VOL1177 2011.01.03号
●第87回東京箱根間往復大学駅伝競走(復路・総合)
〜6区・山口快走 驚異の5人抜きシード権内8位へ〜
〜10区・中原 13位から渾身8位へ 精根尽きシード落ち12位〜

新春恒例の第87回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は1月3日、神奈川・箱根町芦ノ湖から東京・大手町読売新聞旧本社前までの5区間109・9キロで行われた。往路3年連続優勝の東洋大が午前8時にスタート。2位の早大以降は白旗でのスタート。往路13位の山梨学院はエントリー通りのオーダー。6区 山口大徳(4年)・7区 佐々木直弥(3年)・8区 牧野俊紀(2年)・9区 赤峰直樹(4年)・10区 中原薫(4年)で、26年連続出場の栄を襷に賭け挑んだ。山学大は、先頭と7分2秒、シード権10位の日体大と1分27秒差でスタート。6区の山口は「上りが不得意」と、4キロの上がりを耐えた。すると得意とする下りに入る標高874メートルからの下りで、東農大・国学院大・拓大・城西大を抜き去り函嶺洞門を9位で通過。さらに、平地に入って帝京大を捕らえ、驚異の5人抜きの快走でシード権内の8位で小田原中継所で待つ佐々木に襷を手渡した。7区の佐々木が暫くして拓大・城西大・帝京大に吸収され、さらに青学大と国学院大にも追いつかれ8位から13位の集団となり、シード権争いが熾烈となった。その中で佐々木は全力で走ったが、一度は振り切った青学大にも追いつかれ13位同着の順位とした。8区の牧野は国学院大を捕らえ12位に浮上。しかし、9区の赤峰が国学院大に抜き返されて13位。最終区の中原は、シード権争奪に執念を燃やしてスタート。前を行く5大学を吸収し、シード権争奪戦が熾烈さを増す。さらに中原は城西をも吸収し、山学大・日体大・国学院大・城西大・青学大と8位集団とした。馬場先門を通過して、攻め立てていた中原が集団から離れて行く。「粘ることが出来なかった」と大手町に12位でゴール。中原は渾身の走りで精根尽き果て、仲間に抱えられ崩れ落ちた。山学大は往路5時間36分52秒で13位、復路5時間36分58秒で9位、総合11時間13分50秒で12位とし、4年ぶりのシード落ちとなった。総合優勝(217.9キロ)は、往路5時間30分17秒大会新記録2位、復路5時間29分34秒1位で、総合10時間59分51秒の大会新記録を樹立し、18年ぶり13回目の総合優勝を果たした早大。早大は出雲と全日本、そして箱根を制し3校目の3冠をも達成した。
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