山梨学院大学ニュースファイル

2025年度春季関東大学バレー女子2部リーグ

Vol.3473 | 2025年4月19日

2戦目で大東文化大とのフルセットを制す
競い合いの勝利は、今後の大きな経験に

山梨学院大バレー部女子が所属する「春季関東大学女子バレーボール」が4月13日に開幕。山学は初戦に神奈川大に3対1で勝利。4月19日、神奈川大横浜キャンパスで大東文化大と対戦。山学大バレー部女子は2023シーズン秋季より2部リーグ戦に初参戦し、昨秋季は12チーム中5位と善戦。迎えた2025年春季2部リーグ2年目のシーズン。現役時代に全日本女子代表に選出され、主将も務めた岡野弘子新監督を迎え、チームで日本一を目指す。試合は手に汗握る展開となった。第1セット、身長では劣る山学のスピーディーで多角的な攻撃で、大東大と一進一退の時間帯が続いた。中盤、相手の高いスパイクに苦しみ連続5失点で逆転された。その後も1点を争い大東大がセットポイントを奪い、山学もデュースに追いついたが、最後は高いスパイクで24対26と押し切られた。第2、第3セット。セッター森山未和の繰り出すセンター攻撃に大島瑞穂、佐藤すず奈を中心とする攻撃陣が躍動。25対19、25対22と連取。マッチポイントの第4セットを迎えた。互いにラリーで選手のファインプレーが続出。その中でも大東大が高いスパイクと堅い守備、山学の攻守のミスで点差を広げ、18対25で大東大にセットカウントを奪われ、2対2となった。第5セットは、15ポイント先取で勝敗が決着する。山学は4連続得点で先行するも、大東大も徐々に点差を詰め互角の戦いの中、選手の一挙手一投足に会場は沸いた。マッチポイントを先に抑えたのが山学の中尾朱矢のブロック。直後にデュースで粘られたが、佐藤が気迫の2連続スパイクで17対15。苦しみながらも、大きな勝利を手にした。

2戦目は身長差の大きい大東文化大と対戦

4月13日、2025年度「春季関東大学女子バレーボール2部リーグ」が開幕。山梨学院大(山学)は、初戦を神奈川大と対戦。1セットを失ったが(順位決定でセット率が大事になる)3対1で勝利。2戦目は4月19日、大東文化大(7位)と神奈川大横浜キャンパスで対戦した。大東文化大とは昨秋のリーグ戦で3校(山学、江戸川大、大東大)が同率となり、山学がセット率で5位となり、大東大は7位となった。

試合は、大東大のサーブで始まった第1セット。山学が最初の得点を上げると、両チーム緊張からか、互いにミスが重なり得点を与える展開。その後、山学は#5大島瑞穂(4年)のフェイント、サービスエースで得点。大東大も、長身選手の#4,#11のスパイクなどで連続5得点を許しリードされる。それでも山学は徐々に追い上げ、#21高島菜々海(2年)のAクイックで逆転するが、大東大の#11の3連続得点でセットポイントを奪われ、デュースの末、24対26で第1セットを先行された。
山学は第2セット、第3セットで反撃の狼煙を上げた。序盤、一進一退で進むと#20大平彩乃(2年)、#24小林佑己奈(2年)がラリーからつないで得点。サブの選手が主力を支える。さらに#6佐藤すず奈(4年)が2本のタッチブロックを狙って加点。
さらに#13中尾朱矢(3年)と#20大平、#6と#20大平の連続ブロックでチームの勢いを増し、5連続得点で大きく引き離し、終盤にも主力の#5大島、#6佐藤などの追加点で25対19となり、セットカウントを1対1に戻した。

山学は第3セットに入っても、開始早々、山学のセッターが上げるオープン攻撃が功を奏し#13中尾の連続シュート。さらに#5大島の好レシーブからつないだ#6佐藤、#20大平のブロック、#5大島の強烈な左クロススパイクとリベロ#8後藤咲月(4年)の献身的なレシーブ、#10セッター森山未和(4年)の変幻自在に繰り出すコンビネーションがはまり、このセット25対22。セットカウント2対1とリード。第4セット、このセットを取れば山学の勝利。しかし、波乱が待っていた。大東大が先行する形で中盤まで拮抗。12対14。大東大が山学の攻撃ボールよく拾い、攻撃につないでいく。この場面で山学のミスが重なり12対17と差が開いた。流れが完全に大東大ペースに移り、一気に13対22まで開いた。ここでサブの#14鈴木愛子(3年)のスパイク、鈴木と#20大平のブロック、さらに大平のスパイク等の活躍で大東大に迫るも、最後は18対25で大東大に2対2のセットカウントとされ、第5セットに入った。

