VOL1214 2011.4.27号
甲府城石垣の石切り場か
〜酒折山中腹で江戸時代中期の矢穴石を発見〜
〜山学大考古学研究会が酒折文化遺産調査〜

山梨学院大学考古学研究会の学生グループが、大学がある甲府市酒折周辺の文化遺産調査を行い、酒折山の一つ八人山中腹で、逆台形の5つの矢穴列を持つ矢穴石(やあないし)を発見した。矢穴石は、石工が石ノミで長方形の穴を開けて割った跡を示す石で、歯型のような形状が残るのが特徴。矢穴の幅によって採石年代が推定されることから、この石は江戸時代中期に採石されたものと推定された。柳沢吉保が甲府城石垣の修復を行った時期と重なり、石があった八人山北西中腹標高430m〜450m一帯は、石垣修復などに盛んに活用された江戸時代中期の石切り場跡の 可能性が強まった。この調査は、山学大考古学研究会が学生チャレンジ制度の認定を受けて、大学周辺の歴史的・文化的価値を見直そうと取り組んだ事業。中心となって活動した4人が、4月28日に大学広報スタジオに採石した矢穴石を展示し「酒折連歌の路整備と文化遺産調査」報告として記者会見を行い、一連の調査 結果を発表した。
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