●女子サッカー WEリーグ山学2選手加入合同記者会見
~嶋田、木許ともにチームに欠かせない選手と高評価~
~目標はリーグ後半戦スタート出場と日本代表の座~
2月3日、山梨学院広報スタジオで山梨学院大サッカー部女子2選手の「WEリーグ加入選手合同記者会見」が行われた。WEリーグは、女子サッカーの発展に寄与するため2021年度プロリーグとして発足。現在12チームで構成する。大学女子サッカー大会で目覚ましく躍進する山梨学院のレベルの高さに注目が集まり、WEリーグ発足当初から加入選手が続いている。これまでに7人のOGがプロで活躍(退団者含む)、他にもなでしこリーグに多くの選手を輩出している。そして新たに2人のWEリーグ選手が誕生し9人となった。今回、『サンフレッチェ広島レジーナ』に加入した嶋田 華選手(4年)、『ちふれASエルフェン埼玉』に加入した木許和心選手(4年)の2選手が記者会見に臨んだ。山梨学院大側からは同大サッカー部横森巧総監督、村上裕子女子監督が出席。『サンフレッチェ広島レジーナ』から川井光一強化部長、『ちふれASエルフェン埼玉』から宮内聡取締役会長が出席した。横森巧総監督は1年生から活躍してきた2選手のWEリーグ加入を喜び、今後のプロの厳しい世界での成長に期待を寄せるコメントを述べた。すでに特定指定選手としてリーグ戦デビューを果たしている2選手は、プロとしてまずは「3月からのリーグ再開に出場したい」と決意を語った。最後にフォトセッションに移り、2人と出席者は多数の報道陣の注文に応じカメラに納まった。2選手は2月からチームに合流し、プロでの本格的な一歩に胸躍らせる。
山梨学院大サッカー部女子は、2021年に全日本大学女子サッカー選手権(インカレ)で3位と初の入賞を果たし、翌年の2022年には準優勝、2023年には関東大学女子サッカーリーグ1部で優勝。続いてインカレでも初優勝を飾った。2連覇を狙った2024度の関東リーグ1部及びインカレでともに準優勝だったが存在感を見せた。山学女子の躍動は、リーグ発足から毎年、プロの世界から注目を浴びていることから2選手の加入に記者会見には多くの報道各社が集まった。
■加入内定記者会見での出席者挨拶ー
開式後、司会者の紹介で山学大サッカー部を代表して山梨学院大サッカー部・横森巧総監督が挨拶。初めに2月3日の立春に加入発表を選んでもらったことに両チーム代表に謝意を述べた。続けて2人については「私たちはカレッジスポーツとしては全国で活躍できるチーム作りを目指しているわけですが、全国77校の全国選手権で3位、準優勝、優勝、準優勝と2人は1年生との時から4年間中心選手で活躍し、これから厳しい世界で戦うわけですが私たちも期待しているところです。チーム関係者の方々には若い芽を選手としても人としても成長させてほしい」と述べた。続けて村上裕子女子監督が2選手の紹介を行った。先に嶋田華選手の『サンフレッチェ広島レジーナ』加入までの経緯とプレーの特長を紹介した。4月に練習に参加、11月6日にJFAの特別指定選手の認定を受け、11月11日に内定発表され、2月より正式加入になった。嶋田選手の特長には「恵まれた体格と身体能力を武器にこれまで攻守にわたって、大きなチームの戦力として活躍してもらった。また、考える力が非常にあり、サッカー理解に優れた選手に成長したと感じています」と紹介。『サンフレッチェ広島レジーナ』はリーグ前半を4位で折り返し、3月から再開のリーグ戦でさらに上位を目指している。
■嶋田 華選手プロフィール
『サンフレッチェ広島レジーナ』に加入する嶋田 華選手は岡山県出身。2002年12月生まれの22歳、大学4年生。身長170cmの大型DF。経歴はオオタフットボールクラブ⇒岡山湯郷BELL・U15⇒日ノ本高⇒山梨学院大学。嶋田選手は2023年関東大学1部優勝に貢献。全日本大学選手権では全4試合出場でチームを引っ張り、MVPを受賞。身長170cmの大型DFでディフェンダーとして大学サッカーではトップクラスの逸材と評価され、さらにセンターバック、サイドバック、ボランチなどさまざまなポジションをこなし、ユーティリティプレーヤーとして高いレベルのプレーが魅力。
