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●【第101回箱根駅伝復路 山学総合18位、シード獲得ならず】
~6区山下りでつまずくも、途中1年生の成長に収穫~
~2年目の大崎体制で10年ぶりのシード権奪還に期待~

1月3日、「第101回箱根駅伝」が前日の往路に続き箱根・芦ノ湖をスタートに復路区間が行われた。山梨学院大は、往路1区の平八重充希と5区山上りの弓削充希の好走もあったが、芦ノ湖へのゴールは昨年と同じ15位と「前半で出遅れずに良い流れを」との思惑が外れた。シード権獲得は、10位との3分のタイム差は、まずは復路の6区、大西陸に挽回を託した。6チームで一斉スタートした大西は、下りのリズムに乗れず徐々に順位を20位に落とした。7区大杉亮太郎は16位と順位を上げ、8区、予選会でチーム内、日本人1位となった1年生阿部紘也が期待に応え、少しでもシード圏内までのタイムを縮めようと、区間3位の快走を見せたが前を捉えることができず、総合順位は16位のまま9区にタスキをつないだ。9区、徳田秋斗は阿部の好走の流れに乗りたいと前を追ったが、前で争う熾烈なシード権争いの勢いに追いつけずに17位と一つ後退。さらに10区のタスキ受け渡しが間に合わず昨年同様、この区間での繰り上げスタートとなった。10区、土器屋快都は単独走にも、沿道の多くの声援を背に受け18位でゴール。山学の9年ぶりのシード権獲得は来年に持ち越されたが、今大会好走したメンバーが残る大﨑新体制の進化に期待を寄せる。

~シード権奪還に挑む~
■第101回箱根駅伝【復路】109,6km 5区間

◆6区[20.8km 箱根芦ノ湖 ⇒ 小田原中継所] 大西 陸(4年 広島・世羅高) 
通称「山下り」。往路の逆方向を行く復路の6区は初めに4㎞を上り切ると、その後の急坂を一気に駆け下る。足に負担なく駆け下りるかがポイント。5区「山登り」を15位でシード圏内10位まで3分差。5区弓削征慶の力走でこの区間でも挽回が可能な重要区間。箱根芦ノ湖畔をトップの青山学院大がスタートしてから10分後、7チームが一斉スタート、小田原中継所を目指した。初出場に大西陸は、最初の上りまで中位にいたが、その後の下りでスピードに乗れずに苦戦。小田原中継所には区間20位と順位を下げ総合で17位とシードから5分03秒と2分の差が開いた。大西 陸選手は「今回シード権を目標にして部員全員で必死になり頑張ってきました。しかし、目標達成には至らず非常に悔しい結果になってしまいました。4年生はこれで卒業し、箱根でリベンジすることはできませんがこれから社会に出てこの経験を糧に頑張って行きたいと思います。そしてここにいる後輩たちが必ず予選会を突破して箱根に来てくれることを信じていますので応援よろしくお願いします」。

◆7区[21.3km 小田原中継所 ⇒ 平塚中継所] 大杉亮太朗(1年 北海道・札幌山の手高)
前半3kmを下りながらほぼ平坦だが、後半に小刻みなアップダウンが続き、気温も上がる難しい区間。大杉は入学当初怪我に泣き、予選会にも出場できなかった。同じ学年の8区阿部が予選会でも好成績を残し注目を浴びる中、地道な努力が実り本選出場を勝ち取った。
中間点の二宮ポイントでは18位に順位を落としたが、シード争いが激しいチームがタイムを上げ、大杉は終盤2人を抜き16位と順位を一つ上げたが、シードまでは7分34秒と開いた。大杉亮太朗選手は「結果としては順位を上げることはできましたが個人的なタイム目標にはほど遠い結果になってしまい、自分の力の無さを感じたレースとなりました。ただ1年目でこの経験を出来たことは自分にとって大きなことなので、この経験を来年以降につなげて2区、3区を走れるような選手になりたい」。

◆8区[21.4km 平塚中継所 ⇒ 戸塚中継所] 阿部紘也(1年 愛知・中部大一高)
8区の阿部は、昨年の予選会で1年しながらチーム内で日本人トップとなり俄かに注目された。シード争いの熾烈なレースが展開される中、少しでもタイムを縮めたい重要区間を任された。切磋琢磨する大杉からタスキを受けた阿部は終盤まで区間賞も視野に2位の力走を見せたが終盤失速3位となった。16位と順位は挙げられなかったもの、シードとのタイム差は6分27秒と1分と縮めた。阿部紘也選手は「個人の結果としては区間3位と自分でも正直驚きの結果でしたが、区間賞まで11秒差とあと少しで取れたと悔しい気持ちもあります。途中、区間賞まで1秒差まで来ていたのですが、後半ペースを上げることができず、来年こそは区間賞を取れるように力を付けていきたい」。

