山梨学院パブリシティセンター

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●第92回日本学生氷上競技選手権大会3日目最終日
~女子が7年ぶり8回目の寛仁親王妃杯 総合優勝!~
~ショート・スピード・フィギュアの一丸総力戦~

第92回日本学生氷上競技選手権大会3日目最終日が1月7日、北海道の釧路市柳町スピードスケート場などで行われた。その結果、山学は女子が7年ぶり8回目の総合優勝を果たし寛仁親王妃杯に輝いた。今回は明治大学と高崎健康大学と総合得点で並び3大学が優勝となった。伊藤潤二コーチは「女子総合優勝はスケート部として大いに名誉であるが、スピード部門としては正直もっと上を目指して戦いたかった。来年は大会出場者の大半が残るリベンジを果たしてもらいたい」と胸の内を述べた。川上隆史監督は「大会は通称インカレで母校の栄誉をかけ、スピード、フィギュア、ホッケーで争われた。スケート部は今年のスローガンに『捲土重来(けんどちょうらい)』を掲げ、日本学生スケート界の頂点を目指して戦い、先陣を切って昨年10月に長野県の帝産で同大会のショートトラック(ST)が行われ女子が3連覇14度目の優勝を成し遂げ得点を積み上げた。この3日間で、スピードとフィギュアがチーム一丸となり総力戦で戦い、さらに得点を積み上げて優勝することができた。選手を称えたい」と述べた。全員で勝ち得た寛仁親王妃杯(優勝杯)と賞状を持ち記念撮影を行った。

◾️試合前インタビュー◾️
▶︎伊藤潤二コーチは「昨日の女子は熊谷萌と主将の持田あかり(4年 白樺学園)に加えて藤森優衣(2年 東海大諏訪)と秋山光希(1年 郡山商業)が加点した。この頑張りで5位から4位になり、総合優勝に希望を繋げた」と大きく頷いた。「2,000mリレーは信州大と同走する。リレーのメンバーは1走は熊谷萌、2走は堀内祐実(3年吉田)、3走は藤森優衣、4走は主将の持田あかりを抜擢した。女子は総合優勝のチャンスがあるので是が非でも2,000mリレーで3位を狙い、希望をフィギュアに繋げたい」と心境を明かし、「今日は最終日でリレーとチームパシュートレースの団体競技、男女ともにベストを尽くしてほしい」と述べた。
▶︎川上隆史監督は「今日も山梨学院の応援グッズで保護者など沢山の人が応援に駆けつけてくれている。そうした応援をパワーに変えて頑張ってもらいたい」と激励。「スピードの女子が、学校対抗で4位に浮上したことで、8回目の女子総合優勝が射程距離に入った。スピードとフィギュアが一丸となり総力戦で勝ち取りたい」と抱負を述べた。

