山梨学院大学(古屋忠彦学長)と酒折連歌賞実行委員会(川手千興実行委員長)は2月14日、山梨学院大学で第六回酒折連歌賞の表彰式を行った。「五・七・七」の問いの片歌に、「五・七・七」の答えの片歌を詠む酒折連歌賞に過去最高の37,827句の作品が寄せられた。その中から選ばれた、大賞のP.N.遼川るかさん(神奈川県36歳)、佳作の宮川治佳さん(福井県32歳)・室井睦美さん(山梨県68歳)・松林新一さん(山梨県73歳)、アルテア賞最優秀の名取隼希さん(山梨県14歳)が出席した。主催者代表の古屋学長が、受賞者一人一人に賞状と副賞を贈り栄誉を称えた。
● 大賞の遼川さんは「聞こえてる草原をゆくあの鐘の音が」の問いの片歌に、「目を閉ぢるとほくの川が見えてくるまで」と答えの片歌を詠んだ。
● 佳作の宮川さんは「聞こえてる草原をゆくあの鐘の音が」の問いの片歌に、「逢いたいと想い届けて風になるまで」と、佳作の室井さん「ふるさとの味にたちまち昔に帰る」の問いの片歌に、「ほうとうがナベいっぱいで幸せだった」と、佳作の松林さんは「満開の桜並木に今日も染まって」の問いの片歌に、「父と来し道なり今は子と歩むなり」と答えの片歌を詠んだ。
● アルテア賞最優秀の名取さんは「聞こえてる草原をゆくあの鐘の音が」の問いの片歌に、「響きゆく千の街角追い越しながら」と答えの片歌を詠んだ。
● 廣瀬直人選考委員長は「六回目は、大賞の遼川さんの作品をはじめ全体的に、『離れて、繋げる』ことや『言葉と情のバランスが取れた』力作が多く見られた」と総評した。
● 大賞を受賞した遼川さんは「4歳のとき母について短歌を習ったのが始まり。現在は和歌をやっているが、和歌は結社や各種文学賞などに受け皿が殆どないので、私にとって酒折連歌賞の存在自体が大変貴重です。その上に大賞をいただき本当に嬉しい」と、受賞のことばを述べた。表彰式の後、受賞者は甲府市内にある連歌発祥の地・酒折宮を見学した。
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