山梨学院広報課

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●第53回関東高校ホッケー大会1日目 山学初戦勝利
~法政二高に先制許すも、山学ペースで得点重ねる~
~5年ぶり決勝進出に弾み、総体16回連続出場権も獲得~

高校ホッケー関東一を決める「第53回関東高等学校ホッケー大会」男子の1回戦4試合が6月1日、甲府市・山梨学院ホッケースタジアムで行われた。1都7県男子8校、女子6校によるこの大会は全国高校総体(インターハイ)関東地区予選会を兼ねており、男子は5校までに出場権が与えられる。山梨学院高(山学)はこれまで15回連続インターハイ出場を誇るものの、最近の大会では3年連続3位と精彩を欠いており、その雪辱を果たすべく優勝での16回連続出場を目指し大会に臨んだ。山学は3試合目に法政第二高(神奈川)と対戦。第1Q(クォーター)11分、山学のファールから法政がディフェンスの間隙を縫ったタッチシュートを決め先制した。追いかける山学は2Q9分、この試合最初のPCを#2梶原大嗣のシュートのリバウンドを#6上田悠斗が押し込み同点にした。徐々に山学ペースの試合展開になった3Q開始早々、再びPCを#13中嶌海斗が落ち着いてゴールに打ち込み逆転に成功。優位に立った山学はパスのコンビネーションが良くなり、果敢にゴールに迫った12分、ドリブル、パスでつなぎ、#4山本修矢がGKの横を抜くゴールで3点目を挙げた。勢いに乗る山学は4Q10分、速攻から#11帆風奨晄のフリックシュートで4点目、さらに終了間際に#13中嶌がプッシュシュートで5点目を奪い5-1で快勝。16回連続インターハイ出場を決め、明日の準決勝、決勝に挑む。準決勝は利根商業高(群馬)と対戦する。

関東高校ホッケー大会が山梨県で開催されるのは53回の歴史の中で、1993年第22回、2001年第30回、2008年第37回、2016年第45回以来、5回目となる。山梨学院高ホッケー部は、ハイスクールスポーツ強化運動部として2007年度に創部。その翌年、2年目で山梨県総体に初優勝すると2009年の関東大会で初優勝。さらに2012年、2013年と2連覇。2016年に4回目、2018年に5回目(山学と今市高同時)の優勝を果たした。関東大会での実績は全国総体(インターハイ)出場にも繋がり、これまで15回連続出場(2020年、コロナ禍の中止を挟む)を果たし、これまでに2度3位の好成績を残している。しかし、最近の関東大会では3年連続決勝進出を逃し3位に甘んじており、栃木・今市高校が6連覇を遂げている状況を阻止すべく、まずは初戦の法政第二高に勝利し、2日目の決勝に繋げたいところだ。

■6月1日大会1日目 神奈川県代表・法政第二高と対戦―
対戦相手の法政第二高は、過去4度の優勝実績を持つ神奈川県代表の伝統校。今年の神奈川県予選では前回山学が準決勝で敗れた実力校慶應義塾高校を下し、進出してきた。
6月1日正午。晴天にブルーの人工芝がまぶしい山梨学院ホッケースタジアム。山梨学院高のセンターパスで試合は開始した。山学応援団にはチアリーダー部の有志が集まり選手の士気を盛り上げた。試合は、第1Q(クォーター)11分、山学は自陣で犯したファールから法政のサークル内へのパスが、不覚にも山学ディフェンス陣の間隙をスルー。それがタッチシュートとなり1点を先制された。すぐさま反撃を始めるも、法政のディフェンスに阻まれ、さらに終了間際の左からのクロスからワンタッチシュートが枠を外すなど好機を逃し無得点に抑えられた。追いかける山学は第2Q、開始早々から果敢な攻勢に好機を作り相手陣営に迫った9分、この試合最初のPCを得ると、#2梶原大嗣(3年)のヒットシュートのリバウンドを#6上田悠斗(3年)が押し込み同点に追いついた。その後、前線へのプレスや鍛え上げたハードワークで徐々に山学ペースに持ち込んだ第3Q、開始早々に再びPCから#13中嶌海斗(3年)が落ち着いてゴールに打ち込み逆転に成功した。優位に立った山学はパスのコンビネーションが良くなり、ボールへの執着と保持力が高く盛んにゴールに迫った。終盤12分、ロングパス、ショートレンジパス、ドリブルと執拗にサークル内を狙った攻撃に#4山本修矢(3年)が応え、GKの横を鋭く抜きゴール3点目を挙げた。勢いに乗る山学は4Qにも、立ち上がりから法政エリアに相手をくぎ付けにした。それに対して法政もカウンターで山学エリアを脅かす反撃に山学ディフェンスが対応、激しい攻防が続いた。中盤10分、山学が速攻から法政サークル内に詰めた#11帆風奨晄(2年)がパスを受け、振り抜いたフリックシュートで4点目。さらに終了間際、カウンター攻撃から#11帆風からのパスを#13中嶌がプッシュ気味に押し込み、とどめの5点目を決め、5-1で快勝。法政を下した。山学はこの勝利で16回連続インターハイの出場権を獲得した。
※PC(ペナルティーコーナー)=ホッケー特有のセットプレー。守備側の選手が自陣サークル内で反則した場合など攻撃側に与えられる。攻撃側は自由に人数を割けるのに対して守備側はGKを含めて5人で守らねばならず、攻撃側にとって大きなチャンスとなるプレー。

