山梨学院広報課

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●山梨学院短大・山梨市連携事業
~朝ごはん食べよう!レシピコンテスト開催~
~短大教員が審査員、学生が調理補助で連携~

山梨学院短期大学と山梨市は2023年8月に食と健康に関する包括的連携協定を締結し、連携事業の第1弾として山梨市初の食(レシピ)のコンテスト、「朝ご飯を食べよう!山梨市レシピコンテスト」を開催。小学生、中学生、高校・一般の3部門でレシピを募集し、8月31日に締め切られた。1次審査(書類審査)を経て、11月12日に笛吹川フルーツ公園くだもの工房で調理・実食による最終審査を実施した。コンテストの審査には山学短大の深澤早苗教授が栄養学の専門的見地から参加し、最終審査の調理では短大食物栄養科栄養士コースの学生ボランティア4名が調理補助として協力を行った。学生らは事前に参加者とレシピや調理手順の確認を行い、役割分担をしながら調理を進め、規定の時間内にレシピ通りの献立を仕上げた。審査の結果、小学生部門は山寺吹美さん(山梨小学校3年)、中学生部門は石原薫子さん(山梨北中学校2年)、高校生・一般部門は雨宮あけみさんがそれぞれ優秀賞(最高賞)を受賞した。
 
2023年8月、山梨市の「第2次山梨まちづくり総合計画『第2期中期計画』」に基づき、魅力的な地域づくりには、市民の健康および安全・安心な生活が必要不可欠であることから、同市は栄養と健康、食育、保育において専門的な知見を持つ山梨学院短大との包括連携協定を締結した。本協定の連携事業の第1弾として朝食の大切さや簡単にできる朝食のレシピを周知し、朝食喫食者の割合や食事のバランスについて意識する人の割合を増やすことを目的として、「朝ごはん食べよう!山梨市レシピコンテスト」を企画。8月1日から31日まで小学生、中学生、高校・一般の3部門で募集が行われ、小学生部門が22作品、中学生が266作品、高校生・一般部門が30作品の計318作品の応募があった。1次審査は山梨市食育推進会議委員、山梨市食生活改善推進員、山学短大食物栄養科・鈴木耕太専任講師が見栄え(彩り、盛り付け )、汎用性(作りやすさ)、普及性(材料の入手のしやすさ)の 3項目で配点し、各部門2作品を入選作として選出した。
 
最終審査は11月12日に笛吹川フルーツ公園くだもの工房クッキング教室で行われ、入選者6名(各部門2名)が参加し、各部門の優秀賞と特別賞の審査を行った。最終審査には山梨市から高木晴雄市長、守屋裕史副市長、嶋崎修教育長、山梨学院短期大学から羽畑祐吾地域連携推進センター長/食物栄養科長、深澤早苗食物栄養科教授、鈴木耕太食物栄養科専任講師が出席。山梨学院短大食物栄養科栄養士コース1年生の学生ボランティア4名や山梨市食育ボランティア2名が調理補助として規定の30分で調理が完了するよう各入選者をサポートした。高木市長や羽畑教授らは、調理時間中、各調理台を見回り、調理状況や手順、レシピのポイントなどを確認した。実食審査では、入選者一人一人がレシピを考案した経緯や調理のポイント、工夫した点などを説明し、高木市長、守屋副市長、嶋崎教育長、深澤教授が1次審査の配点に加え、おいしさ(味付け)や盛り付けなどを評価した。
 
審査結果は深澤教授から発表され、小学生部門は鮭や卵焼き、タコさんウインナー、野菜などをバランスよく盛り付けた山寺吹美さん(山梨小学校3年)の作品が優秀賞に輝き、特別賞には、ロールパンでウサギやカメを表現し、見た目にも楽しい藤原優衣さん(加納岩小学校4年)の作品が選ばれた。中学生部門では、枝豆としらすを入れ、食べやすい大きさに握られたおにぎりや味噌を隠し味に使った豆乳スープを仕上げた石原薫子さん(山梨北中学校2年)の作品が優秀賞に選ばれ、ハムやチーズを食パンで巻いてラッピングしたロールパンや10分で調理可能なコンソメスープを考案した古田千遥さん(山梨北中学校1年)の作品が特別賞として表彰された。そして高校生・一般部門は雨宮あけみさんの作品が選ばれた。雨宮さんは栄養バランスにも配慮し、鶏ささみやたらこ、卵を入れてたんぱく質がしっかりととれるおにぎらずやあさりと塩昆布のスープ、トマトとパインのサラダのレシピを考案した。また、特別賞には、洗い物や時短にも配慮したレンジで調理可能な杉岡佑莉さん(日川高校3年)の作品【玉子トーストやトマトスープ、きなこヨーグルト】が選ばれた、
 
表彰式で各部門の受賞者には高木市長から表彰状と副賞が贈られた。高木市長は「素晴らしい作品で本当に僅差でした。医食同源と言いますが、食は健康だけでなく、生活も豊かにしてくれます。食べるだけでなく、ご家族や友人などと一緒に作ることも楽しいと思います。本日の受賞を機に、食文化の発信などを大いに進めていただければと思います」と講評した。羽畑地域連携研究センター長は「8月の包括連携協定締結後のイベントとなり、山梨市自体がレシピコンテストが初めての経験で、本学の深澤先生や鈴木先生がアドバイスしてこの日を迎えられて本当に良かったと思います。今回の経験が次の食育のイベントにも活かされれば市民の健康増進にもつながりますので、良い機会になったと思います。学生ボランティアも世代を超えて交流することができ、フォローや声掛けもしっかりできていて、地域に根差した本学としても社会に出る前の大事な経験ができました」と連携の成果を語った。高校生・一般部門の優秀賞に輝いた雨宮あけみさんは「私は主婦なのでいかに簡単に、かつ栄養もとれることを意識してレシピを作りました。(学生ボランティアは)的確に動いてくれて、やってほしいこともスムーズにやってくださって本当に凄く助かりました。(優秀賞は)信じられない気持ちです。朝ごはんは毎日のことで、あんまり凝った食材や調理器具を使うと大変なので、いかに簡単に作るということを美味しさとして認めてもらえたので、それが嬉しいです。今回の受賞は今後の励みにもなります」とコンテストの感想や喜びを語った。
 
山梨市にとって初めてのレシピコンテストは和やかな温かい雰囲気の中で調理や審査が行われ、入選者や家族には笑顔がこぼれていた。食は生活を豊かにする・・・まさに言葉通りのイベントとなり、地域に根差した山梨学院短大としても、学生が実践から学び、包括連携協定の成果の一端を示すことができたと言える。

文、カメラ(Y.Y)2023.11.13