山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●第76回山梨県高校総体バスケットボール1回戦
~山学高 初陣1年生チームが甲府昭和に勝利~
~江崎監督 山梨県を代表するチームに育てる~

5月8日開幕する「第76回山梨県高等学校総合体育大会」に先駆けバスケットボール競技が5月6日から始まった。山梨学院高校バスケットボール部男子は、今年度から強化運動部指定され新生チームが誕生。この日、初陣となる試合が富士北麓公園体育館で甲府昭和高(甲昭高)を相手に行われた。チームを率いるのは、昨年4月に就任した江崎悟監督。愛知県桜丘高を全国的な強豪校に育て上げ、一昨年に退職後は高校バスケの現場から離れていたが、山梨学院関係者の打診を受け復帰を決めた。1年の準備期間を経てほぼ1年生のメンバーとともに試合に臨んだ。前半第1Q、第2Q、速いパス回しで相手ディフェンスの間隙を縫い、#5長澤龍未、#30前田瑛太、渡邉碧音の3人による9本の3Pシュートなどで得点を重ね、自陣での堅いディフェンスで甲昭高の年上選手と渡り合い前半を50-26と試合を優位に進めた。第3Q、甲昭高はゾーンディフェンス(中学生は禁止)を敷いて守りを固めると、山学はインサイドアタックが甘くなり、リバウンドやターンオーバーでボールを奪われ、一方的に逆襲を受け、このクォーターで68-58と10点差まで詰め寄られた。第4Q序盤、甲昭高の勢いは止まらず、一時は4点差まで迫ったが、そこからは#21桂川遼太郎のシュートやアシスト、#5長澤の3連続シュートで逃げ切った。85-75で勝利したものの、1年生チームは苦しみながら初陣を飾った。

■全国屈指のバスケットボール強豪県を目指してー
山梨学院高校創設当時、早くから活動を始めたバスケットボール部は、長い歴史の中でも部活動として大きな実績を残せず目立った存在ではなかった。そうした中、最近の男女日本代表チームのオリンピックやワールドカップでの活躍、Bリーグ、Wリーグのバスケットボール人気が盛り上がる一方、山梨県内の反応は今一歩という状況に置かれている。バスケットボールの面白さを山梨県民に伝え、支えるためには強いチームを作って話題を提供することを目的に山梨学院が再び立ち上がった。4年前、山梨学院高校のラグビー部を復活、高大連携を図りながら昨年3年目にして花園出場を成し遂げ、子どもたちにもラグビーへの関心を高めた。そして、ラグビー部に続き今年度、バスケットボール部を強化運動部に指定して、強化を始動した。

■指導者に全国強豪高校を育てた江崎悟氏を招聘ー
昨年4月、愛知県桜丘高を全国強豪校に育て上げた江崎悟監督が退職後、高校時代指導したW杯日本代表富永啓生選手の留学先のアメリカの大学チームでの活躍に対する現地でのものすごい人気に「もう一度このような選手を育てたい」との思いに後押しされ、前々から山梨学院大男子バスケットボール部古田悟監督からの打診もあり、「ゼロからチームを作るのは体力的にも大変だなと思っていたけど、やりがいを感じて踏切りました。しかも、山梨学院がスポーツに対する価値観が高く、しっかりリスペクトしてくれることに惹かれました」と決めたきっかけを語った。そして、高校生を指導する魅力について、「高校生は子どもから大人なる時期で、バスケットボールは人を成長させるのにいいスポーツです。教育価値の高いスポーツと僕は思っていますからそれを教授して、大人にさせていくと、そういう過程が楽しいですね」とスポーツを通しての教育の在り方も示唆した。将来的には「山梨県は今まで外から見ていた時にはまだ、レベルが低い県でそれを全国区にしたい。昨年、日本航空がいきなり全国一になって、ちょっと遅れを取ったなと思いましたけれど、一緒に強化してライバル関係になりながら切磋琢磨してレベルを上げていきたいですね。そうすれば県内の中学生にも興味を持ってもらい、県外の子と融合したチームを作って日本一を目指したいですね」とバスケット強豪県への夢を語った。

