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●全日本大学レスリング選手権1日目
~山学大山学出場8階級全階級決勝進出の快挙!~
~前回の悔しさを決勝戦で思い切り晴らす~

レスリングフリースタイル大学日本一を決める「第50回内閣総理大臣杯全日本大学レスリング選手権大会」が11月9日、大阪府堺市金岡公園体育館で開幕、2日間の熱い戦いが始まった。大会は各大学が10階級の内、オリンピック階級6階級と非オリンピック階級4階級の中から2階級にエントリーができ計8階級で行われる。出場枠は参加大学から1階級1人、計8人が出場でき、個人の成績のポイントによる大学対抗戦として争われる。1日目は各級の1回戦から準決勝までが実施された。山梨学院大の1日目の試合結果は、出場8階級中、全階級で明日の決勝戦に進出する快挙を成し遂げた。前回大会は、6階級で決勝へ進出したが、日本体育大学との3階級の直接対決に1勝2敗で敗れ、2位となる辛酸をなめた。今年こそ、東日本リーグ戦優勝と今大会の団体二冠に、層がより厚くなった山学は満を持して大会に臨んだ。試合は最初の61㎏級須田宝の圧勝から、57㎏級夏目大翔に続き、荻野海志、森田魁人、鈴木大樹、五十嵐文彌、増田大将、ソヴィット・アビレイたち精鋭の目覚ましい活躍が、8階級全階級での決勝進出に繋げた。しかし、勝負は魔物。前回大会の悔しさをバネにひとり一人の気概を入れて5年ぶり8度目の頂点を目指す。

今回50回目を迎えた「内閣総理大臣全日本大学レスリング選手権大会」は、レスリングフリースタイルで全国大学日本一を決める学生最高峰の大会。各大学から10階級の内、8階級に1人の代表選手が出場し個人の成績によって得点が与えられ、その合計点で大学の順位を決める大学対抗戦。大学対抗得点は、優勝12点、準優勝9点、3位6点、5位3.5点、7位2点、8位1点に振り分けられ加算される。大会は、10階級で行われ11月9日1日目に1回戦から準決勝まで、10日2日目に敗者復活戦と決勝がそれぞれ実施される。10階級の内訳は、オリンピック階級の57㎏、65㎏級、74㎏級、86㎏級、97㎏級、125㎏級の6階級、非オリンピック階級の61㎏級、70㎏級、79㎏級、92㎏級の4階級では各大学が2階級にエントリーができる。山梨学院はこれまで7回の優勝を誇るが、前回大会では、1日目を終えて6階級で決勝戦へ進出するも、優勝した日体大は5階級で決勝戦を迎え、その結果、直接大会で日体大に3階級で敗れ準優勝に甘んじた。山梨学院は今年の東日本リーグの団体戦で6年ぶりの優勝を果たし、8月のインカレ全日本学生選手権(個人戦)に4人が優勝しており、選手層の厚さを増し優勝のチャンスが巡ってきた。

≪11/9 大会1日目 大阪府堺市金岡公園体育館≫ 
階級・氏名・学年 1回戦 2回戦 準々決勝 準決勝
57㎏級夏目大翔② 4-0 5-0 2-1 10―0
61㎏級須田 宝② 11-0 9-2 F 10-0 10-0
65㎏級荻野海志③ 11-0 10-0 10-0 12-0
74㎏級森田魁人④   6-1 9-1 5-0
79㎏級鈴木大樹④     10-0 14-4
86㎏級五十嵐文彌③ 10-0 10-0   13-2
97㎏級増田大将②   10-0 10-0 7―2
125㎏級ソヴィット
アビレイ③
12-0 10-0 11―0 不戦勝


