●全日本大学女子サッカー選手権2回戦
~昨年準優勝の山梨学院大は神奈川大と対戦~
~FW伊藤の2得点で勝利し、準々決勝進出~
第32回全日本大学女子サッカー選手権が高円宮記念JFA夢フィールドほか各会場で12月24日に開幕し、山梨学院大は関東第1代表として4年連続の出場を果たした。山学は2回戦からの登場で27日に神奈川大(関東第8代表)と対戦した。試合は前半序盤から山学が試合の主導権を握ったが、相手の堅い守備や決定機に欠き、得点が奪えない我慢の時間が続く。両チーム無得点のまま前半を折り返すと、後半21分、ついに試合の均衡が破れた。MF齊藤桃花(3年)のパスをゴール前右側で受けたFW伊藤琴音(1年)がドリブル突破し、相手DFをかわしながら放ったシュートがゴールマウスに突き刺さり山学が先制。更にその3分後の後半24分、ゴール前右側からMF齊藤の折り返しにFY伊藤が右足で合わせて追加点を決める。その後も山学は攻撃を続け、相手のカウンターにより抜け出され失点のピンチを招く場面もあったが、GK大原もも(4年)のセービングにより無失点を貫き、2対0で勝利。山学は3年連続の準々決勝進出、ベスト8入りを決めた。
全日本大学女子サッカー選手権(インカレ)は、全国のブロック予選(リーグ戦)を勝ち抜いた24校が出場。山学大は、昨年の大会で出場3回目にして準優勝まで登りつめ、新たな歴史を築いた。村上裕子監督の就任2年目となる今シーズンは、関東大学リーグ1部で、22試合中僅か1敗のみという強さを見せつけ、2位以下を勝ち点で大きく突き放し、創部以来初の優勝を果たした。リーグ制覇に続き、初のインカレ優勝を目指し、山学イレブンの挑戦が始まった。
第32回全日本大学女子サッカー選手権大会 2回戦 ≪山梨学院大学VS神奈川大学≫ 2023.12.27 会場:JFA夢フィールド千葉県フットボールセンター |
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〇 山梨学院大学 2 | 前半 0-0 後半 2-0 |
0 神奈川大学 ● |
山学得点者:伊藤琴音×2 |
対戦相手の神奈川大は、今季の関東大学リーグで山学が唯一黒星を喫した相手であったが、試合は前半序盤から山学が主導権を握る。DF嶋田華(3年 日ノ本学園高)のFW齊藤桃花(3年 藤枝順心高)を目がけたロングフィードや、MF香椎彩香(2年 東海大付属福岡高)とMF大住六花(3年 山梨学院レッドサンダーズ)のパス交換による左サイドからの攻め、FW伊藤琴音(1年 常葉大附属橘高)のドリブル突破など、多彩な攻撃により相手ゴール前まで何度も迫るが、相手ディフェンス陣の最終ラインでのクリアや、山学のフィニッシュの精度を欠き、無得点の時間帯が続く。山学が攻め続けるも無得点の状態で前半を折り返し、「引いた相手をどう崩すか」の課題が見えた前半であったが、後半21分に先制点が生まれる。MF齊藤のパスをゴール前右側で受けたFW伊藤がドリブル突破、相手DFをかわしながら放ったシュートがゴールマウスに突き刺さり山学が先制すると、その僅か3分後の後半24分には、ゴール前右側からMF齊藤の折り返しにFW伊藤が右足で合わせて追加点を決める。点差を広げたあとも山学は攻撃を続け、後半35分には相手のカウンターにより抜け出され失点のピンチを招く場面もあったが、GK大原もも(4年 修徳高)のセービングにより山学のゴールを守り、2対0で勝利。4回目のインカレ初戦を勝ち抜いた山学は、29日の準々決勝進出を決めた。
試合後、村上裕子監督は「難しい試合になることは選手とも想定していて、相手には堅く守られ1点がとれない苦しみはありましたが、しぶとく最後まで諦めないことと、山学のスタイルを貫くことで、全員で攻め全員で守ることを徹底し闘えたことが、結果に繋がったと思います。(次の試合に向けて)先を見すぎずに、1戦1戦目の前の試合に勝つことだけを考えて選手たちとも準備しています。日本一を目指していることは間違いないですが、目の前の試合に全力で行くため、相手の分析やコンディション調整を行っていきたいです」と2日後の準々決勝への意気込みを語った。甲斐碧海主将は「初戦は堅くなることは分かっていたが、私たちがやることを徹底してやることができ、誰も焦ることなく試合を進められ、後半にしっかり得点をすることができ、いいゲーム運びだったと思います。次の試合も自分たちのサッカーをして勝ち切るため、調整して頑張りたいです」と語った。
次戦・準々決勝は12月29日にJFA夢フィールド千葉県フットボールセンターで関西第1代表の明治国際医療大学と対戦する。選手・スタッフともにインカレ優勝の目標を胸に抱いているが、山学イレブンは目の前の試合に全力を出し切るため、気を抜くことなく準備を進める。
文(R.K)、カメラ(今村スタジオ)2023.12.27