山梨学院広報課

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●第73回関東大学バスケットボールボール選手権 準決勝
~強豪専修大に敗れるも、4位入賞に大きな収穫~
~若いチームが躍進!次に山学旋風を巻き起こせるか~

4月13日開幕した「第73回関東大学バスケットボール選手権大会」も大詰めを迎えた。
5月4日、国立代々木競技場第二体育館で準決勝2試合が行われ、山梨学院大バスケットボール男子が決勝進出を懸け、関東リーグ1部2位の強豪専修大と対戦した。山学は5月1日の初戦に駒澤大に76-59で勝利すると2日の2戦目に東海大に84-71、3日準々決勝戦では神奈川大に62-61の僅差で勝利、4強に駆け上がった。試合は第1Q序盤、専修#97の大柄なセンタープレーヤーが存在感を放った。ゴール下のポストプレー、速攻からのダンクシュートで見せ場を作ると、山学も#14菅野陸の3Pシュートやドライブシュートで反撃するも、一気に得点を重ねる専修の攻撃への集中力が勝り13-19とリードされた。第2Q、山学は専修#97を中心にフィジカルの強さでプレスを掛けられ得点を奪えずにいると、激しい攻防の中、専修はここでも優位に立ち、21-31と10点差をつけられた。山学も第3Q、ディフェンスから流れを掴むと#9齋藤晴、#5中村千楓、#14菅野の踏ん張りで一時3点差まで詰め、逆転可能な45-50で第4Qへ入った。しかし、経験豊かな専修は、疲れの見えた山学ディフェンスに対して、果敢にインサイドアタックを仕掛け得点とファールを狙い得点を広げ64-78。専修に軍配が上がった。山学は善戦したものの、決勝進出には一歩及ばなかった。5日の最終日、大東文化大と3位決定戦を行う。

山梨学院大バスケットボール部男子は、就任間もない古田悟監督の下、2022年シーズンに悲願の関東大学リーグ戦1部に昇格。翌年2023年、1部に初参戦した結果、14チーム中9位と健闘。大きな自信を手に新しいチームで、大学バスケットの幕開けとなる関東大学選手権、通称「スプリングトーナメント」に挑んだ。山梨学院は5月1日の初戦に関東リーグ2部に所属する駒澤大に勝利すると、2戦目この大会2回の優勝実績を持ち、リーグ戦でも上位に位置する東海大に快勝。さらに3日の準々決勝。やはり同リーグ1部で戦う神奈川大学との対戦ではリードされて迎えた最終クォーター残り1分、#62茂木健太朗(4年)が起死回生の3Pシュートを決め1点差に詰め寄り、そして残り30秒、1年生#14菅野陸が2Pシュートを決め逆転。粘り強い劇的な勝利で1部リーグ参戦間もない山学が準決勝に進んだ。

■試合前のインタビュー
古田悟監督はここまでの試合を振り返って、「ミスしてもシュートが入らなくても我慢してきたことが大きく、積極的にやることをずっと言ってきたのでそこはできていたと思いますね。(神奈川大戦では)うちもシュート入らなかったし、向こうも入るチームではないのでロースコアになると思っていたので、最後の最後ぎりぎりで逆転できてそのまま守り切れたのでそこは良かったです。選手たちは、ここまでよく頑張ってきましたね。ベスト4はこんなに早く入れるとは思っていなくて、正直。あと2年ぐらいかかると思っていたんですけど」と選手たちを称えた。専修大戦については、「能力もあるし、でかいですし、簡単にはいかないと思います。失点を少なく思い切りシュートを打てばチャンスは生まれてきますしが、勢いがあったとはいえ、難しいと思いますけど、そこは自信に変えて今日、明日につなげられたら」と決勝戦か3位決定戦か、いずれの試合に全力を尽くす覚悟だ。
野溝利一主将もこの日の専修専大戦に、「身体能力が高くて身長が大きな選手が揃っているので、その中で自分たちのバスケットがどこまででやれるかというのが大事なので相手に関係なく自分たちのバスケットを40分間続ければ、勝利することができると思うので、そこを目指して頑張ります」と闘志を燃やした。