■全階級で決勝進出 5年ぶりの優勝を目指すー ◆57㎏級は8月のインカレ全日本学生選手権で優勝した勝目大翔(1年)が先陣の役割を果たした。1回戦、2回戦と大技でポイントを奪う場面もあったが、まずは落ち着いて先陣の役目を果たすも、準々決勝では一進一退の攻防に決め手がなくパッシブ2つのコーションの差で2-1の辛勝。準決勝ではそのうっぷんを晴らすがごとく僅か40秒の秒殺でテクニカルスペオリティ(旧テクニカルフォール VSU)10-0で勝利。決勝に進出した。 ◆61㎏級はU23世界選手権で優勝した小野正之助(3年)の軽い怪我の調整のため、副選手須田宝(2年)が出場。今や今年のインカレ全日本学生選手権で優勝するなど、正選手に劣らない成績を収めている。この日も1回戦から準決勝までフォールを含むVSUで完勝し、須田のスピードあるレスリングがチームを勢いづけた。。 ◆65㎏級の荻野海志(2年)はインカレでは宿敵の日体大・西内悠人に決勝敗れたが、今回はそのリベンジを果たすべく準決勝での対戦は激しい戦いになった。前半、後半序盤とリードで迎えた中盤、荻野の反り投げの大技が決まり6-4と逆転。さらに6ポイントを12-6。奪い執念の勝利をもぎ取った。U23世界選手権2位の実力で本領を発揮した。 ◆74㎏級の森田魁人(4年)は、やはり今年のインカレで70㎏級優勝を果たし、74㎏級へ階級を上げ、その潜在能力を見せつけた。2回戦から登場し、2回戦、準々決勝、準決勝まで前半でリードして後半は力を温存する形で相手を寄せ付けなかった。 ◆79㎏級、山梨県出身の鈴木大樹主将(4年)は、準々決勝から登場。中盤、大技でリードする大きな技を繰り出し、その後も順調にポイントを挙げ、10-0のVSUで圧倒した。準決勝でも安定した戦いぶりで着実にポイントを重ね、前半で14-4と快勝した ◆86㎏級の五十嵐文彌(3年)は1回戦、2回戦を立ち上がりから素早い動きでポイントを奪うと、うまさが光る戦いぶりでVSUを確実に決め勝利を手にすると、準決勝では相手もテクニックがあり、前半リードされる場面もあったがすぐに逆転し、後半に入り本領を発揮した。タックルからバックを取り、次にローリングとお手本のような試合でVSU勝利。前半で勝負をつけた。 ◆97㎏級増田大将(2年)。インカレで3位の成績を残し、ここでも正選手に抜擢。2回戦から登場した。初戦は、僅か37秒の電光石火でVSU勝利。準々決勝でも早い時間にVSU勝利。準決勝では3-0と先行リードし、流れに乗ると思われ攻め急ぎ過ぎた結果、カウンターで2ポイントを奪われ、3-2で後半に入った。相手の攻撃はプレッシャーを掛けるが、両者疲れが見え始めて膠着状態になった終盤、増田が最後の力を振り絞り得点を奪い、さらに加点し7-2で大殊勲の勝利を挙げた。 ◆125㎏ソヴィット・アビレイ(3年)は1回戦から準々決勝まで地力を発揮。力強さで圧勝。準決勝は増田の試合に前に相手の負傷が分かり不戦勝となった。決勝は日大の吉田アラシが階級を上げて参戦。この階級でも圧倒した試合を見せアビレイと対戦する。

試合終了後、小幡邦彦監督は全階級決勝について「出来過ぎです」と最初に謙虚な一言。「大会前から優勝候補と挙げられていてみんなプレッシャーはあったと思うんですけど、2年生の勝目だったり須田だったり初めて大学チャンピオンになって、今回負けられないというプレッシャーの中で全員が勝ち抜いてくれたのは成長を感じました。ただ、まだ明日8試合決勝が残っているので、優勝はほぼ堅い感じにはなったんですけど、今回完全優勝で終われるように気持ちを整えさせてもう1日頑張らせます」と遠ざかっていた優勝の炎を静かに胸に込めた。

文(K.F) カメラ(平川大雪)2024.11.9