●第26回全国高校選抜ラグビー大会 山学高初出場
~伝統校京都工学院のフィジカルの差で敗れる~
~3年連続の花園に向けてチームの強化を図る~
「第26回全国高校選抜ラグビー大会」が開幕。3月23日、各地区予選から32校が埼玉県熊谷ラグビー場に集結、1回戦が行われた。山梨学院高は再創部3年目でラグビーの聖地・花園に初出場、今年度には2連連続出場。2回戦で敗れるものの、歳越しを果たした。3年生が引退後、山梨県高校ラグビー新人戦で優勝。関東大会新人戦でも1回戦勝利、2回戦では國學院大栃木高、順位決定戦の流通経済大付属柏高校との対戦でも、ともに善戦した。これらの実績を持って、実行員委員会は東の推薦枠として山学高を初出場で選出し、再創部4年目にして名誉を授かった。1回戦の対戦相手は、京都工学院高(旧伏見工業高)は伝説の強豪校と知られる。序盤、山学高が攻め込む場面でノックオンミスが多く10分、ペナルティキックを許し右への展開。右隅に初トライを決められた、その後も同じような展開が続き、トライ5、コンバージョンキック2,ペナルティキック1で34点を奪われた。一方、山学高は21分、キックからフォワードが押し込んで右へ展開。#11原澤汰門が右サイドを走りぬけ初トライ。キックも決まり7-22と迫った。しかし、その後は相手のフィジカルの強さに翻弄され、前半は7-34。後半も相手は、立ち上がりから球際の強さ、パスのスピート、正確さでトライを重ねた。山学高は8分、ペナルティキックからゴール前にボールを出し、ラインアウトから中央へ展開。ボールを処理した#11原澤がポスト下にトライ12-44。しかし、攻撃はここまで。ノーサイドの笛が鳴った時には14-65と大差で敗退した。
■高校選抜ラグビー大会とはー
この大会は、3月下旬に埼玉県熊谷ラグビー場で行われ、4月に2年・1年生が参加し、春の高校日本一を決める。毎年12月下旬から年始にかけて開催される「全国高校ラグビー大会」は花園大会と言われ、3年生までが出場でき、ラグビーの聖地とも言われ高校生ラガーにとっては神聖な憧れの場所。「全国高校選抜ラグビー大会」は、全国9地区から各地区の配分で28校が選出され、全国優勝校の地域(今年は大阪)。開催県(埼玉)に各1校がプラスになる。また、実行委員会が推薦する枠が東西に一校ずつ選出され計32校が出場する。推薦枠は東から山梨学院高が名誉の選出に輝いた。
■1回戦は京都工学院高(旧伏見工業高)
❖1回戦の対戦相手は、京都工学院高(前身・伏見工業高)は、青春ドラマのモデルにもなった伝説の強豪校と知られる。試合は山学高のキックオフで開始された。会場の熊谷ラグビーグランドは雲一つない快晴。キックオフのボールは空高く上がった。開始10分、相手の攻撃からボールを奪い左サイドラインにバックスが駆け上がるがノックオンで相手のボールになり好機を失い、逆に相手#2が初トライを決めた。直後の12分にも山学高キックから相手がゲインで進み左中間にトライ。一方の山学高も、攻め込む場面でノックオンミスが多く10分、相手のペナルティキックを許し右への展開。右隅に初トライを決められた。一方、山学高は21分、キックから前進するフォワードに渡り攻撃スタイルを構築するシステムがはまり、フォワードが押し込んで右へ展開。#11原澤汰門(1年)が右サイドを走り抜け初トライ。キックも決まり7-22と迫った。しかし、その後は相手のフィジカルの強さで球際の強さや速いパス回しに翻弄され、前半は7-34と京都工学院がリードした。
❖サイドが変わった後半も相手は、立ち上がりからフォワードが機能し2分、6分と序盤でフォワードの#2フッカーが山学高のディフェンスをものともせずに連続トライ。山学高も直後の8分、キックからゴールライン側のペナルティキックからゴール前にボールを出し、ラインアウトから中央へ展開。ボールを処理した#11原澤がポスト下にトライ12-44とした。しかし、攻撃はここまで。試合は、京都工学院のフィジカルの強さに圧倒され、パスミス、反則、ボールの保持力、バックスのスピードなど、相手の2年生は先発11人、山学高の2年生の先発は5人と経験値の違いはあれど、全国レベルの対戦相手にさらなる貴重な体験をし、来年度の花園向け一皮むける。
