山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●選抜野球準々決勝 山学高4強狙うも
~健大高崎の二枚看板投手の前に打線沈黙~
~3試合連続先発の津島、爪めを割り制球乱す~

28日、「第96回選抜高校野球大会」準々決勝4試合が行われた。1回戦、2回戦を順当に勝ち進んだ山梨学院高は同じ関東地区代表の群馬・高崎健康福祉大高崎高校と対戦した。
この日も三塁側アルプススタンドには約550人の応援団が甲子園に駆け付け熱い応援を繰り広げた。第2試合の山梨学院の試合は、ほぼ予定通りの午前11時前に開始された。先攻の山梨学院に対し、健大高崎はエースナンバーを背負った佐藤龍月を先発に送った。選抜2試合に14イニング無失点の好投をした佐藤を前に、山梨学院打線は5回まで1安打無失点と沈黙した。山梨学院先発の津島悠翔も2試合を1失点と好投し、チームの勝利に貢献。この試合も4回まで順調に無得点に抑えるも、5回裏、前の回に突然制球を乱したところを健大高崎に四球を絡め、甘くなったボールを捉えられ長短打で4失点を喫し無念の降板。櫻田隆誠に救援を仰いだ。6回には山梨学院も一死満塁の好機を作るが、主軸の4番梅村団の併殺打で無得点に抑えられた。櫻田も7回に健大高崎の強力打線に捕まり、二死から2本の適時二塁打と適時安打で2点を追加され0-6と差を広げられた。粘り強さを発揮できるか。山梨学院は8回、先頭の櫻田が安打で出塁、続く代打山田将吉郎の安打、四球で続き無死満塁の大きな好機に3番河内佑樹は中犠飛を放ち、ようやく1点を挙げるが試合はここまで。連覇を注目された山梨学院の選抜は8強で終わった。

■今日も共に戦う力強い味方が集結ー
1回戦、2回戦を好投の投手を軸に、守りから攻撃のリズムを作って快勝した山梨学院高野球部が2年連続4強を懸ける応援にこの日も多くの応援団が駆け付けた。甲府から11台のバスで午前1時30分出発。第2試合の始まる午前11時前に多くの山梨学院高生徒を中心した応援団が三塁アルプススタンドゲート前に整列、開門を待った。野球部員、応援団、吹奏楽、チアリーダー部、生徒会、一般学生、教職員含め約400人と野球部保護者会・PTA、一般、学校関係者など150人、総勢約550人が昨年の雄姿を期待して声援を送った。

■選手に向けて応援メッセージ
❖野球部保護者会の津島宏和さんは「こんな大舞台で投げさせてもらえるなんて思ってもいなかったので、そう意味では、何とか頑張ってくれているなと思っています。(良いところは)中学時代から得意にしていたカーブが良くコントロールできていたのがポイントかな感じています。次も同じようにしっかりバッターに対してストライク先行で最少失点の試合を作ってくれたらいいですけど。連覇を目指しているチームなので父兄も一丸となって応援しますので勝ちたいと思っています」。❖梅村直弘さんは「ピッチャーがすごく抑えているのでバッターがバックアップして手助け出来たらいいなと思うんですけどバットが湿っていて、もう一本が出てくれたらいいですね」と苦笑い。「(梅村)本人もみんなが打ってほしいと思っている時に打ちたいと言っていましたけど、でもその場面で打ててない感じですから今日こそは、良いところで打てたら、渋いヒットでいいので、本人も心に残ると思いますからそんなバッティングをしてくれたらいいですね」と主軸のプレッシャーを思いやった。健大高崎戦については「僅差の勝負になってくれたらうちもひっくり返すチャンスはあると思うので、まずはしっかりついて行ってどこかで逆転して1点でも2点差でも勝てるといいなと思います」と粘り勝ちを期待した。❖山梨学院高・吉田正校長は今までの2戦を、「チームは落ち着いたプレーをしていて、正直、甲子園慣れをしたチームだなという印象を相手に与えたんじゃないかなという感じですね。あたかも横綱相撲のような試合をしたことに驚いていますけどね」。連覇については「そこまではなかなか厳しいかなと思いますけれども、いい試合をしていることは生徒(選手)の成長だとは思いますよね。技術的な成長と精神的な成長が試合の結果に出ているんじゃないかな」とチームの成長に目を細める。今日の試合を、「過去の対戦で勝っているという気持ちが緩みに繋がっては困るので、とにかくチャレンジャーの気持ちを忘れないで、最初の1点を大切にして引き締まっている試合をしてほしい」と話した。❖1年生新入部員・大今翔太さんは「山梨学院の野球が2回戦、1回戦ともにできて勝利することができたので、今日の3回戦でも勝って、準決勝に進んでもらいたいと思います」と応援で後押しする。山梨学院への思いは、「自分の一番の夢である甲子園の舞台を身近に感じられる環境にあるので、自分も2年生、3年生になるにつれて甲子園を目指していきたい」。❖(同)藤田蒼海さんは2戦を振り返って、「やはりすごく迫力がありました。プレーひとつ一とっても、塁に出たら次の塁を狙う積極的なプレーが参考になりました。先輩たちのプレーに並ぶのではなくしっかり超えていけるよう日本一を目指して頑張ります」と先輩たちのプレーをしっかり目に焼き付ける。

