山梨学院広報課

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●第104回全国高校ラグビー大会 開会式・1回戦
~山学高記念すべき「聖地・花園」で初勝利~
~前半、鍛えた重量FWが爆発。2戦目伝統校に挑む~

前回大会、ラグビー部復活3年目で悲願の花園出場を決めた山梨学院高ラグビー部が2年連続で聖地での初陣に臨んだ。12月27日、「第104回全国高校ラグビー大会」が大阪・花園ラグビー場で開幕。午前10時より全国から代表51校が参加して開会式が行われた。山学高は渡辺侑主将ら30人の選手が「聖地・花園」を堂々と行進した。開会式後1回戦9試合が行われ、山学高は午後12時から青森山田高と対戦。花園ラグビー場の空はきりっと晴れ渡ったが風が強い中、山学は優位な風上に立った。開始からボールを支配した山学が前半4分、左サイド22mラインから持ち込まれたボールを左中間にトライ、先制した。続いて10分、ペナルティキックで敵陣深くに蹴り、ラインアウトモールで#8佐野涼太がトライ。コンバージョンキック(Gキック)も決まり12-0とリード。なおも18分、21分に#13・CTBパエア・フォトフィリが連続トライ、Gも決め。さらに、フォワード、バックスが一体になった攻撃は25分、青森はゴール前の山学の圧力に耐えきれずに#3PR鈴木愁平のトライ、Gで前半を38-0と大きく差をつけた。後半、陣地を交換、風下となった山学は、強力なフォワード陣が相手の突進を食い止め、18分に#9佐野が3本目のトライを決め43点目を挙げ、記念すべき初勝利を手にした。次戦は30日、伝統校秋田工業高と対戦する。

■高校ラグビーの「聖地・花園」第104回全国高校ラグビー大会が開幕したー
12月27日午前10時、すっきりと青い空が広がった花園ラグビー場は、冷たい風がやや強い中、開会式が行われた。開会式は全国の予選を勝ち抜いた51校が参加。選手宣誓は徳島県代表・城東高の大小野妟瑚主将が務め、「私たちは、104回という全国高等学校ラグビーフットボール大会の歴史と伝統を感じ、花園という憧れの舞台に立てる喜びで胸がいっぱいです。(中略)それぞれが代表という自覚を持ち、最後の瞬間まで一つひとつのプレーに魂を込め、全力でプレーすることを誓います」と力強く宣言した。

■2年連続花園出場の山梨学院高ラグビー部に生徒会など約30人がー
山学高の1回戦は午後12時。朝4時に甲府をバス1台で出発してきた生徒会役員や引率教師、PTA役員など約30人が応援に駆け付けた。それに保護者や多くの山学高を応援する人らが合流。試合の開始を待った。山梨学院高相馬弘ハイスクールスポーツセンター長は初勝利に向けて「まずは初戦突破が重要だと思いますので、相手チームもここ6年連続出場して、留学生を含めて同じようなチームのようなので十分戦えると思いますのでここを突破して一つでも勝ってシード校までは頑張ってほしい」とエールを送った。

■山梨学院高校ラグビー部 さらに高みにー
1983年に創部したラグビー部は2006年に部員減少のために休部。2021年4月に正式に復活した山梨学院高校ラグビー部が3年目に目標としていた「聖地・花園」の地に立ち、輝かしい一歩を踏み出した。今年も県内の高校ラグビーを牽引してきた日川高を県予選を大差で破り2年連続花園出場を果たした。初出場の前回大会では長崎南山高校に2点差の惜敗。今大会に初勝利を目指し、6年連続6大会出場の青森山田高校と山学の強力なFW陣と一体となったバックス陣の展開力で対抗する。

■山学は前半を風上の優位を味方にし、キック&パス&ランで相手を圧倒ー
◆開会式後、1回戦9試合が午後12時、花園のメインスタジアム、第2グランド、第3グラウンドに分かれて同時に開始され、山梨学院は青森山田高と対戦した。試合は、青森山田のキックオフで始まった。優位な風上に立つ山学は左から右に攻める。開始からボールを支配した山学が前半4分、左サイドへ展開し、#12・CTB井上愛斗(3年)が22mラインから持ち込んだボールを#2・HOヘンダーソン・リアム(3年)が左中間にトライ、5-0と先制した。続いて10分、#15・FB篠原悠士(3年)が正確なペナルティキックで敵陣深くに蹴り、フィジカルの強化を進めてきた100キロ越えのフォワードのラインアウトモールで#8佐野涼太(3年)がトライ。コンバージョンキック(Gキック)も決まり12-0とリード。なおも18分、敵陣で#11・WTB三木良唯吏(3年)からのパスを#13・CTBパエア・フォトフィリ(3年)の力強い突破でトライ、続いて#13・パエアが#2リアムのパスをつなぎ2連続トライ。Gも決まりさらに点差を広げた。さらに、フォワード、バックスが一体になった攻撃は25分、#7源田尊(3年)がフィジカルの強さでタックルを受けながらも、ゴール前までボールを運び、青森は山学の圧力に耐えきれずに#3PR鈴木愁平(2年)がトライ。29分にもモールで#8佐野がこの試合2本目のトライとGで前半を38-0とリードした。
◆後半、サイドを変え風下となった山学は、風上となった青森がキック&パスで強力なフォワードを破ろうとプレスを掛けてきたが、山学の強力なフォワード陣が相手の突進を食い止めトライは許さずも、青森の前半の善戦でなかなか得点に結びつかず苦しんだ。18分にペナルティキックで敵陣5mラインに蹴り出し、モールでの力のせめぎ合いを制し、山学の#8佐野が3本目のハットトリックトライで後半初めての得点で43-0とした。この後も、激しい攻防が続き山学が主導権を握って展開したが、互いに得点できずに試合終了のノーサイドの笛が鳴り響いた。山学は、完封勝利で記念すべき初勝利を手にした。次戦は30日、72回の出場回数を誇る伝統校秋田工業高と対戦する。

