山梨学院広報課

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●関東大学ラグビーリーグ戦2部開幕戦 山学初戦敗退
~初戦アウェーで白鷗大に終盤までもつれ込む接戦~
~9年ぶりの1部昇格に残り試合にチーム一丸~

「2024年関東大学ラグビーリーグ戦2部」開幕戦が9月15日、各大学グラウンドで行われた。山梨学院大ラグビー部は、1部昇格に9年ぶり4度目の1部昇格を目指す。開幕戦は白鷗大と相手ホームグラウンドで対戦した。試合は開始2分、白鷗大に自陣22m内ラインアウトから押し込まれ先制された。10分にも密集からのこぼれ球を相手#11WTBの独走で0-14と序盤に失点。一方の山学は、攻守のリズムが悪い中、中盤相手22mライン内でパスをつなぎ#14右WTB馬場飛来がゴール右隅にトライ。#15FBバレットのコンバージョンキックも決まり7-14とした。その後、白鷗にワントライを許し7-19とリードされたが、終了間際に#11左WTB・屋部樹志がトライ。キックも決まり14-19で折り返した。後半、山学が序盤、猛攻を見せた。3分、#13CTB・セバスチャンが同点トライ。8分には#9SO・稲葉恵大がスクラムモールの中から抜け出しトライ。26―19と逆転リードし、山学ペースと思われたがその後、激しい攻防が続く中、山学フォワードの要、#3PR佐々木大志が負傷退場。流れが白鷗に変わった中盤、33-33の同点。白鷗の猛攻にゴールライン前のモールで33-40と逆転されると、山学も反転攻勢を掛けるが白鷗ディフェンスを崩せずそのままノーサイド。山学は初戦を接戦で落とした。残りの試合で巻き返しを図るべく、次戦9月22日(日)、中央大と対戦する。

■9年ぶり4度目の1部復帰にチームの総合力で挑むー
今季2部リーグは、拓殖大(1部降格)、専修大、中央大、白鷗大、山梨学院大、國學院大、朝鮮大校、国士舘大の8チームが1部入替戦権利を懸けて戦う。山梨学院大ラグビー部は、1997年初の1部昇格を果たし、2002年に2度目、2013年に10年ぶりの3度目の1部復帰を成し遂げるも、2015年、1部在籍2年目に8位と振るわず、2部1位の日本大学との1部入替戦で敗れ2部降格。翌2016年に2部1位となり再び入替戦で日大と対戦したがここでも敗れ2部残留となった。さらに2020年には、コロナ禍の影響を受けた試合方式の変更でAブロック1位(総合2位)となったが入替戦は中止。昇格のチャンスを逃した。2017年には、従来の1試合総当たり方式に戻り1部昇格を目指し臨んだが3位と、ここでも入替戦権利獲得には至らなかった。9年間1部リーグ参入から遠ざかった今季リーグ。1部復帰へチーム一丸で挑む。

試合前、梶原宏之監督は「ディフェンスで失点を少なくすることでタックルとダブルタックルを強化してきて、スペースにアタックしてトライを狙うと、バックスに留学生を二人入れていて、ボールを早く動かして、このスピード感は大分強化してきたんですね。ラグビーの流れの大きな一つにスクラムの強化があるんですけど、スクラムが優位だとものすごくゲームを優位に進めることができるので強化してきました。ディフェンスを固めてスクラムが強ければある程度安定してゲームができるんですね。プラス。うちには走り合いになったら展開力もありますので」と強化ポイントを挙げた。昨年僅差で敗れた白鷗戦について、「白鷗は留学生を増やし強化してきたことと、もう一つは、うちは昨年、怪我人が多くて序盤に主軸を使えなかったことがありましたね」と敗戦の要因を上げた。今年の2部での戦いに「2部のレベルが上がってきて5チームぐらいが同じ力を持っているのでこの接戦を勝ちきるための練習をしてきたので(一戦一戦)をものにしていきたい」と意気込みを語った。

■前半、序盤のミスから痛い失点ー
白鷗大のキックオフで始まった試合は開始2分、白鷗大は、22mの山学陣地のラインボールのキャッチから蹴ったボールの軌道が山学選手の頭を超え、転がったボールを抑えトライした。梶原監督は試合後、このプレーをアンラッキーと悔やんだ。10分にはブレイクダウン(密集)からのこぼれ球を相手#11WTB(ウイング)選手が50mの見事な独走を見せ0-14と序盤に失点を喫した。一方の山学は序盤に2トライを許し、タックルミスやノックオンなどの簡単なミスが続き、攻撃のリズムが続かず苦戦が続いた。その中でも中盤、キックによる攻撃の主軸を担う#15FB(フルバック)・Brett(2年)の正確なペナルティキックからラインアウトを得ると、相手22mライン内のパスをつないで#14WTB・馬場飛来(2年)がゴールライン右隅にトライ。ようやく5点を返した。#15Brettの角度のない難しいコンバージョンキック(Gキック)も決まり2点を加え7-14とした。その後、白鷗大にワントライを奪われ7-19とリードされたが、前半終了間際に相手22m陣内の攻防の中、#9SH(スクラムハーフ)・稲葉恵大(2年)、#10SO(スタンドオフ)・松田尚之(4年)、#11WTB・屋部樹志(1年)と巧みなパスワークで繋いでトライ。Gキックも決まり、14-19と追い上げて折り返した。

