VOL227 7月9日
空手・片田貴士(山学4年・21歳) 
〜 WKF 世界チャンピオン 〜
 
片田選手は、「日の丸を揚げることが出来て、感無量だった」と、WKF 第16回世界空手道選手権大会を振り返る。大会は昨年11月にスペインのマドリッド市で、流派を超え90カ国900人が参加して10階級で行われた。片田選手は1回戦、2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝を3対0と快勝して決勝進出を決めた。「準々決勝では強敵・マリ(フランス)、準決勝ではアブトエルハンド(エジプト) と対戦しての勝利だけに波に乗った」という。決勝はスペインの選手ヘルナンデス・アロンソとの対戦。2万人で埋め尽くされた会場。決勝戦をむかえ大観衆のボルテージは最高潮に達していた。「相手が地元の選手、燃えて上体に力が入ってしまいました」。その姿を見て、育ての親である「長谷川伸一先生に『自分の力を信じるように』といわれ、肩の力が抜けた」。奇しくも演舞の技は、両者ともにアーナンとなった。この時点で「『しめた!』 と思いました。自分の演舞を披露できれば必ず勝てると思った」。結果は2対1で片田選手が優勝し世界チャンピオンとなった。優勝は「神様がご褒美を与えてくれたと思いました」というように、小さい頃からの憧れだった世界チャンピオンの夢が叶った。片田選手は、今年の5月に第1回糸東流ワールドカップ大会出場のためフランスに渡った。「空手の流派は、私が所属している『糸東流』(しとうりゅう)の他に『剛柔流』(ごうじゅうりゅう)、『和道流』(わどうりゅう)、『松檮館』(しょうとうかん)と大きく4つがあります。WKF世界空手道選手権大会のチャンピオンは流派を超えたチャンピオンだけに、糸東流ワールドカップ大会は負けられなかった」「今は優勝が出来て、ほっとしています」と、チャンピオンゆえのプレッシャーを味わった一瞬でもあった。「まだ若いので、これに満足しないで糸東流ワールドカップ、世界空手道選手権大会では連覇をねらいたい。それには、8月の関東大会、10月の国体、12月の全日本に全力で取り組み納得の行く試合をしたい」と胸のうちを語った。
第16回世界空手道選手権大会・アルバム
第1回糸東流ワールドカップ大会・アルバム
空手・片田貴士 戦歴