■先発の津島のアクシデントと相手投手の巧投に負けるー
準々決勝で対戦する健大高崎高は、昨秋の関東大会準決勝で対戦し。終盤、山梨学院が逆転勝利した因縁の相手。選抜出場32校でチーム打率がトップの強力打線に加え、今回の選抜2試合で投手の佐藤龍月(2年)は14イニング無失点を誇り、もう一人の石垣元気(2年)ともに2戦を完封勝利に導いた。投打のバランスに優れた実力校で選抜出場は2年連続で7回目の出場。

試合は、山梨学院が3戦目にして初めての先攻。健大高崎は、2試合無失点の好投手佐藤龍月の先発に対して5回表まで内野ゴロを多く打たされ1安打無失点に抑えられた。山梨学院の先発は2試合連続先発で1失点と好投した津島悠翔(2年)を3試合連続でマウンドに送った。津島もこの試合でも4回二死まで順調に健大打線を抑えてきたが、3人目に安打を打たれると、後続に2連続四球とここまで制球の良さが光っていたが、投球中に左中指の爪が割れるアクシデントで突然制球を乱し満塁のピンチに立たされたが、この回は何とか次打者を打ち取りピンチを凌いだ。しかし、痛みをこらえて続投した5回には、2つの四球から2連続適時打、三塁打と打ち込まれ4点を失い降板、櫻田隆誠(3年)に継投を仰いだ。山梨学院も6回から継投した投手から先頭の9番櫻田の四球を足掛かりに2番萬場翔太(2年)の安打、3番河内佑樹(3年)も四球を選び、一死満塁のこの試合初めて得点の好機を迎えた。続く期待された主軸の4番梅村団(2年)は二ゴロの併殺打で得点にならず、勝敗を分ける分岐点になった。櫻田は7回、健大高崎の攻撃を先頭打者の安打を併殺でピンチを凌いだが、二死無走者から連続適時二塁打と適時安打の3連打で2点を失い0-6と差を広げられた。8回表、山梨学院は先頭の櫻田の安打、続く1番黒澤后琉(3年)の代打山田将吉郎(3年)の連続安打、続く萬場が四球で続いて無死満塁。勇ましい『Vロード』の演奏の中、ここで点差を縮めたいと続いた河内はきっちり中犠飛で1点を返した。続く4番梅村団(2年)には『ビッグウエーブ』が鳴り響き、長打を期待されるも相手投手に力負け空振り三振。5番針尾泰地(3年)も凡退。あと一本が遠く、津島の指の負傷はあったものの、昨秋の関東大会のリベンジを果たすべく闘志を燃やしてきた健大高崎の前に1-6と完敗した。山梨学院は8強に終わり注目された連覇はならずも、甲子園常連校から強豪校への階段を上り始めた。

■山梨学院高校VS高崎健康福祉大高崎高校 準々決勝戦第2試合目 甲子園球場

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
山梨学院 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
健大高崎 0 0 0 0 4 0 2 0 × 6

■山梨学院高先発打順・守備位置
1. 黒澤后琉(③ 中) 2.萬場翔太(② 遊) 3.河内佑樹(③ 右) 4,梅村 団(② 一) 5.鉢尾泰地(③ 三) 6.横山 悠(② 捕) 7.二村仁功(③ 左) 8.岩城敦仁(② 二) 9.津島悠翔(② 投) ※〇囲みは新学年
[投手]津島⇒櫻田隆誠(③)→[捕手]横山
津島=投球回:4回2/3 打者数22 投球数75 被安打5 奪三振0 四球4 失点4
櫻田=投球回:3回1/3 打者数14 投球数40 被安打5 奪三振0 四球0 失点2
[打撃] 安打4 四球4 三振7
[交代]岩城(二)⇒(H)中原義虎⇒手塚悠慎(二) 黒澤(中)⇒(H)山田将吉郎(中)       

文(K.F) カメラ(平川大雪・今村佳正、小池裕太) 2024.3.28