山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●関東地区大学野球選手権 山学大初の4強に進出
~山学大が終盤追いつき、創価大とのタイブレークを制す~
~中込好投 初回に先制点を許すも、完投。勝利呼び込む~

「第19回関東地区大学野球選手権大会」2回戦3試合が11月7日、横浜スタジアムで行われた。未明からの荒天で第1試合から予定が遅れ、第3試合の山梨学院大の試合は午後5時からナイター照明の下、この大会常連校の東京新大学野球連盟第1位の創価大と対戦した。山学大先攻で始まった試合は、昨日の1回戦で5回を2失点と試合を作った中込陽翔がこの試合でも先発した。中込は立ち上がり、甘くなった球を本塁打され2点を先制され、山学大は追う展開に。打線は相手投手の140キロ台後半のストレートと変化球で4回まで1安打、7三振と完全に抑え込まれた。それでも5回表、スタメンに起用された7番小貝優光の右越え本塁打で1点を返した。その後は、両投手の投げ合いに互いに無得点のまま展開。あとがなくなった山学大の9回表、この日打撃好調の小貝が安打で出塁、代走の金城英佑が盗塁と9番安川快飛の右前打で猛然と本塁を陥れ、同点に追いついた。延長タイブレークになった10回表、山学大の攻撃は先頭の俊足宮崎一樹の投前犠打を相手投手が送球を焦り、宮崎が活き満塁になると、4番野村康太が左前に運び1点を勝ち越した。続く山元丈輝が2点適時打で5-2とリードした。さらに代打百瀬竣都の適時打で6-2とした。その裏、中込が創価大を3人で締め勝利。初の4強進出に大きく貢献した。山学大は明日の準決勝で日本体育大と決勝進出と明治神宮大会出場を賭けて対戦する。

■山学大、崖っぷちの9回表、勝利への執念。同点に追いつくー
横浜スタジアムのナイター照明がグラウンドを煌々と照らす午後5時、この日最後の第3試合目、山梨学院大の試合はこの大会、創設年度の2005年度から19年連続出場、4度の優勝、準優勝を誇る、東京新大学野球連盟1位、創価大と対戦した。

先発の山学大中込陽翔(4年)は山梨学院高時代に1年生から3年生までに夏の甲子園、センバツ甲子園に4回出場。山学大に進みと3年から多くの試合に起用され4年になってから先発、リリーフの両方をこなしチームに貢献している。山学大の先攻で始まった試合は、6日の1回戦で先発。5回を2失点と試合を作り、途中、西野知輝(4年)にリリーフを仰いだが、試合はつくった。中込は立ち上がり、甘くなった球を2点本塁打で先制され、山学大は追う展開に。打線は相手右腕の本格派投手の140キロ台後半のストレート、フォークで4回まで1安打、7三振と完全に抑え込まれた。それでも5回表、スタメンに起用された7番小貝優光(3年)が2球目の直球を振りきった右越え本塁打で1点を返し、ベンチに追い合いげムードが広がった。その後は、両投手の投げ合いに互いに無得点のまま経過。山学大の9回表、あとがなくなった一死後、この日これまで2安打と打撃好調の小貝がここでも直球を左前打し出塁。勝負を懸けた須田監督は、走塁のうまい金城英佑(4年)を代走に送った。金城は果敢に初球から盗塁。二死後、9番安川快飛(4年)は2球目を右前に運び、金城は二塁から猛然と本塁を陥れ、同点に追いついた。この回終了後、ベンチ前は勝利したように盛り上がった。気を入れ直して臨んだ延長タイブレーク10回表、山学大の攻撃は先頭の俊足宮崎一樹(4年)の投前犠打を相手投手が送球を焦り、宮崎が生き満塁にすると1回戦の打の殊勲者、4番野村康太(4年)が左前に運び1点を勝ち越し、続く山元丈輝(2年)が2点適時打で5-2とリードした。さらに代打百瀬竣都(1年)の適時打で6-2とし、一気に差を広げて中込の好投を後押しした。その裏、中込は最後まで気迫の投球を続け創価大を3人で締め勝利。10回を投げきり5安打2失点と完投勝利した。2回以降、攻撃力の高い、創価大を無得点に抑える完璧な投球で初の4強進出に大きく貢献した。

