山梨学院広報課

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●第76回インカレ男子バスケ決勝トーナメント1回戦
~山学大1回戦 筑波大に前回大会の雪辱果たせず~
~立ち上がりの決定力の差が勝敗を分ける~

「第76回全国大学男女バスケットボール選手権大会(インカレ)」の決勝トーナメント1回戦10試合が12月4日、横浜武道館で行われた。この大会は、男子42チーム、女子40チームがグループステージ及びトーナメント方式で戦い大学日本一を決定する。11月29日に開幕した大会は、勝ち上がった8チームが、決勝トーナメントから出場のシード8校と対戦。昨年、初出場ながら8強に入った山梨学院大男子は関東地区代表で出場。3チームで戦うグループステージでは1位に勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦を昨年、準々決勝で敗れた筑波大と対戦した。試合は第1Q(クオーター)、両チームとも得点できない展開のまま、筑波が3P(ポイントシュート)で先制。山学は6分過ぎ、ようやく留学生#98イゴールが得点。直後、途中出場のエース#90野溝利一の3Pなどで2点差まで詰め寄るも、直後から筑波の猛攻で一気に差をつけられ、12-23と主導権を握られた。第2Q、#5中村千颯の3Pや#98イゴールのポストプレー、#9齋藤晴の3Pなどで反撃するも、27-42。後半第3Qも、相手の堅いディフェンスと力強い攻撃で46-63となった。第4Q、立ち上がり山学が意地を見せ、#9齋藤、#14菅野陸、#0藤崎郁海、#90野溝のシュートで8点差まで詰め寄るも、筑波がフィジカルの強さで山学を封じ込め、68-82と突き離し、試合は71-87。山学は前回大会の雪辱を果たせず1回戦で敗退した。

■前半、筑波の高さとフィジカルの強さに苦戦ー
2年連続2回目のインカレの出場権を得た山梨学院大は今シーズン関東1部リーグ戦で最下位で2部降格となり、関東14位でインカレに出場。決勝トーナメント戦前のグループステージからの参戦で8ブロック各3チームの1位となり決勝トーナメント1回戦、筑波大と対戦した。筑波大とは今年の関東1部リーグで1勝1敗、インカレ前回大会、初出場の山学は準々決勝で対戦、敗れている。その雪辱を果たすべく山学が横浜武道館のコートに立った。
◆試合は、第1Q、山学、筑波が互いに数分間得点を奪えない珍しい展開が続いた。先に得点を取ったのは筑波。#7が3P(ポイント)を決め先制。続けて2つのシュートを決め0-7と先行。山学は開始から6分過ぎ、#98・Cスヴェトリシック・イゴール(2年)が#0、県内出身のPG藤崎郁海(3年)のパスをゴール下からのポストプレーでようやく得点。その直後、途中出場した主将のエース#90・PG野溝利一(4年)が入るや否や得意の3Pを決めさらにドライブシュートで2点を加え2点差に迫った。しかし、その後は、パスミスやシュートが決まらず、12-23とリードされ第2Qに入った。開始早々、山学がオフェンスリバウンドを取ると#5・PG中村千颯(2年)が右サイド奥からの3Pやリバウンドからの#14・SG菅野陸(1年)の3Pでわずかだが点差を縮めるも、決定力不足から筑波の攻撃に気圧され前半を27-42で終えた。

■後半 反撃もつかの間、終盤に当たりの強い筑波に屈するー
◆サイドが変わった第3Q、激しい攻防を続ける中、着実に得点を重ねる筑波に対して、山学も#14・菅野のスティール(パスカット)からの得点や#62・PFも茂木健太朗(4年)の3P、#0藤崎のカットイン、#5中村から#62への秀逸なパスからのシュート、さらに#90野溝の正確な3Pで山学らしさを出して追いすがるも、終盤、筑波のフィジカルの強さに押され、得点を重ねられ46-63となった。最終第4Q、立ち上がりから徐々に点差を詰めた山学は中盤残り5分、#5中村の3P、#90野溝が筑波のディフェンスを体でかわす渾身のドライブシュート、さらに自身のパスカットからレイアップシュートを決め、65-73と8点差に迫った。しかし、筑波の当たりの強い攻撃にディフェンスで再三ファールを取られ、フリースローから得点を重ねられた。しかし残り1分、#90野溝の鋭いパスから繰り出されたコンビネーションプレーから#5中村の3Pにつなぎ、ボールはなだらかね弧を描いてゴールに吸い込まれた。結果は71-87で敗れるも、次の世代につなぐ
光明を見出させた。

