山梨学院広報課

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●第96回選抜高校野球大会 夢に見た開会式
~前回覇者山学高 出場32校の先頭で堂々の入場行進~
~紫紺の優勝旗を返還、新たに優勝旗を戻す戦いに挑む~

3月18日、「第96回選抜高校野球大会」の開会式が阪神甲子園球場で行われた。前回優勝校山梨学院高を先頭に人気シンガーソングライターのあいみょんさんの「愛の花」を行進曲に合わせ、出場校32校が南から北へと次々と入場。山学高は、中原義虎主将が紫紺の大優勝旗を掲げ、登録選手計20人が大きく手を振り、引き締まった顔で堂々の入場行進を行った。式典では最初に能登半島地震で犠牲になった方々に黙とうを捧げた。続いて国旗、大会旗掲揚後、山梨学院高の校歌ともに校旗が掲揚され、選手たちは先輩が成し遂げたその名誉にあらためて胸を熱くした。引き続き、中原義虎主将が主催者の毎日新聞社長・松木健大会会長に優勝旗を、優勝杯を梅村団副主将が返還した。出場校代表して青森山田高・橋場公祐主将が選手宣誓。(抜粋)「夢にまで見た、ここ、甲子園球場に立ち、これまでの先輩方が築き上げられてきた歴史と伝統の重さを身に染みて感じています。同時に、私たちは唯一無二の仲間とともに大好きな野球に打ち込める今に喜びを噛みしめています。(中略=能登半島地震に触れ) 私たちができることは、目の前の白球をがむしゃらに追い続けること。そして、全力で野球を楽しむことです。今日から始まるセンバツ大会を次の100年に向けた新たな一歩にすべく、全身全霊をかけて戦うことを誓います」と宣誓。13日間にわたる大会が開幕した。山梨学院の1回戦は20日大会3日目、京都外大西高(京都)と対戦する。

■第96回センバツ高校野球開会式―
午前9時、阪神甲子園球場にファンファーレが鳴り響き「第96回選抜高校野球大会」の開会式が始まった。開場100周年の節目を迎える甲子園球場の一塁側アルプススタンド、外野スタンドの通用口から選手が入場。初めに前回大会優勝校山梨学院高が人気シンガーソングライターのあいみょんさんの「愛の花」を編曲した行進曲に合わせ、校名が書かれたプラカードを持った中谷優花野球部マネージャー(3年)を先頭に、壮行会で「先輩方や学校の名前を背負って、全員でそれにふさわしい姿で行進する」と話した中原義虎主将(3年)が紫紺の大優勝旗、梅村団副主将(2年)が優勝杯を持ち、続いて登録選手計20人が堂々と入場した。その後ろには前回準優勝校の報徳学園高校、そして今回出場全32校が南の神村学園高(鹿児島)から北の21世紀枠出場の別海高(北海道)へと次々と続き、出場全校がバックススクリーン前に整列した。整列後、開会式典が始まり、最初に能登半島地震で犠牲になった方々に黙とうを捧げた。続いて国旗、大会旗掲揚後、山梨学院高の校歌ともに校旗が掲揚され、選手たちは先輩が成し遂げたその名誉をあらためて胸にし、連覇への思いを強くした。次に出場校はホームプレート前まで歩み寄り、中原義虎主将が主催者の毎日新聞社長・松木健大会会長に優勝旗を、優勝杯を梅村団副主将が返還した。式典は関係者の挨拶、激励の言葉に続き、出場校代表して青森山田高・橋場公祐主将(3年)が選手宣誓した
≪宣誓全文≫
「今ありて、未来の扉を開く。今ありて、時代も連なり始める。1924年、第1回中等学校野球大会として、春のセンバツ大会が開催されました。あの日から100年。我われ高校球児が甲子園大会に対する夢や憧れは、長年の時を超えても変わることなく、今もなお夢の舞台であり続けています。夢にまで見た、ここ、甲子園球場に立ち、これまでの先輩方が築き上げられてきた歴史と伝統の重さを身に染みて感じています。同時に、私たちは唯一無二の仲間とともに大好きな野球に打ち込める今に喜びを噛みしめています。今年の元日に能登半島で大きな地震が発生しました。家族だんらんを過ごしていた中での激しい揺れに、私たちは恐怖と深い悲しみに襲われました。被災地では現在も苦しみと困難の多い生活を余儀なくされています。私たちができることは、目の前の白球をがむしゃらに追い続けること。そして、全力で野球を楽しむことです。今日から始まるセンバツ大会を次の100年に向けた新たな一歩にすべく、全身全霊をかけて戦うことを誓います。きょうまでの100年、きょうからの100年」と一言一言を噛みしめるように宣誓した。最後に神戸山手女子高のみなさんが大会歌「今ありて」を合唱。「第96回選抜高校野球大会」が開幕した。

■選抜優勝旗返還までの道のりー
◆前回大会、山梨学院高は甲子園で山学旋風を巻き起こした。開会式直後の1回戦で東北高(宮城)に勝利すると、鬼門の2回戦で氷見高(富山)を破り、これまで遠かった甲子園2勝目を挙げた。これで勢いに乗ると3回戦、光高(山口)を撃破。準々決勝では強力打線の作新学院高(栃木)を大差で破り、県勢では32年ぶりの準決勝に躍り出た。準決勝でも選抜3回の優勝経験を持つ広陵高(広島)との対戦は、林謙吾投手の好投を終盤の集中打で相手を突き放すなど投打が噛み合い、優勝経験のある強豪校を次々破る快進撃を見せた。ついに県勢の春夏を通じて初めての甲子園決勝戦にも、甲子園春夏通算3回の優勝を誇る名門地元の報徳学園高相手に逆転で勝利し、歴史を変える県勢初の快挙を成し遂げた。紫紺の大優勝旗を山梨県にもたらし、県民に夢と勇気を与えた。
◆春夏連覇を狙った臨んだ山梨県大会では惜しくも準決勝で敗れて夏の甲子園出場は叶わず、これまで3年生ばかりのレギュラーの全員が抜け、1年生が多い新しいチームになった。吉田洸二監督が「今まで私が見たチームで一番弱い」と不安の中でスタートしたチームは、秋季山梨県大会で苦労しながら一戦一戦経験を積むごとに逞しく成長。その中で、頭角を現した櫻田隆誠投手を軸に守りからチャンスを呼び込み快進撃を演じた。秋季県大会を3年連続優勝。関東大会では『優勝旗を全員で返す』を選抜出場の目標に、関東の強豪校を相手に2試合連続タイブレークなどを含む粘り強い戦いで接戦を制し、決勝では惜しくも敗れはするも、準優勝を飾り、1月26日の選抜出場校発表でひ弱だったチームに3年連続7回目の出場が伝えられた。
「正直このチームが甲子園に出られるとは思っていなかった」と吉田監督。選抜出場を決めたチームに奢りも弱さもはなかった。選抜2連覇に「メチャメチャしたいです。ですが優勝したことは忘れないと新しいものが入ってきません」と『一冬に二冬を越す』と今大会から導入の低反発バットに対応することを含めて厳しい体力強化に努めてきた。中原主将は少しでも先輩たちに近づけられるように「『俺たちはチャレンジャー』のスローガンの下、目の前の一戦に全力で戦う」と連覇を口にはしないが、持ち味の粘りの戦いで選抜に挑む。山梨学院高の試合は20日、大会3日目1回戦、第2試合午前11時30分(予定)、冬を越えてさらに大きく成長した姿を見せられるか、18年ぶり7回目出場の京都外大西高(京都)と対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.3.18