■2回戦準々決勝=山梨学院大学VS創価大学 11月7日  横浜スタジアム

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 合計
山学大 0 0 0 0 1 0 0 0 1 4 6
創価大 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2

※10回タイブレーク
■山梨学院大先発メンバー 〇は学年
1.(右)海辺 眺④、2,(二)乙黒颯斗①、3,(中)宮崎一樹④、4.(三)野村康太④、5.(一)山元丈輝②、6.(DH)岸本捷汰④、7.(左)小貝優光③、8.(捕)岩﨑 瞭③、9.(遊)安川快飛④
■山梨学院大バッテリー=中込 ー[捕手]岩﨑
[投手]中込:10回 打者37 投球数140球 被安打5 奪三振6 与四死球3 失点2
[打撃] 安打9《本塁打:小貝1、二塁打:野村1》三振16 四球4
[交代](左)小貝⇒(H)金城⇒(左)百瀬竣都、(捕)岩﨑⇒(H)三枝佑太郎③⇒(捕)高岡宗摩③、(一)野村⇒(一)針尾俊佑②

■試合後のインタビュー
須田喜照監督は「大したもんだ。あの9回の土壇場でワンアウト取られて小貝が出て、最後4年生の安川が食らいついて当てて代走の金城が還ってくると、あそこで追いついたのがすごいですね」と選手気迫のプレーをたたえた。タイブレークの得点の場面では、「宮崎の送りバントはサインだったんですけど、何とか1点、2点が獲りたかったので、相手のミスもあったんですけど、次の野村がきっちり打ってくれ、続く山元、百瀬も気楽な気持ちで(打席)に立てて、連打で4点は大きかったですね」と振り返った。明日の準決勝に向けて、「明日は勝った方が神宮が決まるので総力戦で行くしかないですね。気持ちもチームも勢いに乗っているので、ここまで来たのでなんとか勝って秋の初の神宮目指して頑張りたい」と意欲を示した。10回を2点で投げ抜いた中込陽翔選手は「最初ちょっと危なかったんですけど、この秋調子が良くなくてみんなに今まで助けられてきたので、ここで何とか粘ってやろうという気持ちで最後まで投げ抜きました」。立ち上がりの本塁打について「抜けたボールをホームランされたので、それで火がつきました。正直、(いつもと)球はあまり変わらなかったんですけど、要所、要所で粘れたのが勝ちにつながりました。最後まで絶対に追いつけると信じていたのでうれしかった」と笑顔が広がった。高校時代の仲間がいる日体大戦に向けて「めっちゃ、このためにやってきたので、相澤を最後泣かして自分たちが神宮を決めたい」と闘志を燃やした。2点リードされた5回表、貴重な追随点を生み出した小貝優光選手は「何としても塁に出るという気持ちと、自分の強みのストレートに(山を)張って勝負しました。悔いないように、4年生を助けられるように必死に頑張ろうという気持ちで、それだけを考えていました。(今日の勝利は)本当にうれしいです」と話した。9回、同点のホームを踏んだ金城英佑主将は「中込が2点で踏ん張ってくれていたので野手で返すぞという気持ちが強くあって勝つことができました」。「僕も足に自信があったので、あの場面で盗塁して本塁に返ってくることが仕事だと思っていて、安川に外野に運んでくれという願いでいたので、その仕事を果たせて良かったです」。明日の一戦に、「あちらもリーグ戦を1位で通過してきているので、それに負けないぐらいの力でこの勢いをそのままに向かって行きたい」と意気込んだ。

山学大は明日8日、準決勝でこの大会1度の優勝、7回目の出場となる日本体育大と同スタジアムで午後2時から対戦する。日体大には相澤利俊主将(4年)をはじめ、小吹悠人(3年)、鈴木斗偉(1年)の山梨学院高出身の選手が登録メンバーに名を連ねており、対戦が楽しみな話題もあり、明治神宮大会に向かって快進撃を続ける山学大野球部の姿に期待を寄せる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2023.11.7