山梨学院広報課

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●2024年度全日本学生柔道優勝大会開幕
~大会1日目 女子3年連続ベスト8で終える~
~準々決勝で強豪東海のチーム力に阻まれる~

2024年度「男子73回、女子33回全日本学生柔道優勝大会」が6月22日、23日の日程で東京・日本武道館で開幕した。1日目は女子の1回戦から決勝戦までと男子の2回戦までが行われ、山梨学院大女子(関東)は準々決勝で敗れ3年連続の8強となり上位入賞を逃した。この大会は全国地区から男子62校(7人制)、女子1部38校(5人制)がA・B4グループに分かれてトーナメント方式で日本一を争う。9回の優勝を誇る山学大女子は、2回戦周南公立大(中国四国)に5-0のオール1本で勝利すると3回戦に日大(東京)と対戦。先鋒の高屋歌鈴が1本勝ち、次鋒で日大が取り戻すと中堅田代美風、副将並木あのんが引き分け、勝負は大将戦に委ねられた。試合はチームのプライドを懸けた重量級同士の激しい攻防が続く一進一退の末、瀬戸美咲が粘り終了間際に寝技に持ち込み勝利。接戦を制した。準々決勝は強豪・東海大。山学は先鋒の高屋が1本負けを喫するが次鋒の渡邉彩香がすぐに技ありで挽回するも、後続の中堅並木、副将田代、大将の瀬戸が善戦むなしく敗れ、東海のチーム力に跳ね返された。同時に行われた男子の試合は1回戦、2回戦を順当に勝利。2年連続1回戦敗退の雪辱を果たし2日目に進んだ。

試合方法は、女子は5人制(1部)と3人制(2部)のニ部制で行われ、山梨学院(関東)が出場する5人制は、5人の点取り式によるトーナメント戦で争われた。各試合の配列は、先鋒・次鋒は57㎏以下、中堅・副将は70㎏以下、大将は無差別と決められている。男子は7人制で出場62校の選手選出、配列は自由と決められている。女子5人制の部は出場38校がA、B4グループに分かれ、A、Bグループ1位によって決勝が行われた。山梨学院女子は2014年から2018年まで史上初の5連覇を含め、史上最多9回の優勝を達成しているが、ここ2年連続準々決勝で敗れて8位と精彩を欠いている。選手たちは、強豪校のプライドを胸に復活を懸け、大会に臨んだ。

■周南公立大を圧倒。3回戦の日大戦、接戦を制するー
◆6/22 大会1日目女子2回戦(初戦) 山梨学院大VS周南公立大 4勝0敗ー

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 塩原末々③ 渡邉彩香④ 伊藤有美③ 並木あのん④ 瀬戸美咲③
  〇合せ一本 〇一本勝ち 〇一本勝ち 〇一本勝ち 〇一本勝ち
  〇囲みは学年

2年連続ベスト8と山学にとっては精彩を欠く状況の中、格下と言われる周南公立大(中国四国地区代表)との初戦対戦にも慎重に試合に入った。山学は、先鋒の塩原が前半に背負い投げで技ありを決めると後半には寝技の合わせ1本でスタート。そこから次鋒、中堅、副将、大将とオール1本勝ちで圧倒。初戦を突破した。 

◆女子3回戦 山梨学院大VS日大 2勝1敗2分ー

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 高屋歌鈴④ 渡邉彩香 田代美風④ 並木あのん 瀬戸美咲
  〇一本勝ち ●一本負け 引き分け 引き分け 〇一本勝ち

2戦目は激戦区東京代表・日大との対戦。先鋒の高屋が相手との技の掛け合いを制し1本勝ち。次鋒の渡邉は残り1分を切ったところで相手の大外刈りを受け後ろに倒れ1本負けを喫し、1勝1敗。続く中堅田代、副将並木が劣勢な態勢を耐え引き分けに持ち込み、大将の瀬戸に勝利を託した。瀬戸は、積極的に仕掛け優位に立つも決め手がないまま残り時間わずかになったところで寝技に持ち込み横四方固めの1本勝ちを収め、大将として役割を果たした。

■山学に次ぐ7度の優勝を誇る強豪東海大に挑むー
◆女子準々決勝、山梨学院大VS東海大 1勝4敗ー

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 高屋歌鈴 渡邉彩香 並木あのん 田代美風 瀬戸美咲
  ●一本負け 〇技あり ●一本負け ●技あり ●一本負け

準々決勝は、山学に続き7回の優勝を誇り今大会も実力者が揃う東海大(東京)。山学の先鋒は日大戦に続き高屋が担ったが、相手の速攻に苦しめられ1本負け。続く次鋒の渡邉は、序盤から先に足技を仕掛け優位に試合を進めると、小外刈りが決まり技ありで同点に追いつく。しかし、中堅の並木は相手の猛攻に耐えたが最後は寝技に持ち込まれ1本を取られた。続く副将の田代は序盤に技ありでリードされ、そのまま相手の動きの良いペースに挽回できずに3敗目。この時点で敗退が決まった。それでも大将の瀬戸は78㎏超の重量級だが相手との動きの速い攻防を見せ試合を盛り上げるも、最後は瀬戸が力尽き寝技で1本負け、1勝4敗と東海の軍門に降った。山学はこれで3年連続のベスト8となった。

試合後選手を集めて、西田孝宏女子監督は「負けはしたけど、4年生の粘り、気持ちが前によく出ていた。今年の東海はドリームチームで全員がチャンピオンなんだから。うちは何にもないんだからそれでもみんな何とかしようと頑張ってくれた。最後は感動した」と選手を労い、出場選手一人一人に声を掛けた。関根健寿コーチは「今日の強い相手と戦っている姿は恰好良かった。もう少しだということが分かったから、団体戦は尼崎が次にあるから、しっかりこの悔しさは団体戦でやり返して、このもう少しをどう変えていくか、次は勝って泣いているチームになりたい。今日の試合に負けはしたけど、次に繋がった。諦めない気持ちでやっていこう」と奮起を促した。78㎏級という階級の都合で出番がなかった森心晴主将は「自分たちの代というのは日本一になったり、全国大会の経験があまりなく、その中でも全体的に勝負に対しての意地が見られたので、先輩としてキャプテンとして試合で姿を見せられなかったですけど、関東は2位と優勝はできなかったけど、そこからギアを上げて頑張った結果がこれだったので悔いはないです」と主将として出場選手を称えた。続けて「団体戦の借りは団体戦でしか返せないので、人数も7人になって、この悔しさを尼崎で返します」ときっぱり。先を見据えた。

大会結果は、優勝は山梨学院を破った東海大(東京)が8回目の優勝を飾った。準優勝は環太平洋大(中国四国)、3位に帝京大(東京)と明治国際医療大(関西)。ベスト8の優秀校には龍谷大(関西)、筑波大(関東)、東京学芸大(東京)、山梨学院大(関東)が入賞した。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.6.22