■山梨学院大結果《第76回全国大学バスケットボール選手権大会》 

◆男子決勝トーナメント1回戦《山梨学院大学VS筑波大学》12/4 12:30~
神奈川県・横浜武道館Bコート
● 山梨学院大 71 1Q 12-23
2Q 15-19
3Q 19-21
4Q 24-25
 87 筑波大 〇
 

■全国強豪校に挑む強力布陣ー
山梨学院のスターティング5(ファイブ)
◆#0・PG藤崎郁海③、#5・PG中村千楓②、#9・PF齋藤晴②、#14・SG菅野陸①、#98・Cスヴェトリシック・イゴール②の5人。
◆その他、〇#90・PG野溝利一④、#6・SF森一秀①、#7・PG渡邉直洋②、#16・PF木山大輔②、#18・PG児玉雅空①、#13・C浅水鳳眞④年、#31・SF佐々木健登①、#58・PFダニエル・スジャー淳揮③、#60・PF佐竹和希④、#62・
PF茂木健太朗④、#70・Cカマレムレマ・フランシス③、#28・PF佐竹莞多④、
#22・SG伊東将太②が随時途中交代した。

試合後、古田悟監督は「出足が全てでした。相手はフィジカルも強いし高さがある分だけこちらが狂った部分が正直あります。終わり方も含めて今シーズンらしかったですね。戦い切れていないんですね。技とかできれいに勝とうとしている部分があるので、オフェンスにしろディフェンスにしても負けても悔しさを出す選手が少ないですし、個としてもチームとしてのプライドがないシーズンでした。ただ、残ったメンバーもたくさんいるし、若いチームですのでどうにも変わると思いますし、良い方に変わるように考えていきます」とリーグ戦、インカレの戦いぶりと今後のチームの在り方を柔和な表情の中にも厳しさを秘めていた。
攻守に存在感を見せた司令塔の野溝利一主将は「自分たちのやるべきことが、遂行しきれずに高さとかフィジカルの部分で負けてしまったのがいけなかったです。自分がスタートは外れて、下級生だけなのでまだ経験不足というか若い部分が出てしまったですね」と前半の戦いを振り返った。1部降格が試合に影響したか「リーグ戦から入替戦と上手くいかない状況が続いていて、やっぱりそこの流れがチーム内にあって、それを断ち切れずにいたかなと思います」と分析した。4年生で最後のインカレでしたが「入替で降格が決まった時に自分が後輩に何を残したいかをずっと考えてやっていたので、そこで何を残したかなという部分が少しでも後輩に響いてくれたらうれしいなと思います。個人的には大学での最後のバスケで出し切れたのは良かった」とやり切った充実感が表情にじみ出ていた。

■追記 山学大バスケットボール部男子、2年連続インカレ出場。強化部11年目の軌跡ー
山梨学院大バスケットボール部男子は、2014年から強化育成クラブに指定されてから本格的に活動を始動。2018年関東大学リーグ戦3部を準優勝で2部昇格も、翌年3部に降格した。2019年7月に再建を託され就任した元世界選手権日本代表の古田悟監督の下、「フィジカル、ハードワーク、メンタルタフネス」の方針を掲げ、厳しい練習をスタート。ディフェンスから流れを作るチームづくりに守備の強化を重点に図ってきた。そしてその強化も実りつつ2021年3部全勝優勝で再び2部昇格を果たした。そして、2022年には2部2位となり自動昇格。1年で1部へ一気に駆け上がった。そして2023年、強豪ひしめく関東大学1部14チーム中9位と健闘。10年を経て初のインカレ出場を果たしたが、2024年関東リーグ1部で結果が出ず、2年で2部降格の試練を味わい、来シーズン本当の強さを身に付けて這い上がる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.12.4