■山梨学院高スターティングメンバー
〇#1・PR渡辺侑③、#2・HOヘンダーソン・リアム③、#3・PR鈴木愁平②、#4・LO文箭優翔③、#5・LOチトコ・フィリペ③、#6・FL渡邊颯太③、#7・FL原田 尊③、#8佐野涼太③、#9・SH菅沼直樹②、#10・SO小島咲汰朗③、#11・WTB三木良唯吏③、#12・CTB井上愛斗③、#13・CTBパエア・フォトフィリ③、
#14・WTB川住昇大③、#15・FB篠原悠士③  ※#前の〇印は主将
◆交代=後半:6分#5⇒#20下條友成③、10分#6⇒#22代田琉梧③、14分#1⇒#16石倉蒼汰②、#②⇒#17田形正大③、#3⇒#18ポレ・ゼリアミ・マロロ①、19分#13⇒#24石原弦飛②、21分#7⇒#21渡邊玲音③

第104回全国高校ラグビーフットボール大会 初戦
《山梨学院高校VS青森山田高校》12/27 東大阪市花園ラグビー場第2グラウンド
〇 山梨学院高校 43 前半 38-0
後半 05-0
0 青森山田高校 ●
山学得点者: 根岸 真(後半6分)

山梨学院高得点=前半4分#2ヘンダーソン・リアム、前半10分・29分#8佐野涼太、前半18分・21分#13パエア・フォトフィリ、前半#3鈴木愁平
後半18分佐野涼太  コンバージョンキック=#15篠原悠士4  

試合後、古屋勇紀監督は「こちらのゲームプランとして前半、もし風上を取れれば、前半から速攻を掛けていくことを考えていたんですけど、キャプテンの渡辺が風上を取ってくれたので、ラッキーだったです」。フォワードに自信を持っているチームだが「敵陣に入れればスコアして戻ることができるということがある程度計算ができていたので、前半、風上に立てたことで敵陣深くに入りこんで、そこからフォワードのフィジカルの強さが活きました」。目標としては「子どもたちは4強を目標に立てていますけど、そうは言っても一戦一戦のトーナメント戦なのであまり先を見過ぎずにしっかり戦っていきたい」と話した。
スクラムリーダーとして最前列でチームを率いた渡辺侑主将は花園初勝利を「とてもうれしいんですけど、自分たちの目標は1勝だけではないんで、ベスト4を目指せるように、この試合で出た課題をこれからの2日間で修正して、また出た課題の修正を繰り返しながら花園期間中ももっと強くなるチームになっていきたい」。なぜベスト4が目標なのか「自分たちは最初の頃はとても、ベスト4ではなかったんですけど、コーチにこのチームだったらもっと上を目指せる潜在能力があると言われてリーダー陣で話し合い、この1年、死に物狂いでベスト4に向けて頑張ろうと決めました。それからこの1年間は、このチームの特徴はフィジカルのチームだと意識しながらウエイトに取り組んだり、自分の体格トレーニングなど前向きに取り組むことができたので、そこは良かった」。全然違うチームになったと。「去年よりも平均体重で全然重いし、ウエイトの上がる重さも違うので、そこは全く違うチームになりました」とフォワードでは負けない自信を表した。
前回大会も出場し、3トライを決めた佐野涼太選手は風上で有利になった試合に「フォワードが中心になってトライ取れたんで良かったですね。上手く篠原がフォワードを前に出してくれたので、そこでフォワードはスイッチを入れて“やってやる”という気持ちでトライを重ねられた」。初勝利には「素直にうれしい気持ちではあるんですけど、自分たちの目標はベスト4なので今日の課題点を修正してこれからの試合に頑張って行きたい」と次の試合に向け、意欲を示した。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.12.27