山梨学院広報課

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●第73回関東大学バスケットボールボール選手権
~山学大初戦 第1Qの大差を維持し駒澤に快勝~
~全員のディフェンス力強化で得点力をカバー~

4月13日開幕した「第73回関東大学バスケットボール選手権大会」は大学バスケットボールのシーズン開幕となる大会で、1都7県の約100の大学がトーナメント方式で関東NO.1を懸け争う。大会6日目の5月1日、山梨学院大バスケットボール部男子の初戦が東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、駒澤大(2部リーグ)と対戦した。昨季1部リーグに昇格。初参戦ながら常連校の中を健闘、残留を決め、この大会では新しくなったチームがどこまで戦えるか、活躍が期待された。第1Q開始早々、ジャンプボールを山学がボールを奪い#9齋藤晴のブロックシュートで先制。その後も山学は作り上げてきたディフェンスから流れを作り、連続14ポイントを重ねるなど一方的な攻撃で29-12と大差を付けた。しかし、第2Q。対する駒澤も山学の攻撃をマンツーマンディフェンスでプレスをかけて対抗。互いにミスが多いながらも、終始一進一退の展開が続き、このクォーターはロースコアの8-11、37-23となった。前半からリードを続ける山学は、次々にメンバーを代え、新しいチームを試した。第3Q・第4Qは、スターティングを元に戻すと攻撃スピードを速くし、駒澤ゴールを狙った。ポストプレーやドライブシュートなどのインサイドアタック、3Pなどで攻撃の幅を広げ、さらにリバウンド率を高めて攻撃につなげ、駒澤の粘りを振り払った。76-59の快勝で初戦突破。明日2戦目は1部の強豪校東海大と対戦する。

■2部昇格から最速で1部へ。勢いある山学大バスケットボール部男子ー
山梨学院大バスケットボール部男子は、2014年から強化育成クラブに指定されてから本格的に活動を始動。2019年7月に古田悟監督が就任すると、現役時代の世界選手権日本代表やBリーグの監督を歴任してきた経験を活かし、「フィジカル、ハードワーク、メンタルタフネス」の方針を掲げ、厳しい練習をスタート。ディフェンスから流れを作るチームづくりに守備の強化を重点に図ってきた。そしてコロナ禍を挟み、その強化は実り2021年、3部リーグで全勝優勝し2部昇格、翌年には1シーズンでの最速で1部へ悲願の昇格を果たした。そして、1部リーグで戦った昨年の2023年シーズンには14チーム中9位と健闘、大きな自信を持って関東大学選手権に臨んだ。

■関東大学男子バスケットボール選手権大会―
通称「スプリングトーナメント」と呼ばれ、各大学が新しいチームとなって戦う大学バスケットボール開幕を告げる国内最大級の大会の一つであり、1都7県から約100の大学が出場し、トーナメント方式で関東NO.1の座を争う。4月13日に開幕した大会は、各大学や主要3会場で激戦が繰り広げられ、最終日の5月5日に国立代々木競技場第二体育館での決勝戦、3位決定戦、5位~8位決定戦が行われる。山梨学院大バスケットボール部男子はベスト32を決める5月1日に初戦を迎え、勝ち上がってきた2部リーグに所属する駒澤大と対戦した。

試合前、古田悟監督に聞いた。「シューターが抜けて得点力は間違いなく下がりましたけど、それに代わるものとしてディフェンスの強度は、さらに昨年より良くなっています。練習試合でも60点台の試合も増え、接戦ゲームでも勝ちきれています。ただ、トーナメント(この大会)はゴールではないので、なるべく1年生を含めていろいろな選手を使って、今日も、明日の東海大戦も相手は強いので経験を積まして、最終的にはインカレベスト8以上を目指したい」と今後を見据えた。今日の駒澤大戦の印象について、「サイズはないですけど、常に2部の上位にいる安定したチームなので侮れない」と気を引き締めていた。

■駒澤大との前半戦、山学が主導権を握るー
第1Q(クォーター)、ジャンプボールを拾った山学がゴール下でパスを受けた#9PF齋藤晴(2年)が先制のシュートを決めた。さらに司令塔#90PG野溝利一(4年)からの素早いパスを#14SG菅野陸(1年)のジャンプシュート、オフェンスリバウンドを奪った#0森崎育海(3年)の2P、3Pシュートと開始から山学主導で進んだ。第1Q中盤には、スターティングメンバー全員を代え、ここでも#5PG中村千颯(2年)を中心にインサイドアタックや3Pなど相手ディフェンスを翻弄、29-12と大差を付けて第2Qに入った。対する駒澤もマンツーマンディフェンスで山学に強いプレスで応戦。山学のシュートは精度を欠き外す場面が多くなり、中盤を迎えてもわずかに2ポイント。その後も互いにミスも重なる膠着状態が続き、このクォーターは8-11のロースコアとなり37-23で前半を終えた。

