●「第12回ドリームケーキプロジェクト」ケーキ贈呈式
~山学短大・山梨中銀連携事業で子どもの夢を実現~
~夢のケーキの絵が本物となり、受賞者の目の前に~
山梨学院短期大学と山梨中央銀行の連携事業「ドリームケーキプロジェクト」ケーキ贈呈式が12月2日、山梨学院短期大学スイーツスタジオで行われた。今年で12回目となるプロジェクトは、山梨中央銀行が子どもたちへ、食べてみたいと思う「夢のケーキ」の絵を募集。山学短大食物栄養科パティシエコースの学生が実際のケーキを作ることで、子どもたちに“夢が実現”する喜びを感じてもらい、さらに食育につなげることを目的に2012年から始まった。これまでに子どもたちの夢が多く寄せられ、今年も想像力豊かな約500点の作品が集まった。応募作品は学生たちによる事前審査の結果、「ドリームケーキ大賞」は甲府市の小学校6年生・一瀬さくらさんの作品が受賞。「未来のパティシエ賞」に市川三郷町の幼稚園児・佐藤来美さん、「山梨中央銀行賞」には笛吹市の小学校2年生・角田芽衣子さんが受賞した。贈呈式では、各受賞者に記念品の「ドリームケーキ」の絵が入った盾と、当日の午前中に完成したケーキが手渡された。ケーキと対面した受賞者は一様に驚きと喜びの表情を見せ、目を輝かせた。入賞した3作品と入選作30点は、12月18日から1月12日まで山梨中央銀行本店1階ロビーで展示される。
山梨学院大学・山梨学院短期大学、山梨中央銀行は2010年7月に地域振興に貢献するために包括的業務連携協定を結んだ。その一つとして山梨学院短期大学とは2012年から子どもたちの夢を育むことを目的とした「ドリームケーキプロジェクト」を立ち上げた。毎年子どもたちが「食べてみたいと思うケーキ」を絵で募集し、それを山梨学院短大食物栄養科パティシエコースの学生が再現するという試みが好評で、この取組は今回で12回目となった。当初は約300点だった応募数も年々増加し、ホームページと郵送による案内のみの募集に対し、今年は約500作品の応募があった。
贈答式会場の短期大学スイーツスタジオには、受賞者及び保護者、ドリームケーキを製作した食物栄養科・パティシエコースの1年生20人、山梨中央銀行、山梨学院短期大学関係者らが集まった。初めに、贈呈式に先立ち主催者から挨拶があった。山梨学院短期大学・遠藤清香学長が「この『ドリームケーキプロジェクト』は子どもたちと学生たちを繋いでくれるプロジェクトになっています。学生たちも、子どもたちの夢を形にするのは楽しかったのではないか、またとても意味のある活動であったと思います。このような企画を考え、準備してくださった山梨中央銀行様には改めてお礼を申し伝えたいと思います」と挨拶。続いて山梨中央銀行地域創生推進部山梨未来創生室・岡本新一室長が「食育を通じた地域活性化を目的に始まったこのプロジェクトも、今年で12回目となりました。これからお披露目される受賞者のケーキは、学生の皆様の思いや情熱、感性、技術の結晶なのではないかと思います。本日来ていただいた子どもたちには、自分のアイデアや夢は本当に実現するんだという感動をお届けできたらと考えています」と期待を寄せた。その後、進行を務める山梨中央銀行地方創生推進部山梨未来創生室・山田尚室長代理からプロジェクトの趣旨と経過が説明され、続いて表彰が行われた。
初めに「ドリームケーキプロジェクト大賞」に輝いた一瀬さくらさんの贈呈式が行われた。一瀬さんは、自分が描いた夢のケーキ「箱ごとケーキ!」の縮小写真がはめ込まれた特製の盾が遠藤学長から授与され、続いて製作者の学生から思いのこもった夢のケーキが贈られた。一瀬さんは「期待以上のクオリティでとても美味しそうです。ありがとうございます」とお礼を述べた。その後、製作した学生の代表・柿嶌麻祐子さんが「ケーキが箱に見えるように工夫し、また断面が一瀬さんの描いた絵の通りに見えるよう頑張りました」と説明。次に「未来のパティシエ賞」では夢のケーキ「ポルカ」を描いた佐藤来美さんの表彰が行われ、特製の盾が山梨学院短期大学食物栄養科長・羽畑祐吾教授から贈られた。佐藤さんは目の前に運ばれたケーキを見て「美味しそう」と思わず声を漏らした。学生の代表・古屋祐佳さんは「クリームをカラフルにしてかわいくし、ケーキの上にはたくさんのフルーツ等を乗せ、大きなケーキの周りに小さなケーキを置き、花びらに見えるよう工夫しました」とポイントを述べた。続いて「山梨中央銀行賞」には「ゆきのけっしょうブルーベリーケーキ」を描いて受賞した角田芽衣子さんに特製盾が岡本室長から手渡され、続いてケーキが学生から贈られた。学生の代表・塩島みささんは「グラサージュ(生クリーム、牛乳、ゼラチンで固めたもの)の水色を再現するのが難しく、何度も試作を繰り返し頑張りました。雪の結晶(ホワイトチョコ)も折れやすく作るのが大変でした。見た目だけでなく味も美味しくなるよう、ケーキの中に手作りのブルーベリーソースを詰めたので、皆さんで楽しみながら食べてください」と思いを伝えた。各受賞者はそれぞれ保護者や出席者、担当の学生たちと記念写真撮影を行った。最後に遠藤学長から、各作品の講評や製作に関わった学生達への労い、受賞者へのお祝いの言葉を贈り、贈呈式は終了した。
子どもたちが描いた「食べてみたいケーキの絵」約500作品の内、入賞した3作品と入選作30点を12月18日から1月12日まで山梨中央銀行本店1階ロビーで展示する。
文(R.K) カメラ(藤原 稔) 一部写真提供(山梨学院短大) 2023.12.02