山梨学院広報課

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●秋季関東高校野球大会準々決勝 山学4強選抜に近づく
~2連続11回タイブレーク、桐光高に逆転勝ち~
~櫻田の力投に2年生選手が意地を見せ応えた~

「第76回秋季関東地区高校野球大会」2回戦準々決勝が10月23日・24日の両日、栃木県宇都宮市県総合運動公園野球場で各2試合が行われた。来春の選抜甲子園出場校選考の重要な参考資料となるこの大会に、出場の目安となるベスト4を懸けて1回戦を勝ち抜いた8校が激突した。山梨学院は24日、2回戦を桐光学園高(神奈川1位)と対戦した。試合は序盤に2点を失い追いかける展開になったが終盤追いつき、1回戦昌平高戦に続き2試合連続の延長タイブレークになるも、11回表、9番針尾秦地の一打が決勝点となり4-2で勝利した。連投の先発、櫻田隆誠投手は2回裏、四球から犠打、適時打で1点。3回には長打と適時打で計2点を失った。山梨学院打線も相手エースに対し得点好機はつくるも、要所を抑えられた。その後は両チーム投手の投げ合いに7回まで無得点が続いた8回表、山梨学院の攻撃。先頭4番の梅村団が右翼線に二塁打、続く代打河内佑樹、代打中原義虎の適時二塁打で同点に追いついた。決着のつかぬまま山梨学院は再びタイブレークに臨んだ。10回には両チーム得点好機の攻防に球場全体が選手たちの一挙手一投足に一喜一憂すると11回表、試合は動いた。山梨学院は一死三塁・二塁に針尾の二塁打で2者が生還、勝ち越す。その裏、櫻田が満塁の場面にもきっちり試合を締め4強に進んだ。選抜にまた、一歩近づいた。

22日の1回戦に埼玉2位の昌平高に11回タイブレークで辛勝した山梨学院高の2回戦準々決勝の対戦相手は秋季関東大会に4年ぶり7回目出場の神奈川1位の桐光学園高。
神奈川大会では、準々決勝で今夏の甲子園覇者慶應義塾高を破り、決勝では強豪横浜高を下し、神奈川の激戦区を上り詰めた。今大会1回戦では今年の甲子園に栃木県代表として出場した文星芸大付を破り準々決勝に進んだ。

■2試合連続接戦勝利の醍醐味を見せた山梨学院ー
試合は、栃木県総合運動公園野球場での2試合目、13時10分に始まった。平日の試合にも関わらず多くの両校応援団や高校野球ファンが詰めかけ、たっぷりの日差しの中、試合の行方を見守った。先攻の山梨学院は、1回、2回と相手エース投手の立ち上がりに得点好機をつくるが無得点に抑えられる。一方、桐光は2回裏、1回戦で力投した山梨学院先発の櫻田隆誠(2年)から四球をきっかけに手堅く犠打と適時打で先制すると、3回にも一死後、2番打者が左中間を破る三塁打と犠飛で2点をリードした。追う展開になった山梨学院は5回、先頭の9番針尾秦地(2年)、2番横山悠(1年)の右前打、4番梅村団(1年)が四球を選び二死満塁の好機をつくるが、5番山田将吉郎(2年)が相手投手の巧みな攻めに三振を喫した。その後も6、7回と攻撃の糸口が掴めないまま迎えた8回、先頭の4番梅村の右翼線二塁打に続き、5番山田の代打河内佑樹(2年)が左翼線に適時二塁打で1点を返した。さらに代打中原義虎(2年)が左フェンス直撃の二塁打で試合を振り出しに戻した。序盤の失点以降、立ち直った櫻田はいつも通りコースを投げ分け自分の投球を貫きここまで味方の援護を待った。試合は決着がつかぬまま、山梨学院にとって1回戦に続く延長タイブレークに入った。10回表、山梨学院は得点の好機をつぶすと、桐光は先頭打者が犠打で三塁・二塁に走者を進めると、次打者が打った瞬間、『万事休す』と思われた鋭い打球を中堅の黒澤がしっかり捕球、大事を凌いだ。山梨学院応援団は溜飲を下げた。11回表、山梨学院の攻撃は先頭の8番櫻田が犠打で走者は三塁・二塁。9番針尾は初球を振り抜くと、打球は左中間を抜ける二塁打となり2者が生還。4-2と勝ち越した。その裏、桐光は満塁にして追いすがるが、櫻田は最後の代打を空振り三振に仕留め、3時間に及ぶ緊迫した接戦に終止符を打った。
山梨学院は2試合連続タイブレーク試合を粘り強く勝ち取り、4強に進出した。