15得点先取の第5セット。手に汗握る好ゲームに会場沸く

15ポイント先取で勝敗が決着する。山学は、序盤#13中尾が獅子奮迅の活躍で主導権を握ったが中盤、逆転を許した。ここでも#13中尾が2本のブロックを止め、山学がマッチポイントを握ったが、大東大も粘り15対15。この試合、2つ目のデュースとなった。ここでエースとしてこの試合を引っ張った#6佐藤が値千金の躍動を見せ、2連続スパイクで最後に大東大を17対15で粉砕した。山学は3対2でセットカウント、開幕2連勝。競い合う中で勝利を飾った山学に期待が高まる。

試合記録

◆山梨学院大スターティングメンバー
#5アウトサイドヒッター大島瑞穂④、#6アウトサイダーヒッター佐藤すず奈④、#8リベロ後藤咲月④、#10セッター森山未和④、#13オポジット中尾朱矢③、#20アウトサイダーヒッター大平彩乃②

◆サブメンバー
#14ミドルブロッカー・鈴木愛子③、#16セッター土屋美空③、
#19リベロ岡田真弥③、#21ミドルブロッカー高嶋菜々海②、#24アウトサイドヒッター小林佑己奈②、#30リベロ荒木裕結②、#32アウトサイドヒッター村上ななみ①、#35アウトサイドヒッター池田優月①、#37セッター黒岩優海①が随時交代で出場した。

試合終了後のインタビュー

初戦、2回戦と初陣を連勝に導いた岡野弘子監督は、試合の状況を「自分たちで難しくしてしまったように感じます。もう少し楽な展開にいけそうでしたが、まだ整ってないところがあります。まだまだ技術が追いついてない部分があるので、ゲームを重ねながら覚えていけばいいかな」と焦りはない。総体的に見て、チームは「足りないところはサブの選手がつないだり、競った場面でも勝ちきることができたのはよかった」。今日の勝利は「2連勝したというのはここからリーグ戦に勢いもつきますし、チームとしてよかった」と話した
セッターとしてゲームをリードした森山未和主将は「フルセットになってしまい、ドキドキしました」と笑顔を見せた。今日の試合を「自分たちのチームカラーを徹底させようという話と、相手が個人の能力が高い選手が多く身長も高いしパワーもあるので、自分たちの低い身長の弱点を狙われるということで、センター攻撃が良く決まったので、有効的でスパイカーが良く応えてくれた」とチームメイトを労った。苦労して勝ち取ったことに「このシーソーゲームを取ったということは、自分たちにとって大きな自信につながるし、明日の試合もいい出足で入れるんじゃないかと感じます」と接戦の勝利に手応えを感じていた。
2連続スパイクで第5セットを締めくくった佐藤すず奈選手は「絶対に自分に(トスを)上げてくれると分かっていたので、自分の自信があるところで勝負しようと頑張った」と信頼が生んだスパイクだった。今日の試合は「取られたセットはばたばたしていて、Aクイック攻撃が返っているのに、そこからのコンビが決め切れない自分たちのミスが目立っていたので、そこを詰めていれば楽に勝てていた」と課題を口にした。今後の試合について「次の試合もセット数も大事になってくるので、取れるところは必ず抑えるように意識してやっていきたい」と貪欲に勝利に挑む。
次戦3戦目は4月20日、同会場で平成国際大と対戦する。

関東大学バレーボール女子2部リーグチームと入替戦

2025年度春季2部リーグの編成は松陰大、敬愛大、早稲田大、中央大、山梨学院大、江戸川大、大東文化大、神奈川大、都留文科大、立教大、国際武道大、平成国際大の12チーム(秋季の順位順)で5月18日最終日まで12チーム総当たり全11試合を戦う。その後、1部11位と2部2位、1部12位と2部1位、2部11位と3部2位、2部12位と3部1位の入替戦が行われる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025.4.19