■専修大戦 前半ー
5月4日、準決勝戦には昨年、関東1部リーグ2位で今大会では過去2回に加え、2年ぶりの優勝を目指す強豪専修大と対戦した。試合は、能力集団と称され、緻密さと身体能力の高さをそなえる大柄の選手が多いチームに対して山梨学院は、強化してきたディフェンスから攻撃の流れを作るチーム力でいかに大きさに対抗するかが注目された。第1Q、初めのシュートは専修から始まった。専修#97、204cmの長身センタープレーヤーのゴール下のポストプレー、速攻からのダンクシュートで見せ場を作ると、山学も#90司令塔の野溝利一(4年)のジャンプシュート、#14菅野陸(1年)の3Pシュート、#0藤崎郁海(3年)がドライブシュートを決め、互角の戦いに持ち込むも、専修は高さと大きさを活かした攻撃で一気に得点を重ね13-19とリード。第2Q序盤、山学は専修のフィジカルの強さに苦しめられ、はだかるディフェンスの前に正確なシュートが打てずにいると、専修はオフェンスリバウンド、守ってはターンオーバーから次々に得点し、優位に立った。山学はタイムアウトを取りチームを立て直し、#22伊東翔太(2年)、#14菅野が得点を加えたが21-31と10点差をつけられ前半を折り返した。
■後半ー
第3Q立ち上がり、さらに点差を広げられた山学は、#9齋藤晴(2年)に対するシュートファールでフリースローを決めると、山学の持ち味、ディフェンスから流れ作り#90野溝の巧みなパスワークを#9齋藤がランニングシュートや2Pシュートにつなげ4得点を奪った。続けて#5千楓(2年)の素早いスティールでボールを奪い、ランニングシュート。さらに山学の攻撃は続き、#5中村、#14菅野の連続3Pシュートで専修に3点差まで縮め、逆転可能な45-50で第4Qへ入った。しかし、追い詰められた専修は山学ディフェンスに対して、センタープレーヤー#97を中心にスピードとフィジカルの強さを活かした果敢なインサイドアタックを仕掛け、能力集団の名を象徴するような多彩な攻撃で疲れの見えた山学ディフェンスにファール狙いのプレーなど巧みに得点を重ねリードを広げた。その中でも#5中村、#14菅野らが反撃するも及ばず、64-78と差を広げられ敗れた。5月1日からの4連戦。惜しくも決勝進出はならずも、レベルの高い関東選手権での存在感を他チームに見せつけた2年生、1年生中心のチームは6月の新人戦の活躍に注目が高まる。

戦え終えて、古田悟監督は「高さはあるし技術もありますし、フィジカル的にも一枚上でしたね。ただやれないことはないところも多くありましたし、シュートのところを言うと、普段より10cm、15cm高い相手がディフェンスした時のシュート練習がやり切れていなかったことが僕の責任で、課題としてリーグ戦に取っておきます。ベスト4ですけど、まだ明日3決取りたいという気持ちと、うちがやってきたことが間違いではなかったというのが、今日も途中、良いところまで行ったし、そこから切れてしまったというのもあったので、今後の課題は山積みですが、でもやりがいはあるなと思います」と闘将は次を見据えた。
野溝利一主将は「3Pの途中ぐらいから自分たちのバスケが動き始めたんですけど、前半の差を埋めることができなくてズルズルいってしまったことが(敗戦)の要因です。最初から自分たちのバスケットをすることの大切さを痛感しました。大きな選手とやるということは不利な部分もあるんですけど、自分たちが有利な部分もあるので、そこの有利な部分を活かすことが大切だと思いますし、活かしきれなかったことが今日の試合でした」と専修戦を振り返った。ここまで戦ってきたこの大会での印象を、「順当に勝ち進んできて苦しい試合になった時に、自分たちのバスケットをもう1回認識することもそうだし、共通理解することが大事だと思うので、明日の3位決定戦に勝って山梨に帰れれば一番いい形で大会を終えられると思うので、勝って終わって次の新人戦とかリーグ戦につなげられれば」とこの大会で得た自信でさらに大きく飛躍することを誓った。

■山梨学院大試合結果

第73回関東大学男子バスケットボール選手権大会 準決勝戦
山梨学院大学VS専修大学 5/4 東京・国立代々木競技場第二体育館
● 山梨学院大 64 1Q 13-19
2Q  8-12
3Q 24-19
4Q 19-28
 78 専修大 〇
 

■山梨学院大登録メンバー
山梨学院の《スターティング5(ファイブ)》=#0PG・藤崎郁海(3年)、#9PF・齋藤晴(2年)、#14SG・菅野陸(1年)、〇#90PG・野溝利一(4年)、#98C・スヴェトリシック・イゴール(2年)の5人。〇印/主将
《交代》=#5PG・中村千楓(2年)、#7PG・渡邉直洋(2年)、#13C浅水鳳眞(4年)、#17SF・寺坂優羽(1年)、#18PG・児玉雅空(1年)、#22SG・伊東将太(2年)、#28PF・佐竹莞多(4年)、#62PF茂木健太朗(3年)、#70C・カマレムレマ・フランシス(3年)が途中、随時交代した。

5日の大会最終日、同会場で決勝戦、3位決定戦、5位決定戦が行われ、山梨学院大は3位決定戦で大東文化大(1部)と対戦する。古田監督はインタビューで「(ベスト)8はまぐれもありますけど4になるとまぐれではなかなか」と率いるチームの成長に更なる可能性を秘める。大学バスケットボール界に新しい旋風を巻き起こせるか、今後の躍進に期待を寄せる。

※追記ー
5日に行われた3位決定戦で対戦相手の大東文化大に第1Qで13-27と大きく点差を開け
られ苦しい試合展開になったが、第2、第3Qから徐々に盛り返し、7点差まで追いすがり、
逆転を狙った最終第4Qで振り切られ74-83で敗れ、4位が決定した。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.5.4