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■山梨学院高スターティングメンバー
〇#1・PR石原蒼太②、#2・PR櫻井飛和①、#3・PRポレ・ビリアミ①、#4・LO渡邊三祐②、〇#5・LO鈴木愁平②、#6・FL野々村優音①、#7・FL兵働航太①、#8・伊藤直哉①、#9・SH菅沼直樹②、#10・SO石原弦飛②、#11・WTB原澤汰門①、#12・CTB小谷田利輔①、#13・CTB白井奏銘①、#14・WTB宮里楽空①、#15・FB篠原智也① ※#前の〇印は主将
◆交代=前半:22分#7⇒#21山口倖生②、後半:0分#3⇒#18鈴木海人①、5分#4⇒#2下條耕正②、12分#9⇒#22森雅哉①,16分#1⇒#16小西晴陽①,16分#2⇒#17大塚埜娃①、21分#12⇒23熊谷永遠①、23分#14⇒#24清水海翔①。
第2回全国高校選抜ラグビーフットボール大会 1回戦
《山梨学院高校VS京都工学院高校》3/23 熊谷ラグビー場Cグランド
● 山梨学院高校 14
前半 7-34
後半 7-31
65 京都工学院高校 〇
山梨学院高得点=前半21分・#11原澤汰門トライ、前半22分、G石原弦陽、後半8分・#11原澤汰門トライ、9分・G#10石原弦陽
❖試合後、
古屋勇紀監督は「全国レベルのチームと対戦させていただいて私たちにとって大変いい機会だなと思っています。今日のプレーは、「フィジカルの差が各局面において出ていました。サイズもですけども身体の体感の強さも違うし、選手レベルは、今日は肌感覚で全国レベルと戦えたことは、良かったです。2年生が本校より多かった。経験値も違う「うちは1年生が多いですけれどもグラウンド入れば関係ないことなので、1年生らしいプレーができればいいんですけどなかなか、今日は京都工学院さんのフィジカルに圧倒されたもので1年生の良さが出せなかったのは、ちょっと残念でしたね。攻撃の場面では何度か相手のトライラインに迫ることができたので、いいプレーはあったんですけど、やはり今日の試合の点数の差はフィジカルの差が一番大きかったですね」と課題に取り組む。
❖菅沼直彦ラグビー部保護者会会長(写真なし)にハーフタイムに話を聞いた。推薦枠で選出されたことに「当然喜ばしいことですけど、そう言いながらも、去年の実績があっての今年の出場なので、去年の3年生たちに感謝ですね。それをちゃんと生かさなきゃいけないですね」。初戦から強豪校と当たりますが、選手のプレーを見ていて「子どもたちがちょっと元気がないのでね。試合に出ていない選手がしっかり応援してくれればいいなと思っています。後半はどんな応援を「エリアさえちゃんと取れば、マイボールさえちゃんと取ってくれればトライは取れるので頑張ってほしいな」。
❖鈴木愁平選主将は今日の試合を「新チームが始まってこうやって全国大会に出られるという幸せは去年の先輩たちにはなかったので、1年生にとってはいい経験ですし、2年生にとっても初めてことなのでいい経験にはなりました。相手との差は「相手は昔からの強豪校で、4年目の新参者がどこまでの俺たちがどこまでできるか、ずーと気になっていたんですけど、試合開始から全然違いました。今年のチームは小型化しましたけど、工学院さん相手にも通用するところはあったので、そこの通用した武器をどんどん育てていって、足りていなディフェンスのところをこれから仕上げていきたい。」と新しいチームを引っ張る。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025.3.23