■後半、強化してきたディフェンスからの攻撃で相手を封じるー
ハーフタイムを挟み第3Q開始早々、#0藤崎からのゴール下の#98Cイーゴリへのポストプレーがきれいに決まると、#98のイーゴリは守備でも長身を活かした相手シュートのカットプレーがチームを活気づけた。山学は攻撃リズムを取り戻すと、続けて#14菅野、#0藤崎、#98イーゴリらが得点を加え、再び20まで点差を広げた。ここで駒澤が流れを変えようとタイムアウトを取るも、攻守でのボール支配率のリバウンド差で山学の優位は変わらず、#17SF寺坂優羽(1年)のドライブシュート、#5中村、#13C浅水鳳眞(4年)の3Pシュートやディフェンスでも#14菅野がシュートカット、パスカットから自らがランシュートで持ち込み得点する攻守での活躍で第3Qを59-40で終了。山学は第4Q、立ち上がり駒澤に先手を取られるも、ゴール下の#98イゴールへのパスを空中でタッチゴールする好プレー、#90野溝のオフェンスリバウンドからのパスを受けた#9齋藤の右コーナーからの華麗な3Pシュートなどで着実に得点を重ねた。最後は食い下がる駒澤の反撃をかわし終了間際、#6SG・森一秀(1年)が3Pを決め、76-59で勝利を収めた。

■山梨学院大試合結果

第73回関東大学男子バスケットボール選手権大会
山梨学院大学VS駒澤大学 5/1 東京調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザ
〇 山梨学院大 76 1Q 29-12
2Q  8-11
3Q 22-17
4Q 17-19
 59 駒澤大 ●
 

■1部昇格の原動力が抜けて新しくなった主力メンバー
山梨学院の《スターティング5(ファイブ)》=#0PG・藤崎郁海(3年)、#9PF・齋藤晴(2年)、#14SG・菅野陸(1年)、〇#90PG・野溝利一(4年)、#98C・スヴェトリシック・イゴール(2年)の5人。〇印/主将
《交代》=#5PG・中村千楓(2年)、#6SG・森一秀(1年)、#7PG・渡邉直洋(2年)、#13C浅水鳳眞(4年)、#17SF・寺坂優羽(1年)、#18PG・児玉雅空(1年)、#22SG・伊東将太(2年)、#28PF・佐竹莞多(4年)、#62PF茂木健太朗(3年)、#70C・カマレムレマ・フランシス(3年)が途中、随時交代した。

試合後、古田悟監督は「今日は相手も同じミスが多く、もっと離せる状況でもこちらもシュートが入らなかったですし、でも、新戦力を使いたかったので4人の1年生も出し、その中でもスタートの菅野は能力があるので、今後うちのチームの力のなると思いますし、他のメンバーも下級生中心プラス4年生の野溝や3年生の主力もいるので、そこを上手く合わせていけたらいいかなと思います。去年と比べても層は落ちていないですし、シューターとかはまだ力不足はありますけど、ただディフェンスは50点台だったので良いディフェンスはできていた」と試合の手応えを語った。次戦の東海大戦については、「明日は強いチームなのでどうなるか分かりませんが、チャンスはありますし、今、自分たちがどのくらいのポジションなのかを確認するにはいい相手だと思います」と気負いはない。
司令塔で主将の野溝利一選手は「去年は主力に4年生が多くて、個の能力は去年の方が高かったんですけど、新チームは自分たちのバスケットはどういうものかをもう一度考えるところから始まって、全員で点を取って全員でディフェンスして全員で戦うというのがチームカラーだと考え、これからチーム力としては今年の方が高くなると思うので、初戦にいい入りができた」とこれからのチームの方向を示した。さらに「60点台で抑えなければ自分たちは勝ちが遠くなるので、目標である65失点(以内)というのが達成できた」と良かった点を挙げた。明日の東海大戦には「昨年はリーグでは負けているので、自分たちのディフェンスからいいバスケットがでれば勝負はできると思うので、もう一回自分たちのバスケを見直して明日は勝ちに行きます」と意気込んだ。

山梨学院の次戦は5月2日、同会場で東海大とベスト8を懸け対戦する。

※追記。
この日に行われた東海大戦で山梨学院は84-71で勝利しベスト8に進出。明日、3日は神奈川大と対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.5.2