◾️スピードスケート〈3日目最終日 山梨学院勢戦績〉◾️
釧路市柳町スピードスケート場は日本スケート連盟公認、1周400m×15m1面の屋外リンク。冷却方式鋼管埋設方式、夜間照明完備、電光時計計測システム設置、室内観覧席883人、盛土スタンド5,000人。管理棟、記録棟を併設。8時から公式練習が行われ、10時00分から女子2,000mリレーが行われた。釧路市の天気は晴れ、気温1度、湿度64%、北北西7m/s。
●《 女子2,000mリレー 》●
▶︎山梨学院は伊藤潤二コーチが「1走にスタートが得意でスピードがある熊谷萌、2走はスピードに対応したバトンリレーできる堀内祐実(3年吉田)、3走は中盤のスピードか落ちずらい藤森優衣(2年 東海大諏訪)、4走は加速をしたままバトンが受け取れ力走できる主将の持田あかり」を抜擢した。「続いては2組、インナーレーン 信州大学 第1走者から上鹿渡双葉・両角ほのか・松隈芽依・アンカー山田梨央、アウターレーン 山梨学院大学 第1走者から熊谷萌・堀内祐実・藤森優衣・アンカー持田あかり」と場内アナウンスが流れた。すると信州大の上鹿渡がバトンを天空に突き上げ「信大行くぞ~ ! 」会場から「オ~ ! 」、すると熊谷がバトンを天空に突き上げ「山学行くぞ~ ! 」会場から「オ~ ! 」と両校が雄叫びをあげた。両者がスタートラインに立ちピストル音でスタート。第1走の熊谷萌(1年 盛岡工業)が「スタートの反応は良かった」と先行。「4年生のあかりさんのためにも出来るだけ早く繋げよう」と激走。チームの選手から「ゴー」と掛け声と共に第2走者の堀内祐実(3年 吉田)が駆け出しバトンリレー。熊谷が「練習不足で確り渡すことだけに専念しギギギリを狙うことはできなかった」それでも熊谷が32秒78で信州大に1秒36と大きく引き離した。第2走者の堀内は「去年も2走だったので自信を持っていけば間違いないぞ」と自分に言い聞かせバトンリレーする。「300m過ぎて信州大に詰められる気配がした」。「滑走の3人や声出しの選手や選ばれなかった選手の気持ちを思い全力で滑走する」が「信州大学に抜かれ」、第3走者の藤森優衣(2年 東海大諏訪)にバトンリレー。藤森は「去年はパシュートの選手として出場した。アンカーの持田あかりさんが4年生で最後となるのでバトンを確り繋ごうと集中し受け取り」力走する。「練習ではあかりさんにバトンを渡すのを失敗していたので少し不安な気持ちになった」と、「昨年のパシュートでは4年生2人と1年生の私が組んで最後の最後で転倒して足を引っ張り泣かせて卒業させてしまったので、『あかりさんには笑って卒業してもらいたい』と必死で滑走」する。藤森が「コースを利用してやや前に出て上手くバトンリレーできた」と安堵した。アンカー主将 持田あかり(4年 白樺学園)が「『ゴー』の声出しを信じてスタートした」信州大学のアンカー山田梨央が快走する。主将 持田が『山梨学院を背負って戦うのは最後』と母校の名誉を背負って激走する。「4年生1人で釧路に入ってきて本当に辛かったが、後輩が『大丈夫ですよ』と言ってくれて、後輩がよく滑ってくれた」と感謝の滑走。「今の力を最大限に出し、信州大に0.81秒の差でアンカー持田がゴールした。
◆女子得点者◆
▶︎2,000mR◀︎
5位 1走 熊谷萌(1年 盛岡工業)、2走 堀内祐実(3年 吉田)、3走 藤森優衣(2年 東海大諏訪)、4走 持田あかり(4年 白樺学園)4得点。
▶︎チームパシュートレース(TPR)◀︎
6位 秋山光希(1年 郡山商業)細田京香(3年 市立長野)岩下楓(2年 小海) 2得点
▶︎女子学校対抗順位◀︎  5位 52得点(500m 21点、1,000m 22点、3,000m 3点、2,000mリレー 4点、TPR 2点)。
◆男子得点者◆
▶︎2,000mR◀︎
4位 1走 岡田崚(4年 釧路江南)2走 松本匡平(1年 八戸学院光星)3走 横沢公希(2年 嬬恋)4走 原眞尋(2年 佐久長聖)10得点。
▶︎男子学校対抗順位◀︎
10位 32得点(500m 11点、1,000m 7点、1,500m 4点、2,000mリレー 10点、TPR 2点)。