◆また、「ちふれASエルフェン埼玉」に加入の木許和心選手について、8月に練習参加から10月7日付で特別指定選手に認定。11月6日にWEリーグに初出場を果たすと、11月10日のINAC神戸戦で前年加入した栃谷美羽選手のアシストで初ゴールをあげた。2025年1月13日に内定発表され、2月より正式加入となった。村上裕子監督は「小柄ながらプレーは力強く、時に強引にゴールにつながるプレーができる選手である。守備においても相手が嫌がる球際にも強く攻守にハードワークできる選手であります。嶋田同様に今後に期待できる選手」と評価した。「ちふれASエルフェン埼玉」は埼玉県狭山市、飯能市、日高市、熊谷市を拠点にする。なでしこリーグから2021年WEリーグ開始から参入。2021年度、2022年度は11チーム中11位、2023年は8位と順位を上げたが2024年12月18日試合終了時、12チーム中9位。木許選手の加入で巻き返しを図る。
■木許和心選手プロフィール
木許和心選手は宮崎県出身。2002年11月生まれの22歳、大学4年生。宮崎東サッカースポーツ少年団⇒アリーバFC⇒FCヴィトーリア(JFAアカデミー堺/4期生)⇒藤枝順心高⇒山梨学院大へ進学。ポジションはMF。身長155cmの小柄ながら攻守にハードワークが持ち味で1年生から試合出場。2024年公式戦出場の成績は関東大学リーグでは19試合中6得点、インカレでは全4試合に出場するなど4年間、チームの目覚ましい実績に貢献した。
■2選手を獲得した両チームの出席者はー
❖最初に「サンフレッチェ広島レジーナ」川井光一強化部長が挨拶。ディフェンダーが主戦場の嶋田 華選手に「様々なポジションをハイレベルでこなすハイスペックな選手だと思っています。現代のサッカーにおいて90分間の中でピッチの中でシステムやいろんな変化が起こる中でさまざまなポジションができるということは非常に貴重な価値がある選手なのでこれからレジーナにとって重要な選手になってくると思います。この能力を最大限に発揮できるようにチームとしてもサポートして、レジーナで活躍することによってまた山梨学院大の名がより広く広めていけるように一緒になって戦っていきたいと思います」と大きな期待を寄せた。
❖次に「ちふれASエルフェン埼玉」宮内 聡取締役会長が挨拶。「昨年同様、私は2回目(前年、栃谷美羽選手を獲得)になりますが大学サッカーをリードする山梨学院大学女子サッカーから再び木許選手をスカウトできたことを本当に感謝し喜んでおります」。木許選手については「躍動感。私たちのチームに躍動感を与えてくれる選手です。すでにデビューして素晴らしい右足のシュートで初ゴールを決めました。WEリーグの試合と大学の試合の二刀流で経験しており、すでにチームの中心として攻守において戦ってくれていますので、木許選手の躍動感がチームの一体感に繋がればと思っています」と優れた能力の高さを好評価した。
■2選手の加入への思いと今後の抱負ー
引き続き2選手の挨拶に移り、嶋田 華選手は初めにプロリーグに加入できたことに、村上監督ほかスタッフ、チームメイトに感謝した。「入団して段々となれている段階なんですけど、3月からのリーグ戦に出られるように戻ってからも練習に励みたい」と挨拶。
木許和心選手も家族や山梨学院関係者に感謝の思いを伝え、続けて「私自身これまで4年間、WEリーグのチームに加入することを目指してプレーしてきました。これからプロチームに所属して、これまでの自分と変わることが多いと思いますけど、自覚をしっかり持って、チームがより勝利をつかめるように取り組んでいきたい」と意気込みを述べた。
❖その後の記者との質疑応答で、チームの印象を問われ、揃って「雰囲気が良い」と回答。どんなプレーをとの質問に嶋田選手は「結果にこだわるプレーをしたいんですが、その結果ばかりにこだわっていると、チームとしてのプレーができなくなると思うので、まずは献身的なプレーができるように頑張って行きたい」。木許選手は「私の得意なプレーはゴールに果敢に迫るプレーとドリブルと攻守のハードワークだと思っているので、エルフェンの監督が代わってプレースタイルも変わっていくと思うんですけど自分の得意な部分だけはぶらさずにチームのためにゴールを狙ってチームに貢献したい」。目標はともに「3月に再開するリーグの出場と、日本代表選手になりたい」と抱負を語った。
最後にフォトセッションに移り、2人と出席者は多数の報道陣の注文に応じカメラに納まった。2選手はこれからチームに合流し、3月1週目からのリーグシーズン再開出場を目指してプロでの活躍に挑む。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025,2,3