山梨学院広報課

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●山梨県洋菓子協会と山梨学院短大が包括的連携協定締結
~スイーツを中心に協同で山梨の地域活性化に挑む~
~「山梨にスイーツを食べに行こう」を目標に山梨の魅力発信~

10月7日、山梨県洋菓子協会と山梨学院短期大学が相互に連携し、地域における洋菓子技術の向上と洋菓子文化の啓蒙を図り、豊かな地域社会の創造・発展に寄与することを目的とする包括的連携協定の締結式が、山梨学院広報スタジオで行われた。締結式には、山梨県洋菓子協会から野田清彦会長初め5人の関係者と山梨学院短期大学からは羽畑祐吾短期大学学長、中川裕子食物栄養科長の2人が出席した。出席者の紹介の後、初めに羽畑短大学長、続いて野田清彦洋菓子協会会長が挨拶をした。羽畑短大学長は「(洋菓子協会には)本学の学外助言評価委員会の委員をお願いしています。学外の専門家の立場から本学の教育、地域連携活動などに関する冷静なご意見を伺っております。今後ともよろしくお願いします」と挨拶。野田会長は「覚書に地域発展に寄与するとありますが、そこに一つでも私共(山梨県洋菓子協会)の歴史とか、こういう事を初めて始めたのは、この2つの組織だよと言われるような歴史を残したいと思っています」と述べた。引き続き、両名による協定書署名、次に連携事業実施に関する覚書に野田会長と中川食物栄養科長がそれぞれ署名した。次に中川食物栄養科長から協定の趣旨及び今後の事業展開が説明され、その中で『地域の洋菓子文化の創造・発展ための双方向的支援』『洋菓子に関する研修会等への講師派遣』『洋菓子に関する学術面の共同研究の実践と協働』など6項目の内容が説明され、今後も相互に交流を図り新しい事業の展開を推進していくとした。その後、報道各社の取材を経て、連携協定締結式は終了した。

■山梨県洋菓子協会ー
山梨県洋菓子協会は、洋菓子技術の向上と洋菓子文化の啓蒙を目的とした団体です。
毎年、秋に開催される「ジャパンケーキショー東京」には会員に向けて広く参加を呼びかけ、積極的に参加しております。大会に先駆けては「山梨ケーキショー」を開催し、技術の向上を図るとともに予選的役割を果たしております。 ※(洋菓子協会HPページより)
山梨県洋菓子協会は現在、加盟店、協賛各社約50数社で運営する一般社団法人。主に加盟店の技術向上のための講習会、研修や山梨県のケーキの祭典として主催する「山梨ケーキショー」を開催する。2010年の実施開始以来、本学では22歳以下のジュニア部門に14年連続参加して数多く賞を受賞しており、毎年行われる日本最大級のケーキコンテスト「ジャパンケーキショー東京」に山梨県洋菓子協会の審査により、今年は2人が出品を果たした。

■締結式には多くの関係者が出席。連携協定に期待を寄せるー
締結式は、10月7日午後3時より山梨学院広報スタジオで行われた。締結式は地域連携研究センター長・青木慎悟食物栄養科准教授によって進められた。山梨県洋菓子協会から野田清彦会長、黒澤晋太郎副会長、鈴木浩文(同)、中村秀幸(同)、堀江英哉協会事務局長、大木賢太郎協会事務局の6人が出席。山梨学院短期大学からは羽畑祐吾学長、中川裕子食物栄養科長が出席した。

■羽畑祐吾短大学長及び野田清彦山梨県洋菓子協会長の挨拶ー
続いて行われた双方代表者の挨拶で羽畑短大学長は「山梨県洋菓子協会様には、本学が2010年に製菓衛生師養成課程であるフードクリエートコース、現在のパティシエコースを設置した頃より大変お世話になっています。特に6月に開催される『山梨ケーキショー』では事前に協会主催のマジパン講習会を毎年開催していただきパティシエコース2年生のスキルアップが図られております。その成果として『山梨ケーキショー』の審査では『前年度より学生さんのスキルがアップしている』とうれしい評価を毎年のようにいただいております。今年度受賞者のうち2人が上の大会である『ジャパンケーキショー』にチャレンジします。これも洋菓子協会様と本学の長いつながりの成果と言えましょう」と挨拶した。
野田清彦協会長は「(抜粋)山梨は今、日本人、インバウンドの人たちの需要が増えてきます。山梨というのは我々が考えるに、観光エリアがきちっと分かれています。それはフルーツを中心とした峡東、峡西エリア、富士山山麓、八ヶ岳南麓、それから身延(峡南)や塩山(峡東)などの歴史エリアに分かれています。しかし、エリアごとの連携がなかなか結べなくて、その地域に行って帰るだけの形になっている現状です。やっぱり経済効果があるというのはそこに滞在する時間の長さだと思っています。そこに僕たち(二つの組織)がどのように寄与するかを考えていくのが課題であり面白いのかなと思っています。それをつなぐのは僕はお菓子だと思っています」と話し、続けて東日本大震災の時にボランティアに参加し、暗い感じの被災した子どもたちと一緒にケーキを作った時に一気に笑顔なったと続け「食べ物、お菓子、スイーツというのは力があると思っています。そのスイーツを作っている僕らが山梨学院の生徒さん、先生方と一緒になっていろいろな連携を取っていくことが地域の発展に寄与する目的だと思います」と熱く語った。

