高校野球の聖地甲子園で春夏通じて県勢初の決勝に進出した山梨学院高校野球部がついに頂点に上り詰めた。4月1日「第95回選抜高校野球大会」決勝戦が行われ、兵庫・報徳学園高と対戦。林謙吾投手の力投と一挙7点を挙げる打線が強豪校を粉砕し、山梨県民悲願の初栄冠を勝ち取った。試合は4回表、連打と犠打で一死三塁二塁。次打者への初球のモーションにボークを取られ先制を許し、その打者にも敵時打を打たれ2点を許した。しかし、山梨学院は5回裏一死後、四球と8番林の左翼フェンス直撃の二塁打を足掛かりに打線が爆発。9番伊藤光輝の同点打、2番星野泰輝が逆転打、なおも継投した投手から5番佐仲大輝が左翼席に突き刺さる2点本塁打でこの回一挙7点を奪取、林を援護した。この日、一塁側アルプススタンドに陣取った約1000人の応援団は初回から山梨学院ナインひとり一人の応援曲とともに熱い声援を送り、選手を鼓舞し続けた。林は6連続先発の疲れを感じさせぬ熱投で相手強力打線を抑え、最後の打者を中飛に打ち取り7-3で完投。その瞬間、全選手がマウンドの林に駆け寄り歓喜の輪を作った。アルプススタンドは大歓声とともに互いに優勝を喜び合い、興奮の渦に巻き込まれた。優勝インタビューで吉田洸二監督は「毎年のように期待を裏切り続けてきましたが今回の優勝で少しは帳消しにしてもらったらと思っています」と笑顔で応え、6試合をほぼ一人で投げ抜いた林投手も「声援ありがとうございました」と感謝した。
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