■初陣の甲府昭和高との一戦。前半、順調な滑り出しもー
山梨学院高校バスケットボール部男子は、今年度から強化運動部に指定され新生チームとして誕生。この日、初陣となる試合が富士北麓公園体育館で甲府昭和高(甲昭高)を相手に行われた。山学は、出場メンバーすべてが1年生チームでフィジカルと体力面に不安があるため、チームを2つのグループに分け、随時交代して疲労の軽減を図りながら戦った。前半第1Q、試合はまず、甲昭高の3Pシュートが決まり動いた。直後、山学は長身の留学生#12ファリル・ディエイのリバウンドからのキックアウトパスで#30前田瑛太の3Pシュートですかさず追いつくと、続いて#32渡邉碧音、#30前田の連続3Pで順調に得点を重ねた。甲昭高も#5がドライブ、レイアップなど多彩なシュートで応戦するも、終盤に再び#32渡邉の3P、#6村崎太一のシュートで第1Qを23-18で終了した。第2Q,山学のオフェンスが面白いように機能した。開始早々、#6村崎がドライブで決めると、山学は甲昭高のマンツーマンディフェンスが甘くなったところを突き、リバウンド、ターンオーバーでボールを拾い、#5長澤龍未が2連続3P、#7安原颯真の正確なパスでペナルティエリアの#28矢崎良が2P、続けて#32渡邉の3Pを演出した。なおも#32渡邉、#5長澤の3Pが続き、前半で9本の3Pを決め50-26と大きく差を付けた。

■後半、高校生ルールの経験不足に戸惑うー
ハーフタイム後の第3Q、甲昭高は序盤に3本の3Pを決め息を吹き返し流れに乗った。守りもゾーンディフェンス(中学生は禁止)を敷いて守りを固めると、ゾーンへの対応に慣れていない山学はインサイドアタックに苦しみシュートの精度が悪くなり、動きの良くなった甲昭高にリバウンドやターンオーバーでボールを奪われる場面が多くなり、果敢な速攻の前に防戦となり24点差あった得点も68-58と10点差まで詰め寄られた。それでも結成して日の浅い1年生チームは必死に対抗。激しい攻防が続いてきた中、迎えた第4Q序盤、疲れの見える山学は立て続けにドライブ、3Pを決められ一時は4点差まで迫られたが、気力を絞ってゴールに向かった。早く追加点が欲しい山学は中盤に入ると、#21桂川遼太郎のシュートや好アシスト、#5長澤の3連続シュートが生まれ、再び12点差に広げた。一方、新生チームには負けられない甲昭高も存在感を見せる#5の執念のシュートで再び7点差。40秒を切ったところで山学#6村崎のドライブシュートが決まりこの得点が勝利を決定づけ、ベンチは大きな盛り上がりを見せた。白熱した試合は85-75で山学が勝利した。

試合後、会場を出てきた江崎悟監督は開口一番。「ほっとしました。負けることはないと最初思っていたんですけど、ゲームは生き物ですからどこでどうなるか分からないですから」と大きく息を吐いた。続けて、「ゲームキャリアが足りないので準備してきたことが全部出せないじゃないですか。うちと違うゲームプラン(ゾーンディフェンス)でやってくると対応できないんですね。そこが不安材でしたがやはり混乱してしまいました。うちは3Pを1試合15本決めることを目標にして打てる選手をあつめてきたんですけど、前半に9本決めその貯金で勝ちましたが後半の展開は危なかったですね。経験ですね」と今後の戦いに思いを巡らす。主軸として活躍した桂川遼太郎選手は「経験の差(ゾーンディフェンスの対応)が出てしまいましたけど。ドライブからのキックアウトとかいろいろな形で3Pを決められたことが良かったところです」。次の試合には「自分たちのオフェンスのプレースタイルは3Pをたくさん集めて流れに乗るということなので、次は今日の試合の改善できたプレーともっと3Pを決めて勝つよう頑張ります」と意気込みを語った。※キックアウト=ゴールアタックしたプレーの後にインサイドからアウトサイドに出すパスのこと。

■山梨学院高校試合結果

第76回山梨県高等学校総合体育大会バスケットボール競技 1回戦
山梨学院高校VS甲府昭和高校 5/6 富士吉田市・富士北麓公園体育館
〇 山梨学院高校 85 1Q 23-18
2Q 27ー 8
3Q 18-32
4Q 17-17
65 甲府昭和高校 ●
 

■山梨学院大登録メンバーは18人ー
山梨学院の《スターティング5(ファイブ)》=#0の5人。〇印/主将
《交代》=#5長澤龍未、#12ファリル・ディエイ、#13佐藤瑠威、#21桂川遼太郎、#30前田瑛太のグループと5人と#1岡本素直、#6村崎太一、#7安原颯真、#28矢崎良、#32渡邉碧音の5人のグループが途中、随時交代した。

次戦は5月8日、同会場で城西高校と対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.5.6