山梨学院広報課

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●第105回全国高校野球山梨大会 準々決勝 
~山学高、日大明誠高を破り準決勝に進出~
~前半、相手投手に苦しむも中盤一気に突き放す~

7月20日、「第105回全国高校野球記念選手権山梨大会」準々決勝2試合が甲府・山日YBS球場で行われた。午前8時30分開始の第1試合、山梨学院は日大明誠高と対戦した。この日、一塁側スタンドには、生徒500人と保護者会約40人が熱い声援を送った。試合は、先攻の日大明誠に対し、今大会初めて林謙吾投手が先発のマウンドに上がった。1回表、林は一死後、四球と3連打で1点を先制され、2回にも一死二塁・一塁と走者を背負う苦しい立ち上がり。それでも3回から5回まで本来の調子には遠いものの、無失点に抑えゲームをつくった。一方の打線は、相手投手の緩急を使い分ける投球で序盤安打1本に抑えられる展開。ようやく5回裏、先頭打者の四球に、次の1番星野泰輝が三塁手前に絶妙なバント安打を決め好機をつくると、3番岳原陵河が2点適時打で逆転。さらに5番佐仲大輝が左前適時打で1点を追加、3-1とした。6回の表、日大明誠も安打と盗塁、犠打、スクイズと小技で1点を返し3-2と詰め寄る。しかしその裏、山梨学院は慌てず、7番大森燦の二塁打を足掛かりに安打、犠飛でつなぎ1点を追加、さらに続く星野が右翼越えの適時三塁打、なおも攻め立て佐仲の2点適時打でこの回4点を重ねて7-2と差を広げた。日大明誠も最終回、山梨学院2番手中田有飛を攻め立て3点を奪う意地を見せたが、山梨学院は8-5で振り切り4強に名乗りを上げた。22日の準決勝は駿台甲府高と対戦する。

7月8日に開幕した「第105回全国高校野球記念選手権山梨大会」は前日19日、準々決勝2試合が行われ、甲府工業高と東海大甲府高が先に4強に進出した。20日、大会10日目準々決勝の残り2試合が行われた。第2シードの山梨学院高初戦は、ここまで11日に身延高に12-3で勝利。16日の3回戦は甲府西に6-3で勝利し、準々決勝に向け、順当に勝ち上がってきた。その中で身延高との試合で頭部に死球を受けた林健吾投手は、怪我の影響を心配されたが甲府西高戦に2番手で登板して周りをほっとさせた。この日、唯一ノーシードから勝ち上がった日大明誠高戦でも登板が期待された。