■《6月1日1回戦 山梨学院高VS法政第二高(神奈川) 山梨学院ホッケースタジアム》

2024年度第53回関東高等学校ホッケー大会
全国高等学校総合体育大会 関東地区予選会
○ 山梨学院高校 5 1Q 0-1
2Q 1-0
3Q 2-0
4Q 2-0
1 法政第二高校 ●
山梨学院得点者=上田悠斗、中嶌海斗2、山本修矢、帆風奨晄

《山梨学院高スターティング11》
#1GK清水眞啓③、#2DF梶原大嗣③、#3DF林颯英③、#4DF山本修矢③、
#5DF清水千啓③、#6DF上田悠斗③、#8MF中澤颯吾②、#10MF小林優心②、
#11FW帆風奨晄②、#12FW安藤雅宙③、#13FW中嶌海斗③
《交代》#7DF楢橋力②、#9MF阿部高虎③、#14FW内藤太稀③、#15FW宮崎優汰③ ※〇囲みは学年

■試合後インタビュー
最後列からメンバーをまとめた#2DF梶原大嗣主将は「最初、苦戦した部分もあったんですけど、第2Qからもう一度自分たちでエンジン掛けて“絶対勝つぞ”という気持ちを持って戦うことができました」。同点打については、「自分がPCを決められなかったですけど、味方がカバーしてくれたのがとてもうれしかったです」とチームメイトに感謝を込めた。明日の試合には「(最近)決勝にも行ってないですし、優勝もだいぶ前なので、それを自分たちの代で優勝して自分たちの力を全国大会でも見せつけたい」と意気込んだ。逆転ととどめの2得点で勝利に貢献。チームのムードメーカー#13FW中嶌海斗選手は「めっちゃ気持ち良かったです。プレスも結構練習通りいって、みんなもハードに動いてくれたので、気持ち良く決めきることができました。最高です」と喜びを表した。明日の意気込みを「2試合勝ちきって、気持ち良くみんなで全国へ行きたいです」と何度も気持ち良くの言葉を連発した。

4月から正式にコーチに就任した山梨学院大ホッケー部出身で元男子日本代表選手の高野雄介コーチは1点目の失点について、「うちは立ち上がりが課題なので、今日はチアリーダー部も応援に来てくれ、間違いなく緊張すると思っていたので1点は僕としては想定内でした。それよりも自分たちのホッケーを今日のようにするために練習してきたので、全てではないですけど、その成果が発揮できたかなと思っています。今シーズン間違いなく一番いい試合ができた感じでした」と選手たちの活躍に手応えを感じていた。明日の、準決勝、決勝については「まずは目の前の試合に確実に勝って、決勝に進みたいですね」と慎重に答えた。

明日の準決勝は前回大会に大差で圧勝した群馬県代表の利根商業高と対戦。順当に行けば決勝戦で5年ぶりに今市高と雌雄を決する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.6.1