■後半、前半の猛攻で逆転。優位に立つもー
サイドが変わった後半、山学のキックオフで始まった。開始早々、山学が猛攻を懸けた。序盤3分、スクラムから出たボールを#15Brettがフェアキャッチすると左サイドへ展開。#13CTB(センター)・セバスチャン(4年)がゴールライン左隅に19-19となる同点トライに成功。さらに山学は#15Brettの再三の正確なペナルティキックで前進。8分、相手ゴールライン前での混戦から#9稲葉恵大(2年)がモールを抜け出し相手ディフェンスを置き去りにし、中央にトライ。Gキックも決まり逆転26―19とリード。キック、スクラム、ラン、パスと山学らしい攻守のコンビネーションも良くなり完全に山学ペースと思われたが、その後、激しい攻防が続く中、山学フォワードの要、#3PR(プロップ)の佐々木大志(4年)が負傷退場し、流れが白鷗に変わった。15分、山学ゴール前の白鷗モールを必死に防戦するも、破られトライ。26-24、Gキックも決められ、再び26-26と同点とされた。その後の攻防に山学が怪我で退場した佐々木に代わり入った#18PR・横尾双太(1年)がゴール前の混戦からトライし、Gキックも決まり33-26と再びリード。しかし、白鷗の粘りも強く33-33と追いすがり一進一退の息詰まる展開となった。同点の中盤、白鷗の猛攻にフォワードのモールの力が勝り33-40と逆転した。山学も反転攻勢を仕掛け、終盤に白鷗をゴール前に釘付けにするものの、2度のノックオンが重なりトライのチャンスを潰した。白鷗の粘る強固なディフェンスもあって押し切られ、ノーサイドの笛が鳴った。序盤のミスでの失点が白鷗に余裕を持たせた敗戦。山学は接戦の初戦を落とし苦しいスタートとなったが、この日の課題を力に変え、残りの試合で巻き返しを図る。

■試合結果

2024年関東大学ラグビーリーグ戦2部 開幕戦  (40分ハーフ)
山梨学院大VS白鷗大学(9/15)白鷗大学ラグビーグラウンド
● 山梨学院大学 33 14-前半-19
19-後半-21
40 白鷗大学 〇
◆山学得点=前半:トライ(5点)=(20分)#14WTB馬場飛来、(39分)#11WTB屋部樹志 コンバージョンゴール(2点)=(21分、40分)#15FB・Brett
後半:トライ=(3分)#13STB・Sebastian、(8分)#9SH・稲葉恵大、(18分)
#18横尾双太  コンバージョンゴール=(9分、19分) #15FB・Brett

◆山梨学院大スターティング15=#1PR・木下日向②、#2HO・関根俊八④、#3PR・佐々木大志④、#4LO・中武拓翔③、#5LO・Gerrit、#⓺FL須藤智樹④、#7FL・永沼光太③、#8NO8・松本雄大④、#9SH・稲葉恵大②、#10SO・松田尚之④、#11WTB・屋部樹志①、#12CTB・吉田 蓮④、#13CTB・Sebastian④、#14WTB・馬場飛来②、#15FB・Brett② ※〇印は学年 #数字〇印は主将
◆リザーブメンバー=#16薬丸兼臣③、#17白井開成③、#18横尾双太①、#19藤澤遥人③、#20Danwich②、#21丹下竜希③、#22宮下悠空①、#23根津望嵩③

■試合後の監督、主将のインタビュー
試合後、梶原宏之監督は「アンラッキーな立ち上がりで連続トライされて、(途中)ひっくり返したんですけど、やっぱり“ここぞ”というときのタックルなどのミスが多かったんですね。後半はスクラムが結構収穫でプレッシャーを掛けていたんですが、途中、4年生の#3フォワードの主力選手が怪我をしてしまって痛かったですね。これからまだ長いですがここから修正して頑張って行きたい」と前を向いた。#6FL・須藤智樹主将は「入りがちょっと全体的に悪かったというのがあって、簡単に自分たちのミスから取られたということが一番の敗因。前半、やりたいことはできていたので、簡単なミスが失点に繋がってしまった」と序盤の攻守を悔やんだ。先制されての焦りは「自分たちのコンタクトは勝っている実感はしていたので後半序盤に、うちのペースで流れは乗っていたんですけど、それが1回、1回切れてしまって、流れを連続したかったんですけど、そこがなかなか難しくてできなかった」。初戦敗退については「今日負けたことはしっかり受け止めて、今日の課題は直して残り6試合すべてに勝ちきるためチーム全体をまとめていきたい」と表情を引き締めた。

2部リーグ戦はこれから11月24日まで残り6試合戦い、次の試合は9月22日(日)午後3時より中央大学のホームグランドで中央大と対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.9.15