■山学高 生徒、教職員500人、保護者会など約550人の大応援団が集結ー
午前8時30分試合開始前、一塁側内野スタンドには山梨学院高の生徒会、登録メンバー以外の野球部員、吹奏楽部、チアリーダー部、進学コース3年生から1年生までの一般生徒総勢約500人、教職員、野球部保護者会約50人が応援に駆け付けた。その中で、4月下旬に新しく応援団長に就任し、16日の2回戦の応援が初舞台だった遠山侑那さん(1年)は「前回の時は緊張もあってうまくできなかったんですけど、前回の反省も活かして今回は、指先までこだわってグラウンドで頑張る選手たちを応援できるように、そしてスタンドのみんなの応援を引っ張れるように私も頑張りたい」と意気込みを話した。
■林投手が今大会初先発 本来の調子でないながらゲームをつくるー
夏の日差しが容赦なく照り付けえる山日YBS球場のマウンドに今大会初の先発のマウンドに上がったのは林健吾投手。頭部への死球の影響も感じられない元気な姿で投じた第1球。先攻の日大明誠の1番は積極的に振り抜くも、打球は一邪飛。しかし、2番打者には粘られ四球、その後は中軸に3連続安打を浴び1点を献上。なおも満塁に併殺打で何とか凌ぐも、不安定な立ち上がりとなった。2回にも先頭打者安打、犠打、四球と一死二塁・一塁と得点圏に走者を背負い、後続をここも併殺打で切り抜けた。林はそれでも3回から5回を巧みな投球術で立て直し無安打無得点に抑え、打線の援護を待った。打線は、1回から3回まで日大明誠エース投手に緩急を交えた投球に手を焼いた。4回には、二死満塁と攻め立てるが、後続が打ち取られ好機を潰した。それでも徐々に投球を見極めた5回、先頭の9番平野天斗(1年)が四球選ぶと、1番星野泰輝(3年)が三塁手前に絶妙なバント安打を決め無死二塁・一塁。続く2番徳弘太陽(3年)の犠打で走者が進塁。3番岳原陵河が2球目を狙いすまし、左中間適時二塁打で2点を返し逆転。なおも5番佐仲大輝(3年)が1点を追加し3-1とした。一方の日大明誠も6回、先頭の3番が投手強襲の安打で出塁すると、盗塁、犠打を絡め一死三塁の得点の好機に5番が初球にすかさずスクイズを決め1点を返し、3-2とした。返されたらすぐ返すのが山学高流。その裏、先頭7番の大森燦(3年)が右翼線に二塁打、続く林が左前打で無死三塁・一塁とすると、9番平野が左犠飛で1点を返した。さらに1番星野が右中間深くに適時三塁打を放ち1点を追加、なおも二死満塁から5番佐仲が中前2点適時打でこの回、4点を重ね7-2と差を広げた。山梨学院打線は、8回にも先頭2番の徳弘の三ゴロでの失策と3番岳原のヒットエンドランで無死三塁・一塁から4番高橋海翔(3年)の犠飛でそつなく加点、8-2とした。守りでは7回から林を継投した中田有飛(3年)が7、8回を三者凡退の完璧な投球を見せるが最終9回に捉まった。負けが濃厚な日大明誠が3本の安打で3点を奪い意地を見せた。山梨学院は8-5で勝利し4強に名乗りを挙げたが、中盤から終盤にかけて山梨学院のつなぐ野球は機能したものの、最後の失点は課題となった。

■山梨学院高準々決勝戦の結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
日大明誠高 1 0 0 0 0 1 0 0 3 5
山梨学院 0 0 0 0 3 4 0 1 × 8

◆山梨学院高先発メンバー:
1番(中)星野泰輝③、2番(右)徳弘太陽③、3番(左)岳原陵河③、4番(一)高橋海翔③、
5番(捕)佐仲大輝③、6番(遊)進藤天③、7番(二)大森 燦③、8番(投)林 謙吾③、9番(三)平野天斗①
[投手]林→中田➡[捕手]佐仲大輝 
林 5回 打者24 投球数79 被安打5 奪三振1 四死球3 失点2
中田3回 打者13 投球数58 被安打3 奪三振4 四球1 失点3
[打撃]安打11(長打4:三塁打=星野 二塁打=高橋、岳原、大森) 四死球7 三振3

試合後、吉田洸二監督は勝利について、「もう、ほっとしました。ベスト4までくれば。ここまでに負けるんですよ、選抜の優勝チームは。後は負けたらチームに力がないだけなのですっきりしました。」と選抜優勝校のプレッシャーを吐露した。相手投手を前半打ちあぐねたことに「練習試合からあまり打てていなかったので想定はしていましたけど、いずれは」と焦りはなかった。試合の流れを変えたバント安打で試合の流れを変えた星野泰輝選手は「セフティーバントのサインは分かっていたので、自分はセーフを狙いすぎて身体が一塁側に流れてしまう癖があるので、決めることができて次にいい形でつなげたので良かった」と笑顔を見せた。準決勝では、「自分は塁に出て高橋たちに回すのが一番の役目なのでとにかく足で盗塁とか揺さぶりながら高橋に甘いボールを投げさせられるようにしたい」とチームプレーに徹する。逆転打でチームを活気づけた岳原陵河選手は「0対1でなかなか点が入らない試合展開が続いていたので、大きなチャンスに何が何でもランナーを還す気持ちで打席に入りました。打線としてもチームとしてもあまり焦りはなかった」と話した。3本の複数安打について、「打撃の調子は少し良くなってきました。センターから逆にライナーで強いのを意識して、良いところに当てたらホームランになるという感じなので、つなぐ野球を意識しています」と確実に得点につなげる。

準々決勝2試合目は、駿台甲府高が日本航空高に勝利。山梨学院高の次の準決勝の対戦相手は駿台甲府高に決まった。22日(土)の2試合目、午前11時30分から山日YBS球場で対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.7.20