◆準々決勝 山梨学院高VS桐光学園高 10/24(火) 栃木県総合運動公園野球場

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 合計
山学高 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 4
桐光学園 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2

■山梨学院高先発メンバー 〇は学年
1.(中)黒澤后琉②、2.(捕)横山 悠①、3,(右)鳴海柚来①、4.(一)梅村 団①、5.(左)山田将吉郎②、6.(遊)平野天斗①、7.(二)萬場翔太①、8.(投)櫻田隆誠②、9.(三)針尾泰地②

◆山梨学院高バッテリー=櫻田 ー[捕手]横山
[投手]櫻田;11回 打者44 投球数142球 被安打7 奪三振7 与四球4 失点2
[打撃] 安打12(長打:二塁打=梅村、河内佑樹、中原義虎、針尾)、三振7、四球3
[交代]山田(左)⇒(H・右)河内佑樹、鳴海(右)⇒(左)二村仁功②、萬場(二)⇒(H)中原⇒(二)岩城敦仁①⇒(H)高橋英登①⇒(二)手塚悠槙②、

■監督、選手の声ー
試合後、吉田洸二監督は今日の試合について、「若いコーチ陣、若い子どもたちの最高傑作です。私は頑張れ頑張れと言っているだけ。この若いコーチと選手が暴れまくりました。まずは優勝旗をみんなで返せるようにしっかり頑張ります」と話し、吉田健人部長・コーチも「選手がよく頑張ってくれたということに尽きます。(代が)入れ替わって弱いと言われるチームが甲子園に優勝旗を持って行けるなんてないから」と選手をたたえた。1年生が多い中で2年生の活躍が光ったこの試合に、「代打の子が頑張ってくれました。守り中心にメンバー組んでいるので自滅しないように。でも、2点差だったのでもう勝負懸けるしかないと思って、なかなか代打に出しても応えられないことが多いんですけど、素晴らしいですね」と目を細めた。同点に追いつくきっかけをつくった梅村 団選手は「自分が先頭ということで、もちろん出塁してやるという思いはあったんですけど、応援の声も聞こえてきて自分だけではないんだというか、周りの先輩やベンチに入ってない選手たちの力も借りてあの二塁打が打てた」とチームの力に感謝した。「ピッチャーの櫻田さんが頑張ってくれているのでそこでバッター陣が少しでも援護できればとやっているので、これから準決勝、決勝と続くので粘り強く一戦必勝で戦っていきたい」と意気込む。1点を返し試合の流れを変えた河内佑樹選手は「インコースよりの真っすぐで自分の好きなゾーンに来たので迷わずに振り抜きました。1年生が何とかチャンスを作ってくれたので自分も後ろにつなごうという気持ちで打席に入りました。投手の櫻田が1回戦もそうでしたが抑えてくれていたので何とか援護したいと思っていました」と話した。2点目の同点打でチームを勢いづけた中原義虎主将は「なかなか点が獲れないという壁があったんですけど、あそこで河内が破ってくれたのが大きくて、さすがにここで自分が打たなければと」と意地を見せた。「一番の功労者は櫻田で褒めたいですね。守備でも黒澤がぎりぎりでナイスキャッチでそれに応えてくれました」と10回裏の桐光の勝負の明暗を分けたプレーを振り返った。勝利を決めた殊勲打を放った針尾泰地選手は「自分たちは最初から接戦に持ち込むというかそういう試合になると思っていたので、2点を追っている時は、“よくついて行っているぞ”と声を掛けてもらっていたので、“自分たちはできるぞ”と暗い雰囲気とか焦りはなかったです。ずっと1年生に頼っていた部分もあったので最後、2年生の意地を見せられて本当に良かった」と心境を語った。

「全員で優勝旗を返還する」。この勝利で来春の選抜甲子園出場に大きく近づいた。次戦準決勝は、28日(土)同野球場で高崎健康福祉大高崎高(群馬1位)と対戦する。

文(K.F) カメラ(今村佳正) 2023.10.24