山梨学院広報課

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●全国高校ラグビー大会 山学高躍動2回戦も突破
~最多72回出場の伝統校秋田工業を圧倒 花園で16強~
~ 11大会ぶり、年越しの元旦でシード校に挑む~

「第104回全国高校ラグビー大会」が12月27日、地区予選を勝ち抜いた51校が東大阪・花園ラグビー場に集結、開幕した。前回大会、ラグビー部復活3年目で悲願の花園出場を決めた山梨学院高ラグビー部は、1回戦を青森山田高に43-0と完封で記念すべき初勝利を挙げた。12月30日2回戦は大会最多72回出場、15回優勝を誇り、花園の歴史とともに歩んできた秋田工業高と対戦した。前半開始早々の30秒、#15篠原悠士が上げたハイパントボールを自らキャッチ、そのまま華麗なステップで先制トライ。コンバージョンゴール(Gキック)も成功、7-0とした。序盤6分には、ラインアウトから#6渡邊颯太が右隅にトライ。さらに9分には相手ボールをターンオーバーからパスをつなぎ#15篠原が2本目のトライとGキックで19-7とリード。終了間際の30分、ゴール前に攻め込んだ山学の猛攻は、相手のデフェンスに食い止められるも、混戦から#9菅沼直樹が右サイドに持ち出しトライ、Gキックも決まり24-7で前半を終了。後半序盤も、山学が優位に立ち秋田工のゴール前の攻防は、山学がスクラムから#8佐野涼太のトライとGキックで31-7とした。さらに山学の#13パエア・フォトフィリの力強い独走トライで秋田工をねじ伏せ38-7。その後の秋田工の最後の抵抗も山学ディフェンスが封じ込め勝利。2回戦を突破し3回戦準々決勝に進出した。山梨県勢の年越しの元旦決戦は11大会ぶりとなる

■山梨学院高校ラグビー部 さらに高みにー
1983年に創部したラグビー部は2006年に部員減少のために休部。2021年4月に正式に復活した山梨学院高校ラグビー部が3年目に目標としていた「聖地・花園」の地に立ち、輝かしい一歩を踏み出し、今年も山梨県予選を勝ち抜き2年連続の花園出場を果たした。
12月27日の1回戦青森山田高に43-0で記念すべき初勝利を挙げた。
2回戦には創部100年の伝統を持ち、大会最多72回出場、最多15回優勝を誇る秋田工業高と対戦した。花園の歴史とともに歩んできた強豪校として語られる。1月1日元旦に行われるシード校との対戦は11年ぶり、山梨県勢年越しの戦いとなる。

■日本代表候補3人擁する秋田工高。速い展開での攻撃を山学最強FW陣で制すー
花園ラグビー場は1回戦とは違い風もなく、穏やかな朝となった。12月30日大会2回戦午前9時30分、山梨学院高(山学)は、大会最多72回出場、15回優勝を誇る、花園の歴史とともに歩んできた秋田工業高と対戦した。秋田工は、日本代表候補3人擁し、速い展開で攻撃を展開する。
❖試合は、前半開始早々の30秒、山学のキックオフのボールの返しを#15・FL篠原悠士(3年)がキャッチ。そのままハイパントボールを蹴り上げ、自身が確保し1分、#15篠原がトライ。コンバージョンゴール(Gキック)も成功、7-0と先制した。虚を突かれた格好の秋田工は6分にも、自陣ゴール22mライン外側付近で山学は、ラインアウトモールから出たボールをつなぎ#6・FL渡邊颯太(3年)がトライ。12-0。序盤に伝統校相手に先行。なおも9分には、自陣22m手前の相手モールボールを#6渡邊がターンオーバー、#13CTBパエア・フォトフィリ(3年)からパスを受けた、#15篠原は右サイドを駆け抜け2つ目のトライ。17-0、Gキックも成功19-0と優位に試合を進めた。ここまで秋田工のフォワードとバックス一体となる速い攻撃展開で得点するスタイルを上回る、強力FW陣とバックス陣のキック、ラン、パスでゲインを推し進める山学が主導権を握った。しかし、秋田工も直後に山学が自陣の22mラインから攻撃に転じる場面で手痛いパスカットを犯したボールをゴール中央に運びトライを返した。トライ、1ゴールで19-7と反撃した。秋田工は、その後も山学の重量FWとBKスピードに押され、なかなかゲインができないままで進んだ前半終了間際30分、山学は秋田工ゴール前のラックからスクラムハーフ(SH)の#9菅沼直樹(2年)が出たボールを自身で右サイドにステップを踏み、そのままトライ。Gキックも決まり24-7と前半を終了した。

❖後半に入り8分、波状攻撃を仕掛ける山学は8分、秋田工5mラインのスクラムから#8佐野涼太(3年)が1回戦と同じようにモールでゴールに詰め寄り、3トライを挙げたプレーで今回も巧みに相手の間隙を縫い中央にトライ、Gキックも決まり。31-7と大きくリードした。山学はさらに24分、中央の攻防から右へ出したボールを#10・SO小島咲汰朗(3年)がサイドラインをスピードに乗った#13パエアにパス。パエラは右腕にボールを抱え猛突進、相手タックルを弾き飛ばし約40mを走り右隅にトライ。36-7。この難しいGキックも#15篠原の正確なキックで2点を加え38-7。試合はそのまま終了。山学は名だたる伝統校を破り花園で2勝目を挙げた。