◆9区[23.1km 戸塚中継所 ⇒ 鶴見中継所] 徳田秋斗(4年 福岡一高)
往路2区の逆区間。最長区間をエース級の選手を配置され、大逆転やシード権争いが熾烈となる復路のレースの分岐点となる。9区にエントリーされたのは、昨年に続いて出場の徳田秋斗は、長い距離を単独走になる試練の場を淡々と前を追うが徐々にペースが落ち、無情にも昨年と同じ区間でのタスキリレーができず10区の土器屋快都は白い襷を掛けてスタートとした。17位での通過だった。徳田秋斗選手は「今回は自分の区間でタスキを途切れさせてしまって、申し訳ございませんでした。せっかく大杉や阿部の1年生がいい流れで持って来てくれたんですが自分のところで駅伝を終わらせてしまって、とても悔しい気持ちです。大崎監督になって1年目でここから伸びていくチームなので引き続き山梨学院の応援をお願いします」。

◆10区[23.0km 鶴見中継所 ⇒ 東京大手町] 土器屋快都(4年 三重・四日市中央工高)
最終区10区は平坦なコースながら気温の上昇やビル風、さらに最終走者としての重圧を抱えて大手町のビル群を目指して走る。10区を託された4年生の土器屋快都は、最初で最後の箱根駅伝。日大と大東大と一斉スタートした。6km付近で2人のペースについて行けずに沿道の声援を背に単独走でペースを刻んだが20km過ぎに疲労が蓄積したが最後まで粘り通した。順位を上げることはできなかったが区間20位、総合18位で最後のゴールとなるテープを切った。土器屋快都選手は「箱根駅伝のため、自分としては万全の準備をしたつもりでしたが箱根駅伝の厳しさを痛感しました。チームとしては下級生が頑張ってくれて来年度の箱根駅伝の希望が見られて良かった」とそれぞれ箱根駅伝の走った感想を述べた。

※選手のコメントは復路終了後、大手町での報告会からの抜粋

■復路成績:19位 5時間38分37秒 ■総合成績:18位 11時間09分40秒
区間 ランナー 区間時間 順位 合計時間 総合順位
1区 大西 陸(4年) 1:01:34 20位 6:32:37 17位
2区 大杉亮太朗(1年) 1:04:48 16位 7:37:25 16位
3区 阿部紘也(1年) 1:04:25 3位 8:41:50 16位
4区 徳田秋斗(4年) 1:13:12 20位 9:55:02 17位
5区 土器屋快都(4年) 1:14:38 20位 11:09:40 18位


■選手変更なし

■往路・復路・総合順位(総合順位10位までがシード権獲得)
往路 大学名 復路 大学名 総合 大学名
1位 青山学院大学 1位 駒澤大学
(復路新記録)
1位 青山学院大学(大会新記録)
2位 中央大学 2位 青山学院大学(復路新記録) 2位 駒澤大学
3位 早稲田大学 3位 國學院大学 3位 國學院大学
4位 駒澤大学 4位 東京国際大学 4位 早稲田大学
5位 創価大学 5位 國學院大学 5位 中央大学
6位 國學院大学 6位 順天堂大学 6位 城西大学
7位 城西大学 7位 東洋大学 7位 創価大学
8位 立教大学 8位 城西大学 8位 東京国際大学
9位 東洋大学 9位 日本体育大学 9位 東洋大学
10位 日本体育大学 10位 早稲田大学 10位 帝京大学
15位 山梨学院大学 19位 山梨学院大学 18位 山梨学院大学


青山学院大学は2年連続8回目の総合優勝を大会新記録で達成。選手層の厚さに底力を感じる圧巻の優勝だった。総合2位の駒澤大学は復路1位で記録更新、青山学院大学も復路2位で同じく記録更新を果たした。熾烈だったシード権争いは10区まで4チームの混戦状態から東京国際大が抜け出し、8位。帝京大学が最後の10位の切符を手にした。上記表の通り。10位までが来年の第102回大会の出場権を得た。

■大会から1日経った大崎悟史監督がレースを振り返った。「悔しい気持ちはありますけど、全力で戦った中での18位なので現在の我々の力は18位だということを認めざるを得ません。選手たちというよりは私の力が及ばなかったと思っています。その中で、1区の3年生平八重、5区の3年生弓削、7、8区の1年生の大杉、阿部がしっかり結果を出してくれたことは明るい材料です。今回外れたメンバーでも楽しみな選手は多く、順調に育っているので、この春のトラックシーズンからさらに強化して『強い山梨学院』と思われるようなチームを作っていきたい」と抱負を語った。

文(K.F) カメラ(平川大雪、藤原稔、今村佳正、小池裕太、斉田和也) 2025.1.4