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●第43回日本ジュニアスピードスケート選手権大会2日目
~熊谷萌 女子千M初優勝と五百Mで2冠達成~
~世界大会で自分がお手本となれるレースを~

第43回日本ジュニアスピードスケート選手権大会2日目が1月12日、長野県の軽井沢風越公園スケートリンクで行われた。山梨学院大1年の熊谷萌が女子1,000mで1分21秒29で悲願の初優勝。昨日の女子リンクレコード500m2連覇3回目優勝と合わせてスプリント2冠を達成した。熊谷は42組みで女子1,000mのディフェンディングチャンピオンの富士急行 長﨑叶和子と同走。アウターレーンの熊谷は「氷が良かった」と200mを18秒53で通過。600mを48秒28で通過し、残りのラップを33秒01と熱走。長﨑の0秒17前の1分21秒29でゴール。伊藤潤二コーチは「熊谷はアウトスタートで、最後インコースから追われるという展開になるので『熊谷の持ち味のスタートダッシュの加速からスピードに乗り、最後まで持続させて勝ち切ろう』というレースプランで、熊谷は確り勝ち切ったので価値ある勝利」と称えた。川上隆史監督は「熊谷は500m(RR)と1,000mの2種目で優勝しているので順当にいけば、明日の選考会で世界ジュニア選手権大会とISU(国際スケート連盟)ジュニアワールドカップ競技会最終戦の派遣選手となる公算は大きい」と深く頷いた。

◾️試合前インタビュー◾️
▶︎伊藤潤二コーチは「今まで1,000mは苦手な種目と周りからも言われていたが、熊谷は向上心を持ち克服するために努力し、今年度はさまざまな大会で安定して彼女なりのタイムが出せてきている」と頷く。「相手は昨年の優勝者の富士急行 長﨑叶和子選手など強い選手はいますが、大いに期待したい」と大きく頷いた。
▶︎熊谷萌(1年 盛岡工業)は『確り勝ち切って世界に挑戦したい』と伊藤潤二コーチに話し、「1,000mでは自己ベストと優勝できるように頑張りたい」と決意を述べた。

◾️スピードスケート〈2日目 山梨学院勢戦績〉◾️
軽井沢風越公園スケートリンクは日本スケート連盟公認、1周400m×幅13m1面の屋外リンク。屋外内観覧席、夜間照明完備、通年型屋内アイスリンク、総合体育館、総合管理事務所など併設。9時現在のリンクコンディションは、天気 曇り、風向き 南西、風速 1.0m/s、気温 -0.1℃、氷温 -7.2℃、氷質 普通、湿度 80.6%、気圧 908hPa。女子1,000mの競技が開始される。
●《 女子1,000m 》●
▶︎「女子1,000m最終42組み、インナーレーン 長﨑叶和子 富士急行、アウターレーン 熊谷萌 山梨学院大学」と場内アナウンスが流れた。熊谷がアウトスタートのラインに向かいスタートの構え、ピストル音とともに「反応も『ばっちり』で、1歩目の角度も凄く良い場所に置けたので2歩3歩とつなげられ」スタートダッシュ全開。熊谷が「コーナの入りが『悪かった』と思ったが、脚を上手く動かし」快走する。「直線でワンハンドでの腕振りで何時もは状態がぶれるが、今日はぶれずに確りインエッジに乗った時に力が下に伝わった感覚がある」と、熊谷が200mを相手より0秒50早い18秒53で通過。2回目のコーナーの入り口も、「わりと上手く入れて、出てきた時に目の前に叶和子がいて、『確り追わなければ』と気合が入り、周りからも『追えるぞ ! 』『行けるぞ ! 』と声が聞こえて、自分でも『行ける』と再確認できて確り追って、コーナー入り口では若干並んで入れた」と快走。その後、「脚にきて膝の角度が高くなってしまったが『まだ動く、ここからが自分の強良い所だ』」と滑る。熊谷が600m地点「脚にはきているが『気持ちは折れない』」と強い意志で通過。48秒28で「大体予想していた通り」と、長﨑より0秒89早い。その後、長﨑が熊谷より0秒12ラップをあげて追い上げてくる。熊谷が熱走し0秒17逃げ切り1分21秒29でゴールし、1,000mで悲願の初優勝を飾った。
□熊谷萌が今大会で女子1,000mで悲願の初優勝し、昨日の女子500mリンクレコードでの2連覇3回目優勝と合わせてスプリント2冠を達成した。

◾️試合終了後のインタビュー◾️
▶︎熊谷萌(1年 盛岡工業)は「今日の1,000mの滑りは、スタートダッシュも凄く上手くいき、600mの通過も予想通りで良かった」と初優勝を笑顔で喜んだ。昨日と違い「反応も『ばっちり』で、1歩目の角度も凄く良い場所に置けたので2歩3歩とつなげられた」とスタートダッシュ全開。辛くなる「600mの通過も48秒28で大体予想していた通りに通過できた。ただ、ラストにラップを落としてしまったので、疲れてきても腰を低くして滑れる練習をしたい」と向上心を忘れない。今大会で500mリンクレコードでの2連覇3回目優勝と1,000m初優勝でスプリント2冠を達成できた要因を「インカレと違って、氷も凄く良かったのと風が少なく絶好のコンディションの中で滑れた」と述べた。明日、世界派遣選手に選ばれたら「日本チーム全体がレベルアップするような、自分がお手本となれるようなレースをしたい」と目を輝かせた。「ISUジュニアワールドカップスピードスケート第2戦で銀と銅メダルに終わったが、金メダルを狙いたい」と抱負を述べた。◇https://newsfile.c2c.ac.jp/backnumber/191204ss_main.html
▶︎伊藤潤二コーチは「熊谷は、今まで1,000mは勝ったことがない種目」と頷く。「同走となる昨年優勝者の富士急行 長﨑叶和子選手などに勝って優勝し、『大学スケート部に入り確り力をつけたという証にしょう』と挑んだレース」と大きく頷く。「熊谷はアウトスタートで、最後インコースから追われるという展開になるので、『熊谷の持ち味のスタートダッシュの加速からスピードに乗り、最後まで持続させて勝ち切ろう』というレースプランで、確り勝ち切ったので価値ある勝利」と称えた。「熊谷はインカレの疲れを見せずに、この大会でも最後まで集中力を切らさずに500mをリンクレコードで勝ち2連覇を達成し1,000mでは初優勝と短距離2種目を制した」と褒める。「熊谷のレースは、これで終わるが明日に世界大会の派遣選手が発表されるが、決まれば強豪揃いの海外勢に勝てるように休暇を挟み調整していきたい」と述べた。
▶︎川上隆史監督は「これまで本人は得意種目とは言えなかった1,000mが、大学に入学してから500mと同じように、1,000mの滑り方を確り身につけて、インカレから全国のトップレベルで戦えるようになった」と頷く。「今日の1,000mでは、スタートからコーナーまでの直線部が短いなどで不利と言われているアウトスタートも、相手選手が中距離専門の選手にもかかわらず、それらをものともせず最後まで逃げ切ったレースで大いに自信がついたと思う」と成長を喜んだ。「熊谷は昨日、リンクレコードで500mを優勝。今日、1,000mで優勝し、スプリントの2種目で優勝しているので順当にいけば、明日の選考会で2月に行われる世界ジュニア選手権大会とISUジュニアワールドカップ競技会最終戦の派遣選手となる公算は大きい。発表は閉会式で行われる」と深く頷いた。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.1.13