●明治杯全日本選抜レスリング選手権 3日目
~男子61㎏級の小野が優勝、世界選手権内定~
~他にも3選手が3位以上の好成績を残す~
令和 6 年度 明治杯 全日本選抜レスリング選手権大会が5月23日から5月26日までの4日間、東京体育館で行われ、山梨学院大学レスリング部からはフリースタイルに8人、グレコローマンスタイルに1人、女子フリースタイルに1人の延べ11人がエントリーした。大会3日目の5月25日はフリースタイルに4人、グレコローマンスタイルに1人が出場。2024年JOC杯優勝の小野正之助はフリースタイル61㎏級で順調に決勝へと駒を進め、決勝でも早稲田大の選手にテクニカルフォールで勝利し、優勝を手にした。その他、フリースタイル65㎏級出場の須田快晴(4年)は準々決勝で敗退するも、同階級出場の荻野海志(3年)、フリースタイル86㎏出場の五十嵐文彌(3年)、グレコローマン130kg級出場の山田康瑛(4年)がそれぞれの階級で3位となり、この日は計4人の山学選手が表彰台へ上がった。
明治杯全日本選抜選手権は、前年12月行われる天皇杯全日本選手権、本大会ベスト8位以内選手や国内有力大会の上位選手など資格大会の推薦を満たした者、強化委員会による推薦選手などが日本一を目指して争われる。今年は非オリンピック階級において、昨年12月の天皇杯全日本選手権1位の選手が今大会で優勝すれば、今年10月にアルバニアで開催されるシニア世界レスリング選手権大会の代表として選出される。他の選手が今大会で優勝した場合、天皇杯の1位とプレーオフが行われ、勝った選手が世界選手権大会の代表へ選出に内定する。大会はフリースタイル(FS)、男子10,女子10階級で行われ、その内オリンピック実施階級は男女とも6階級、非実施階級は男女各4階級で、グレコローマンスタイル(GR)は男子のみで、オリンピック実施階級6,非階級4となっている。
今大会は各階級の順位が1日の中で決定され、8名以上のエントリーがあった階級はトーナメントにより実施され、エントリーが8名未満の階級はノルディック方式(リーグ戦の後、準決勝、3位決定戦、決勝を行う方式)で実施された。大会3日目の5月25日は非オリンピック階級のFS61㎏で世界選手権を賭けたトーナメントが実施され、2024年JOC杯優勝の小野正之助(3年)が出場。2回戦では昨年の明治杯でこの階級を制したCWC 坂本をテクニカルフォールにより勝利すると、準決勝ではU20世界選手権57kg級優勝の日体大 西内を3-2で競り勝つ。決勝は2023年国体3位の早大 山口にもテクニカルフォールで勝ち、明治杯初優勝となった。今大会では天皇杯全日本選手権の優勝者が欠場したため、小野はプレーオフなしで世界選手権の出場を決めた。
優勝者インタビューで、小野正之助選手は「上の階級からも下の階級からも(強い選手が)来るなあ、と思いました。そんな中で勝ったのはよかったです。軽量級は、国内で勝てれば世界でも勝てるようになっていると思います。世界にはばたけるようになりたいです。今日は相手(西内悠人)に何もさせなかったのがよかったです。(世界選手権の出場内定については)今回田南部選手(=天皇杯全日本選手権優勝者)が棄権されて、本人も苦しかったと思いますけど、自分もずっと怪我してきたので、田南部選手の分まで頑張りたいと思います」と他選手の思いも背負い世界へ挑戦することを誓った。
大会3日目は他にも、FS65kg級で須田快晴(4年)が準々決勝で昨年インターハイ優勝の育英大 菅野に敗れるも、2023年の国体を制した荻野海志(3年)が、3位決定戦で菅野を3-0で破り3位となった。FS86kg級でも、五十嵐文彌(3年)が拓大 本橋にテクニカルフォールで勝利し3位となり、GR130kg級の山田康瑛(4年)も、小諸商高教師の小林と3-2の激戦を制し3位の座を勝ち取った。別日に他の階級を戦った本学選手では、FS70kg級出場の森田魁人(4年)とFS57㎏級出場の勝目大翔(2年)、FS125kg 級でも出場した山田康瑛がそれぞれ3位となり、今大会に出場した山学選手延べ11人の内、7人が3位以上となる大健闘を見せた。
文(R.K)、カメラ(今村佳正)2024.5.25