■山梨学院高スターティングメンバー
〇#1・PR渡辺侑③、#2・HOヘンダーソン・リアム③、#3・PR鈴木愁平②、#4・LO文箭優翔③、#5・LOチトコ・フィリペ③、#6・FL渡邊颯太③、#7・FL原田 尊③、#8佐野涼太③、#9・SH菅沼直樹②、#10・SO小島咲汰朗③、#11・WTB三木良唯吏③、#12・CTB井上愛斗③、#13・CTBパエア・フォトフィリ③、
#14・WTB川住昇大③、#15・FB篠原悠士③  ※#前の〇印は主将
◆交代=後半:0分#14⇒#24石原弦飛②、11分#4⇒#19渡邊三祐②、#5⇒#20下條友成③、後半16分#3⇒#16石原蒼太②,後半18分#9⇒#23松隈孝信③,25分#1⇒#18ポレ・ゼリアミ・マロロ①、#13⇒#25宮里楽空①、#2⇒#17田形正大③。

第104回全国高校ラグビーフットボール大会 2回戦
《山梨学院高校VS秋田工業高校》12/30 東大阪市花園ラグビー場第2グラウンド
〇 山梨学院高校 38 前半 24-7
後半 14-0
7 秋田工業高校 ●
山梨学院高得点=前半1分・#15篠原悠士、前半6分・#9菅沼直樹
前半9分・#15篠原悠士、30分・#9菅沼直樹、後半:8分・#8佐野涼太
24分・#13パエア・フォトフィリ、  コンバージョンキック=#15篠原悠士4  

❖試合後、熱戦に声援を送っていた10人程の卒業生の一人に話を聞いた。昨年初めて花園に出場した元#7フランカーの吉野大翔さんは「去年、僕らが第1グラウンドで悔しい思いをしたので、その悔しさを晴らしてくれたので本当にうれしいですし、もう久しぶりに彼らを見たら身体も見違えるぐらい大きくなっているし、プレーも上手くなっていて本当にチームワークを感じました」と後輩の活躍に目を細めた。
❖試合後、インタビュー用のテントの中で、古屋勇紀監督は大会11年ぶりの年越しについて、「子どもたちは自分の人生がある中で頑張ってくれたらと思っているし、自分たちは(感慨深く)年越しを花園で迎えることができることは良かった」と山梨ラグビーの光明を喜んだ。今日の試合は「入りが良かったのでいろいろ子どもたちが充実していました。一昨日、昨日の練習から今朝起きた時の様子を含めて非常に充実した様子でしたのでそれが試合の立ち上がりに影響した」と選手のやる気を感じたという。先制点が全て、「途中で秋田工業さんに前半、ペースを握られた場面もありましたけど、そこで失点はしましたけど、ペースを相手に渡すことなく、後半、試合を進められたことは大きかった」。年越しの相手との対戦は「次はどちらになるか分かりませんけど、関東のチームで試合もやった経験もありますし、うちは新入りチームなので胸を借りるつもりでぶつかっていきたい」。元旦決戦に挑む。
渡辺侑主将は「トライにつながったのは、ディフェンスをノーペナルティで中盤どんどんやっていけて相手がミスしてトライという感じでディフェンスが良かったのがアタックにつながる循環ができていたので良かった」。11年大会ぶりの年越しについては「自分たちが山梨学院高校に入ってきた理由が山梨県の歴史を変えたいからと来たわけで、目標としてはベスト4ですけど、この中で年越しができて歴史を変えたということは喜ばしいことで、帰ってみんなで大喜びしたい」と一つの目的達成を喜んだ。
大活躍を見せた篠原悠士選手は今日の試合を「今日は自分たちの強いフォワードがしっかり進んで、そこで最後にスペースに運んでトライを取るというのが自分たちの形ができたと思うので、良かった」とチームプレイに満足していた。自分のプレーについては「強みであるカウンターだったり、キックが上手くいったですし、それでトライを取ってチームを波に乗らせたことが良かった」。ここまで2勝は「自分たちは去年の予選敗退という、悔しい思いをして、その思いがあったこそ、今年はしっかり勝ちきったと思う」と悔しさがモチベーションと話した。県勢としては久しぶりの年越しだが「2年目で年越しといううれしいことができたので良かったと思います。桐蔭さんはすごく強くて、個々がすごく強いので、それに負けないぐらい、鋭いタックルに入ったり、自分たちの形のフォワードを当てて、バックスで取り切るという展開ラグビーをしっかりしたい」と次の試合に向け、意欲を示した。

山梨県勢の年越しは2013年93回大会の日川高以来となり、11大会ぶりの3回戦進出。山学はベスト16入りを果たした。3回戦は1月1日に2年連続22回の目の出場の桐蔭学園(神奈川)と対戦。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2024.12.30