◾️フィギュア フリースケーティング〈結果〉◾️
「13番 河西萌音さん山梨学院大学」と場内アナウンス。客席からから「萌ちゃんガンバ~」と声援と拍手。河西が両手をあげてメインスタンドと反転してバックスタンドの客席の声援に一礼して応えリンク中央へスタンバイ。『You Raise Me Up』の楽曲が流れる。「あなたは私の力。だから私は強くなれる。山の頂に登ることや荒れ狂う海も渡ることもできる。あなたがいるから自分を超えていけるの」と言う意味合いの歌詞と壮大な楽曲に乗り軽やかなステップで左隅に展開して右隅に移動してレイバックスピンから最初のジャンプ、「トリプルループ、ダブルトゥループ」。緊張か「抜けてしまいシングルループに」、今度は右隅から左隅に軽やかなステップし、河西が2回目ジャンプのトリプルフリップを決めると会場から大きな拍手、河西はさらにステップで中央に戻りキャメルからビールマンを決める。今度は河西が右に大きくステップして左サイドに移動し、3回目ジャンプのトリプルトゥループ、ダブルトゥループを決めると会場から一際大きな拍手が沸き起こる。河西が流れるようにレイバックからビールマンを決め、ステップで中央に戻りランジを決め審査員にアピール。すると河西が右隅に移動して4回目ジャンプのトリプルループをトリプルループ、ダブルトゥループに変更して1回目ジャンプのミスをカバー。会場から盛大な拍手。河西は左に移動して「5回目ジャンプがトリプルサルコウになってしまった」と構成が狂った。すると機転を利かせ、河西は「6回目ジャンプがトリプルサルコウ、オイラーループ、ダブルサルコの予定を、トリプルトゥループ、オイラーループ、ダブルサルコに変更してリカバリー。会場から響めきと拍手が沸き起こる。河西は軽快にステップを踏みアラベスクスパイラルを決め、7発目ジャンプをダブルアクセルで決め、最後はキャラメルからショットそしてレイバックからショット、さらにレイバックからアップライトのコンビネーションスピンを高回転でスピーンし『You Raise Me Up』を表現し演じ切りフィニッシュした。会場は割れんばかりの拍手と歓声で包まれ、河西は肩で息をしながら観客席に両手を高くあげ手を振り応えた。
▶︎河西萌音(3年 山梨学院)が女子総合に向けて熱演してショートプログラム12位とフリースケーティング14位のトータルスコア138.88で14位とした。

◾️ショートトラックスピードスケート(ST)〈結果〉◾️
第92回日本学生氷上競技選手権大会ショートトラックスピードスケート競技が10月26日・27日、長野県の帝産アイススケートトレーニングセンターで行われた。山学大は女子が学校対抗競技で3連覇14度目の優勝を成し遂げた。山梨学院はST競技で本学の女子が優勝し総合得点4点を獲得していた。
▶︎https://newsfile.c2c.ac.jp/backnumber/191027st_main.html
▶︎https://newsfile.c2c.ac.jp/backnumber/191026st_main.html
▶︎女子学校対抗順位◀︎ 優勝
▶︎男子学校対抗順位◀︎ 3位

