山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●パリ五輪 パブリックビューイング(柔道女子70キロ級)
~山学大出身の新添左季選手が初の五輪出場~
~現役部員・監督コーチらが山梨からエールを~

パリ五輪の柔道女子70キロ級の予選が7月31日の17時(日本時間)に行われ、山梨学院大出身の新添左季選手が出場した。新添選手は初戦の2回戦でウズベキスタンの選手に一本勝ちするも、準々決勝でオランダの選手に敗れ、敗者復活戦にまわった。新添選手の銅メダル獲得を後押しするためのパブリックビューイング(PV)が開催され、敗者復活戦が開始される同31日の23時(日本時間)に合わせて、山学大柔道部女子の部員、監督・コーチらを中心に学生・教職員が約40名、山学大キャンパスセンター Seedsシアターに集まった。敗者復活戦1回戦で新添選手が登場すると、会場からは大きな歓声が上がった。PV会場が熱気に包まれる中、新添選手はスペインの選手と対戦するも、技を決めることができず延長選へ入る。延長戦でも決め手に欠き3回目の指導を受け反則負けとなった。PV会場では悔し涙を流す新添選手の姿を静かに見守り、8月3日に新添選手が出場する柔道混合団体戦でのメダル獲得に向けて大きな声援を送った。

新添左季選手は、2015年に山梨学院大学法学部へ入学し、1年次から全日本学生柔道優勝大会の優勝に貢献し、2年次以降も多くの国際大会で優勝を勝ち取る等の活躍を見せ、2019年に山学大を卒業。卒業後は自衛隊体育学校の所属となり、2022年にパリ五輪代表に内定した後も2023年に世界選手権に初優勝する等、着実に実績を残し、パリ五輪で初出場にしてメダル獲得に挑むこととなった。

新添選手が出場する柔道女子70キロ級は7月31日17時(日本時間)に予選が行われた。初戦の2回戦では、ウズベキスタン代表のグルノザ・マトニヤゾワ選手と対戦し、試合中に左手甲から出血するも、けさ固めで一本勝ち。続く準々決勝では2021年の東京五輪銅メダリスト、オランダ代表のサンネ・ファンデイケと対戦。開始2分で相手に技ありを奪われ、新添選手は技を狙うも攻めあぐね、そのままタイムアップとなり敗戦。準決勝進出とはならなかったが、敗者復活戦からの銅メダル獲得へ気持ちを切り替えることとなった。敗者復活戦は同31日の23時(日本時間)から行われ、新添選手は1回戦でスペイン代表のアイ・ツノダロウスタント選手と対戦。先に仕掛けてくる相手にうまく対応できず、新添選手は技を仕掛けられずに2度の指導を受け、延長戦に入った。延長戦でも開始から相手選手の攻撃に耐えるも、開始30秒過ぎに3回目の指導を受けて反則負けとなり、五輪初出場にしてメダル獲得の夢は潰えた。

PVは敗者復活戦から開催され、新添選手を後押しするため山学大柔道部女子の部員や監督・コーチらをはじめとした学生・教職員が約40名、会場へ駆けつけた。新添選手が所属する自衛隊体育学校から提供された応援グッズを身に付けた部員らは一体となり新添選手を応援したが、新添選手のメダル獲得は叶わなかった。新添選手は終了後に「(パリ五輪の)内定を頂いてから一年間、本当に毎日苦しくて、金メダルを獲るために頑張ろうと思っていたのですが獲れなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分の力を発揮する、優勝したいという気持ちが他の選手より負けていたのかもしれないと思います」と悔し涙を流しながら語った。PVに参加した大学柔道部の西田孝宏総監督は「新添の良い部分を出せずに終わってしまったという印象です。相手選手が新添の技を出させないように試合を進められ、自分の形に持っていけなかったと思います。(今回の結果については)胸を張って、猛々しく帰ってきてほしいです」と悔しさを滲ませるも新添選手を称えた。新添選手が卒業後も一緒に練習を行っていた大学柔道部女子主将の森 心晴さんは「(新添選手が)メダルを獲れなかったのは悔しいですが、新添選手も含めここの卒業生が何人も色んな競技で戦っていて、本当に感動して勇気をもらいました。かっこよかったです。(私も)日本の大会で結果を残して、国際大会で戦っていきたいです」と新添選手から受けた感銘を述べた。

世界王者として立った夢の初舞台では、相手の対策に苦戦し個人でのメダル獲得は叶わなかった。8月3日には柔道混合団体が行われる。新添選手が団体戦で起用された際は、重圧から解放され、自分の持ち味を発揮しての戦いが期待される。

文・カメラ(R.K)2024.7.31