●天皇杯全日本サッカー選手権1回戦
~山学大PEGASUSはJ3のSC相模原と対戦~
~プロチームの壁を超えられず0対3で敗退~
天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会が5月25日に開幕し、山梨県代表として3年連続6回目出場の山梨学院PEGASUSは、神奈川県代表のSC相模原とレモンガススタジアム平塚で対戦した。試合は開始直後から相模原が連動したパスで攻め続ける。前半4分に山学ゴール前で相模原の選手にフリーでシュートを打たれ、GK磯部圭佑(4年)のビッグセーブによりゴールマウスを死守するも、前半14分に相模原のヘディングシュートにより先制を許す。その後も相模原の勢いは収まらず、前半46分に再び失点。前半を0対2で折り返すと、後半も相模原が主導権を握る展開は変わらず、山学は前への攻め手を欠いて後半はシュートわずか1本に留まり、試合終了間際の後半47分に更に失点を重ね、0対3で試合終了となった。県予選でゲームキャプテンを務めたMF宮川開成(4年)が数日前の練習中で負傷し1回戦は欠場となったため、PEGASUSのイレブンは宮川の思いも背負い最後まで戦い抜いたが、プロチームとの力の差を覆すことはできず、2年連続の1回戦突破とならなかった。
天皇杯サッカーは日本サッカー協会の1種登録のアマチュアチームからJリーグ加盟のプロチームまでが参加する日本最大のサッカートーナメントで、日本サッカー最強を決める戦い。第104回を迎える今大会は、J1 19チーム、J2 20チーム、アマチュアシード2チーム、都道府県代表47チームの計88チームで日本一を争う。山梨県代表は、決勝で社会人サッカークラブ韮崎アストロスに3対2で勝利した山梨学院大学PEGASUSが3年連続6度目の出場となった。山学大PEGASUSは山梨県社会人リーグ1部に所属し、山梨県代表決定戦で社会人サッカークラブ韮崎アストロスに3対2で勝利して3年連続6度目の出場を勝ち取った。対するSC相模原はJ3リーグに所属し、元日本代表DFの戸田和幸氏が監督を務めるプロサッカークラブ。昨年に続き神奈川県予選で頂点に立った相模原に対し、山学大PEGASUSは2年連続の1回戦突破を賭けて挑んだ。
天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会 1回戦 ≪山梨学院大学PEGASUS VS SC相模原≫ 2024.5.25 会場:神奈川・レモンガススタジアム平塚 |
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● 山学大PEGASUS 0 | 前半 0-2 後半 0-1 |
3 SC相模原 〇 |
試合は開始直後から相模原が連動したパスで攻め続け、早々の前半4分に山学ゴール前で相模原の選手にフリーでシュートを打たれるピンチに対し、GK磯部圭佑(4年 山梨学院高)のビッグセーブによりゴールマウスを死守するも、前半14分に相模原のパス回しからのヘディングシュートにより先制を許す。その後も相模原の勢いは収まらず、前半46分にセットプレーで再び失点。前半を0対2で折り返すと、後半も相模原が主導権を握る展開は変わらず、山学PEGASUSは前への攻め手を欠き、後半は28分にFW播上颯大(4年 三浦学苑高)のポストプレーからのパスに反応したFW増澤直哉(松本第一高)がペナルティエリア内でシュートするも枠外にはずれたこの1本のみに留まった。FW播上を始め前線からボールを追いかけ相手のミスを誘うも努力は実らず、試合終了間際の後半47分に更に失点を重ね、0対3で試合終了となった。
試合後、大場健史監督は「去年1回戦を突破したので今年も2回戦まで行きたかったのですけど、相模原の強さは私たちが研究してきた上を超えてこられ、プロの洗礼を受けた気がします。(相模原は)判断スピードやスキルが上の選手が多い中で1、2回は相手の背後をとれましたが、しっかりシュートまでいければよかったです。それ以外は守備の場面が多かったですが、選手たちは素晴らしい経験をしたと思います。1週間後には全国社会人サッカー選手権の関東予選がありますので、また切り替えて修正しながら、社会人2部に上がれるようしっかり積み重ねていきたいと思います」と試合を振り返った。ゲームキャプテンを務めた磯部圭佑選手は「普段は山梨県の社会人リーグでプレーしていて、それとは全く違う強度で相模原はプレーしていて、それにやられてしまったという思いです。(ハーフタイムに)後半には勢いを持っていこうという話をして、フォワードを起点にロングボールから速い攻撃は何本か繋げられたので、その時間帯をもっと継続できればよかったです。(県予選までキャプテンを務めた宮川開成選手について)4日前の練習で足首を怪我してしまい、悔しい気持ちはあったと思いますが今日はチームのサポートに回ってくれました。キャプテンマークをつけて試合するのは初めてでしたが、後ろからできる限りのコーチングはできたと思います。自分たちが目標としている関東リーグ2部昇格に向け、今日の悔しい気持ちをばねにして社会人リーグを優勝したいです」と語り、仲間への思いにも触れ、チームの今後の更なる飛躍を誓った。
文(R.K)、カメラ(平川大雪)2024.5.25