山梨学院大学ニュースファイル

第15回 山梨県ケーキショー2025

Vol.3499 | 2025年6月22日

華やかに彩られた多くのケーキが展示される
山梨学院短期大学から計8名が各賞を受賞

山梨県洋菓子協会が会員の技術向上を目的に2010年から開催しているケーキの祭典、第15回「山梨県ケーキショー2025」が6月21~22日の2日間、ラザウォーク甲斐双葉店で開催された。当日の会場には協会に加盟する県内洋菓子店のパティシエの作品に加え、県内の製菓学校に通う学生ら対象のジュニア部門に、山梨学院短期大学食物栄養科パティシエコース2年生18名の創作ケーキが出品され、技術が競われた。2日目の22日には表彰式が行われ、ジュニア部門の2位・技術指導員長賞に佐々木鈴華さんが輝いた。ジュニア部門3位のジュニア金賞には岩田南穂さん、4位のジュニア銀賞に中澤悠圭さんが続き、他にジュニア銅賞や明治賞、森永乳業賞、タカナシ乳業賞、ラザウォーク賞も山梨学院短期大学の学生が受賞し、山梨学院短期大学から計8名が表彰された。また、一般部門でも山梨学院短期大学卒業生の小宮山結友さんが部門4位の甲斐市長賞を受賞した。会場で行われた授賞式では、山梨県洋菓子協会の野田清彦会長から各受賞者一人ひとりに賞状が授与され、受賞者は壇上に上がり笑顔で賞状・副賞を受取った。会場に並べられた作品は、家族連れを中心に多くの買い物客が楽しみながら鑑賞し、両日行われたロールケーキ作り体験にも多くの一般客が集まり、2日間とも会場は賑わいを見せていた。

山梨県ケーキショーの取り組み

形や技術を競う洋菓子コンテストとして約40年の伝統を誇る、国内最大規模の「ジャパンケーキショー」を基に、山梨県洋菓子協会が会員の技術向上を目的に、2010年から「山梨県ケーキショー」が開催され、ケーキの祭典として山梨独自の作品コンテストを実施した。毎年、パティシエや専門学校、山梨学院短期大学の学生など山梨県内の洋菓子界を担う人材による力作が出品され、洋菓子業界を牽引してきた。出品部門は2部門で、一般部門は山梨県洋菓子協会加盟店のパティシエによるクリスマスケーキの製作、ジュニア部門は県内の製菓学校の学生らによるケーキコンテストに分かれている。「山梨県ケーキショー」は今年も6月21・22日の2日間、ラザウォーク甲斐双葉店で開催された。山梨学院短期大学は発足当初から参加し、2019年のコロナ禍による中止を挟んで今回が15年連続となる。今年も山梨学院短期大学食物栄養科パティシエコースの2年生は「製菓基礎実習(1年次)・製菓専門実習」で学んできた技術で、約2ヶ月をかけて製作、マジパン仕上げのケーキ18作品を出品した。※(マジパン=アーモンドと砂糖を練ったものでケーキなどのデコレーションに使われる)。
会場には受賞者以外の作品も展示され、カラフルで華やかなデコレーションが施された作品は、家族連れを中心に多くの買い物客の目に留まり、楽しみながら作品を鑑賞した。

表彰式では一人ひとりに賞状が授与される

授賞式は22日の午後5時30分より行われ、最初に山梨県洋菓子協会・野田清彦会長より挨拶があり「皆さん(保護者やお友達)の支えがあり、今回受賞者が受賞できたと思っています。細かい作業を行う力が今年の学生にはあると思います。受賞者が日本の大会(10月に行われるジャパンケーキショー)にも挑戦してもらい、そこで吸収したことを1年生にも引き継いでもらいたいと思います」と述べた。
続いて一般部門、ジュニア部門の受賞者に賞状が授与された。審査結果は、山梨学院短期大学食物栄養科パティシエコースから、部門2位の技術指導委員長に佐々木鈴華さん、3位・ジュニア金賞に岩田南穂さんが受賞し、ジュニア銀賞に中澤悠圭さん、ジュニア銅賞を石川結芽さんが受賞した他、メーカー賞には明治賞に細川侑南さん、森永乳業賞に辻汐梨さん、タカナシ販売賞に横内里帆さん、ラザウォーク賞に田中咲羽さんが選ばれ、山梨学院短期大学から計8名が受賞した。授賞式後は受賞者らの記念撮影が行われた。また、一般部門では本学卒業生の小宮山結友さん(2019年卒・パティスリー ザ・エレン勤務)が甲斐市長賞を受賞する等、山梨学院短期大学卒業生も今なお技術を磨いていることを証明した。
最後に、山梨県ケーキショー実行委員会の中村秀幸委員長から総評があり、「このようなコンクールはチャレンジしてからが長いです。私も何十年と経験して、チャレンジをし続けるということが大事だと思います。結果というものは、継続したチャレンジの延長に付いてくると思っていますので、ぜひここでストップせず、学生の皆さんも新たなチャレンジをして、この経験を普段の生活にも生かして頂けたら幸いです」と学生らを激励した。

受賞者コメント

授賞式後、技術指導委員長賞(ジュニア部門第2位)を受賞した佐々木鈴華さんは受賞について、「受賞することができ大変嬉しく思っています。(作品は)サーカスをテーマに、楽しそうな様子やまとまりを意識して作りました。これからも多くの作品に触れ、多くの技術や知識を吸収し、自分の表現力を高めていきたいです」と今後の意気込み等を語った。ジュニア金賞(同3位)を受賞した岩田南穂さんは「試行錯誤を重ねて、たくさんの時間を掛けて作品を作ったので、このように高く評価をして頂き、とても励みになりました。ケーキの側面に付けたステンドグラスの装飾にこだわり、模様は作品の世界観に合うように自分で1からデザインしました。今後は美味しくて、デザイン性にも優れたスイーツを作っていきたいです」と作品への拘り等を述べた。一般部門で甲斐市長賞を受賞した山梨学院短期大学卒業生の小宮山結友さんは「デザインを全て真っ白に統一してデコレーション等を行ったのが今回の作品のこだわりです。ケーキショー等は卒業してから初めての出品でしたが、(勤務先の)シェフから出品を薦めてもらい、今回受賞できてよかったです」と受賞の感想を語った。

今回受賞した学生らは、10月に行われるジャパンケーキショー東京への出品資格があり、出品を目指す学生は、山梨県洋菓子協会や山梨学院短期大学の教員からの支援を受け、更なる技術の向上を目指す。
※各作品はアルバムに掲載

その他ケーキショーの催し

2日間開催された「山梨県ケーキショー」の作品展示会場では、コンテスト以外にも、保育・幼稚園児や小学生が描いた“食べてみたい夢のお菓子の絵”の展示や、小学生以下を対象としたロールケーキづくり体験教室が行われた。体験教室には両日とも35名の定員に対し50名以上の参加希望者が集まり、山梨県洋菓子協会スタッフや山梨学院短期大学パティシエコースの学生が児童たちへケーキ作りの楽しさを教えた。

文(R.K) カメラ(今村佳正) 2025.6.22