第91回全国高校野球選手権大会5日目、壮行会直後にバスで母校を出発してから実に11日目、8月14日午後2時19分、山梨学院ナインは待ちに待った甲子園の舞台についに立った。9年ぶり4回目出場の山梨学院の対戦相手は、3年ぶり27回目出場の伝統校県岐阜商。両チームのエースはともに山田姓、守備からリズムを作り少ないチャンスを生かして県大会を勝ち抜いてきた似通ったチーム。戦前には1点を争う接戦が予想された。しかし、甲子園というところには本当に魔物が棲んでいるのだろう、1回裏に勝利の女神が県岐阜商に微笑んだ。先頭打者が四球で出塁した直後にヒットエンドラン、打球はショート鈴木悠介(2年 青葉緑東シニア)の差し出すグラブのほんのわずか先をライナーで抜けていった。あの時女神が山学に微笑み、打球がグラブに収まっていたなら、試合はまったく違う展開になっていたであろう。エースの山田祐也(3年 猿橋中)は立ち上がりの奇襲で7点を奪われリズムに乗り切れなかった。山学ナインは3回表に2点、8回表に4点を挙げて食い下がったが、試合の流れを変えられず2時間20分後の午後4時39分、14−6で敗退、平成7年以来14年ぶりの甲子園の1勝はならなかった。
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