◾️試合終了後のインタビュー◾️
▶︎伊藤潤二コーチは「今日は団体競技だったが、女子に関しては昨日まで個人戦で熊谷萌と主将 持田あかりに、一人二人の得点を絡めての得点奪取だけだった。リレーは3位を狙っていたが、そのことが如実にでて5位に甘んじた。上位校は総合力で勝っていた」と肩を落とした。「女子総合優勝はスケート部として大いに名誉であるが、スピードとしては正直もっと上を目指して戦いたかった」と頷く。「今大会は、熊谷に頼って得点を稼いでいたので、これから良いトレーニングを積み一人一人がレベルアップ出来るようにして行きたい」と語気を強めた。「4年生が少なくて、この大会に出場した選手の大半が来年は戦える」と望みを抱く。「男女ともに、この大会で、それぞれが自分の力がどの位置にあるのか確認できたと思うので、練習を見直し確り目標を定めて、来年はリベンジを果たしてもらいたい」と希望を託した。
▶︎出場競技で全て得点しチームの士気を鼓舞した主将の持田あかりは(4年白樺学園)は「後輩が本当に頑張ってくれた」と開口一番。「4年生1人で釧路に入ってきて本当に辛かったが、後輩が『大丈夫ですよ』と言ってくれて、後輩がよく滑ってくれた」と神妙に感謝する。「女子総合優勝はショートトラックとフィギュアの選手の頑張りに刺激されて、諦めずに粘り強く戦い勝ち取れた。共に喜びたいです」と感謝した。今日の結果は2,000mリレーは5位、チームパシュートレースは6位で全て得点できた。順位的には満足いかないが、選手は今の持っている力を全て出し切った結果なので」と大きく頷いた。「部員みんな、良くやってくれたと思う」と感慨無量。「この大会で国体の競技はあるが、大学としての大会はこれで最後となる。後輩にはスピードでも優勝し、総合優勝2連覇を達成してもらいたい」と託した。
▶︎割れんばかりの拍手と歓声で包まれた河西萌音(3年山梨学院)「多少は緊張したが楽しんで滑れた」と笑顔。「最初のトリプルループ、ダブルトゥループが抜けてしまいシングルループになってしまったが、後ろにつけるコンビネーションを、状況判断で違うジャンプでカバーしてうまく対応できた」と頷く。「今日はジャンプ、ジャンプになってしまって、全体的なスピードがなかった。これではプログラムの構成の成長にはつながらない」と自分に厳しい。「今後はジャンプだけに拘らずに、ジャンプしながらステップしながらスピーンしながらと、見応えのある表現力のある演技に拘りたい」と目を輝かせた。「今回の女子総合優勝の戦いの緊張感を国体まで持続させたい」と述べた。
▶︎リズム学の川上琴美フィギュアコーチは「フィギュアはジャンプやスピン、ステップの技術力だけでなく表現力なども含めた芸術で競うスポーツ。その基礎は滑りにあるが、実はこの滑りにリズムが不可欠」と明かす。「萌音さんはリズム感に優れている選手。昨日はアップテンポな曲に乗り演技し、今日はしっとりとした曲に乗り演技した。大極にあるリズム取りをどちらも上手くこなしていた」と評価する。「平昌冬季五輪からボーカル曲の使用が認められ、曲と歌詞の物語を表現しなければならなくなり、リズム学からすると極めて複雑多岐になったが、積極的に取り入れ演技力が増している」と褒めた。
▶︎岩本英嗣フィギュアコーチは「朝の練習から比較的調子が良かった」と開口一番。「ただ最初の3回転ジャンプが2回転で抜けてしまったり、細かなミスはあったが」と頷く。「練習の中でミスがあったときに、どこでリカバリーするか徹底して取り入れて取り組んで来たので、それで崩れる心配はなかった」と大きく頷く。「案の定、その成果がでて演技の最初でミスをしたが、引きずることなく、確り3回転を決めてリカバリーして最後まで落ち着いてまとまった演技ができていた」と褒めた。また「演技構成で以前は最後静かに終わっていたが、この曲と歌詞に合う最後の締めの部分をどう印象付けるか考えをめぐらして、コンビネーションスピンを創作し取り組んだ。完璧だった」と絶賛した。
▶︎川上隆史監督は「通称インカレで母校の栄誉をかけ、スピード、フィギュア、ホッケーで争われた大会で、女子総合は明治大学と高崎健康大学との三つ巴の優勝となった。最終的の大きな目標にはまだまだ届かないが、スケート部は今年のスローガンに『捲土重来(けんどちょうらい)』を掲げ、日本学生スケート界の頂点を目指して戦い、先陣を切って昨年10月に長野県の帝産で同大会のショートトラックが行われ女子が3連覇14度目の優勝を成し遂げ得点を積み上げた。この3日間で、スピードとフィギュアがチーム一丸となり総力戦で戦い、さらに得点を積み上げて優勝することができた。選手を称えたい」と満面の笑みで述べた。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.1.9