケー大会 準決勝戦 6/4
《山梨学院高VS慶應義塾高(神奈川)》群馬県みなかみ町月夜野緑地施設内運動広場
● 山梨学院高 1 1Q 0-1
2Q 0-0
3Q 0-1
4Q 1-0
2 慶應義塾高 ○
山梨学院高得点者=井上絢介

試合後、飯田裕一郎監督は「不甲斐ない試合」と一言。敗因について、「体調を崩している選手がいて、体調管理の面が一番かなと思います。あとは相手がしっかり守備を固めてくるチームだと分かっていたので、それに対して広くワイドに攻めていってコーナーを獲るということと、相手に攻めさせないようなことも結構できてはいたんですけど、決められる(得点)ところを決めないと相手が勢いついてしまいそれで悪い流れになって、ちょっと挽回できたのが第4Qの後半だったので遅かったですね。このままだと練習でやった技術的なことを発揮できないままになってしまう」と危機感を表した。吉松力主将は「相手の#2(相手主将)がとても上手くて、昨日からそこにどう対処しようかと話し合いっていたんですが、#2以外も上手い選手が何人かいたので彼に固執してしまったことが敗因の一つかなと思っています」と悔やんだ。序盤のPCを決め切れなかったことに、「練習不足です。実力不足の部分が多い」と気を引き締めた

◆関東大会結果、上位校は、優勝=今市高校(栃木)、2位=慶應義塾高校(神奈川)、3位=山梨学院高校(山梨)・早稲田高等学院高校(東京)となった。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.6.5