●山学高生が「中国雑技」驚愕の秘技を堪能
~2023年 山学大孔子学院 中国文化イベント~
~中国四千年の歴史を楽しみながら文化を学ぶ~
山梨学院大学孔子学院は10月23日、中国四千年の歴史を持つ、「中国雑技」の公演を山梨学院高校で行った。2019年に開設した山梨学院大孔子学院は、翌年4月から山梨学院高進学コースを対象に週2回の中国語授業を開いて中国文化への理解促進に努めており、これまでに毎年一度、文化交流イベントが実施されてきた。これまでに「楊琴」、「変面/京劇」、「中国武術/気功」の公演が行われ、4年目の今年度は日本のテレビやCM等で広く活躍する2名の達人、于静さん、常玉星さんを招き「中国雑技」の数々の秘技が披露された。公演は、同校の体育館で進学コースの1・2年生を対象とし、計2回の公演には約550名の生徒が参加した。于静さんは、バランス感覚を活かした「皿回し」、「中国独楽(こま)」、「ヘッドバランス」の秘技を披露し、常玉星さんは「三叉(さすまた)」、「鞭の技」の勇状な秘技が披露され、達人が実演する秘技の数々に、生徒達からは自然と大きな拍手や歓声が上がった。中でも、「鞭の技」ではステージに上がった生徒達が、スリルある秘技の実演をサポートして会場を沸かせた。各回約45分間の中で、生徒たちは歴史ある中国文化の一端に触れた。
今回の中国文化イベントは、山梨学院大学孔子学院が山梨学院高校進学コースを対象に中国文化への理解促進を目的に2020年度から行われてきた文化交流イベント。1年目の「楊琴」、2年目「変面/京劇」、3年目「中国武術/気功」そして今回の公演が4回目となる。
今年度も山梨学院高校進学コース1・2年生を対象とし、同校体育館で学年ごとに計2回の公演が行われ、約550名の学生が参加した。山梨学院大学孔子学院の細萱和寛事務局長の司会により公演が始まり、中国雑技の披露に先立ち、吉田正校長は中国語で自己紹介をした後、「生徒の皆さんにとって普段の中国語の勉強だけではなく、中国文化への理解も大切だと感じている。普段は触れないような文化に触れ、楽しむことも勉強であり、楽しいと思えたことをきっかけに、中国語で会話してみたい、自己紹介してみたい等といった興味・関心が湧くことが大切で、そのような気持ちが全ての学問の入口だと考えている。孔子学院の協力により開催となった本日の機会を大事にしてほしい」と挨拶した。
中国雑技の実演が始まり、最初にステージに上がったのは中国雑技アーティストの于静さん。天津市雑技団出身で、約30年間に渡って全世界で中国雑技の訪問講演に参加し、日本でもテレビ番組やCMに出演する于静さんからは、何枚もの皿を回しながら様々なポーズをとる「皿回し」、棒と紐を使って独楽(こま)を空中で回転させたり予測できない動きを見せる「中国独楽」、額や口にくわえた棒の先に物を乗せてバランスをとりながらフラフープ等を回したり体の向きを変える「ヘッドバランス」等、高度なバランス感覚を必要とする秘技を行った。
于静さんに続いてステージに登場したのは、日本国内の雑技団やテレビ、舞台で活躍してきた常玉星さん。古代の武器である飛叉を自由自在に回す伝統的な演目「三叉」を披露したあとは、同校の生徒をステージに上げて「鞭の技」を披露。生徒のサポートにより、3メートルの鞭で新聞を破る技や、目隠しをして生徒が持った花を打ち落とす技が成功し、生徒たちから大きな拍手や歓声が上がった。
終了後、挨拶に立った山梨学院大学孔子学院の趙蔚青学院長(中国側)からは、達人2名へのお礼に加えて同校の生徒へ、「中国の文化に触れることで、中国語や中国の文化について理解を深めたり、中国語学習へのモチベーションを高めてくれたら嬉しい。今後も生徒の皆さんのために中国文化のイベントを企画・実施していくので、来年も楽しみにしていてほしい」と述べた。終演後、生徒を代表して2年生の加藤裕希さん山本紅葉さんが出演者の于静さん、常玉星さんへ花束を贈呈した。加藤さんは「日頃からの努力を重ねているからこそ、達人と呼ばれる程に素晴らしい秘技を披露できるのだろうと思った。中国語はまだ十分に喋れないが、中国雑技に興味を持ったため、本日のイベントをきっかけに中国語を勉強したい」と話し、山本さんは「華麗な秘技にとても魅了された。今回のイベントではステージ上に生徒が参加させてもらったことで、見ている生徒を含め全員が楽しみながら中国の文化を学べたため、中国語をもっと勉強したいと思うことができた」と話し、2人とも今後の中国語学習への意欲を語った。
文(R.K) カメラ(平川大雪) 2023.10.23