■包括的連携協定書、それに関する覚書に署名―
引き続き、関係者が見守る中、野田清彦協会長と羽畑祐吾短大学長が包括的連携協定書に署名。続いて同じく野田協会長と中川裕子食物栄養科長が協定書に基づき連携事業が円滑に実施するための覚書に署名した。その後記念撮影を行い、引き続き中川裕子食物栄養科長が連携協定の趣旨と連携内容の説明を行った。中川食物栄養科長は本日結んだ趣旨を「山梨という地域における洋菓子技術の向上を向けた連携を含めた実践活動を進めていきたいと思います。また、山梨には多くの魅力ある地域食材が豊富にあるため洋菓子文化の啓蒙を着実に進めながらさらなる山梨らしさを発展させる洋菓子の開発を学生たちの若い感性を活かして進めていきたいと思います。併せて日々アップデートされる食と健康の視点を兼ね備えた時代に即した洋菓子の魅了を発信し、豊かな地域社会の創造や発展にも寄与できるように包括的連携の実現をしていきたいと思います」と説明。

■包括的連携協定の趣旨内容ー
①双方が有する知的・物質資源の活用 ②地域における洋菓子技術の向上 ③洋菓子文化の啓蒙と発展 ④豊かな地域社会の創造や発展に寄与する

■今後の事業展開についてー
① 地域の洋菓子文化の創造・発展ための双方向的支援 ❖(子どもから高齢者まで幅広い世代に洋菓子の魅力を発信するため『洋菓子を知る・作る・食する・探究』するなど体験できる事業の推進に向けて互いの知恵と技術を共有した支援など)
② 洋菓子に関する研修会等への講師派遣 ❖(相互に研究した有益な技術体験を広く山梨県民に転嫁できる企画の健闘)
③ 製菓教室の開催(公開講座) ❖(本学の公開講座の一環として洋菓子に特化したテーマを毎年計画。本学スイーツスタジオの使用を企画)
④ 物的資源の相互活用の推進 ❖(山梨洋菓子協会のバックグラウンドに位置する食材や器具メーカーとのネットワークの活用など)
⑤ 洋菓子に関する学術面の共同研究の実践と協働 ❖(例えばスポンジ、生クリーム、牛乳といった食材の物理的性質を学術的観点から検証するような取り組み)
⑥ 情報連絡会の年1回の開催を実施 ❖(包括的連携協定の運営が円滑に進むよう会議を開催)を詳細に紹介した。

最後に中川食物栄養科科長は「本学は創立以来、山梨の地域と密接に関りを持ちながら進んできた歴史があります。今後もその精神は変わることなく山梨を支える人材を養成し、将来は山梨を支えていけるような関係性の中で山梨県洋菓子協会皆様と強く連携を図っていきたいと思います」と述べ、締結式を閉会した。

協定締結後、野田清彦協会長は「さっきの挨拶の中で話をさせていただきましたが、エリアの中で連携が取れて最終的には『そうだ。山梨にスイーツを食べに行こう』になってもらいたいと思っていまして、そうすれば違う客層が来たりとか、すると段々雇用も発生したりと、都会に雪崩のように流れていく人口減少も留まるのでないかと、そう考えるとお菓子の力は結構ありまして、山梨学院さんには若い子たちが大勢いることも考えるとたくさんやることがあるじゃないですか。楽しみです」と連携に期待を寄せた。山梨学院短期大学(一部大学との共同連携含む)にとって包括的連携協定は21件目となる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.10.8